私の住んでいる地区に新しい公民館が建設され、竣工式が行われることになった。式典は町長はじめ町の関係者、建設に携わった業者の方々、そして区の側でこれまで建設準備に携わった皆さんが出席して行われる。
最近は、竣工式で神事が行われることも少なくなっているようだが、今回はなぜか仏式で行ないたいとの区長、分館長の意向があり、区内の寺の住職にお願いすることになった。式の呼び名も落成式とし、式典の後の食事会も直会(なおらい)ではなく会食と呼ぶことになった。
この式典の準備を進める中で、区長から記念の写真展ができないだろうかとの打診があった。新公民館にはいくつかの新しい設備や作りがあって、屋上には太陽光発電設備、オーディオシステム、WiFi設備などがあり、大小会議室の壁面と廊下、それと大広間に面した窓上部にはピクチャーレールが設けられている。
このピクチャーレールはギャラリーとしての利用を想定したもので、子供から老人までの皆さんの作品展示ができるようになっている。
区長の今回の提案は、ギャラリーのうちの廊下に面した4面の窓上部のピクチャーレールを利用して写真展をやってもらえないかとのことである。かねて、撮りためた雲場池の写真をどこかで発表できればいいなと考えていたことでもあり、区長からのこの写真展のお誘いには喜んでやらせていただきますと即答した。
対象となる窓の大きさはおよそ横170cm、縦100cm ということで、A3ないしA3ノビ対応の額を、各4枚掛けることができ、合計16枚の作品を展示できる。
窓がちょうど4カ所あるので、ここに「雲場池の四季」と題して、春夏秋冬の季節の写真を展示する方針を決めて、作品の選定を行った。手持ちの額の種類と数の制約もあるので、各窓にはA3ノビサイズの写真を2点と、A3サイズの写真を2点づつ配置することにして、A3サイズの写真の方は、画面を4分割から6分割して、一つ一つの写真は小さくなるが、できるだけ多くの写真を採用し、雲場池の様々な表情を伝えられるように考えた。
作品展示期間は区長と相談の上、落成式当日の12月12日から来年1月31日までとなった。当ブログでは、公民館に直接おいでいただけない友人各位に、先行公開することにして、以下展示順に掲載させていただく。
最初の「雲場池の案内板」と、最後の「雲場池を美しくし隊」メンバーの紹介は作品とは別に、廊下の反対側に掲示する。
雲場池入り口の「案内板」(2024.11.25 撮影)
以下、「春」から始まる「雲場池の四季」の展示写真を紹介させていただく。
「春」の見出し写真と文、コブシの花が咲いているのが遠望できる
春の到来を告げるようなミソサザイの囀る様子
オオルリ、シジュウカラ、ニホンリスと北へ帰る準備に入ったキンクロハジロ(♂)
雲場池との遊歩道や、隣接して流れる精進場川沿いに咲く花
続いて「夏」。
「夏」の見出し写真と文、池表面は珍しく鏡面になっている
子育て中のカルガモの母親と、雨宿りするヒナ
餌を巣に運ぶジョウビタキ(♂)、フシグロセンノウが好きなオナガアゲハ、空中でホバリングするホシホウジャク、ヒナを背中に乗せたカイツブリの母親
遊歩道にせり出して咲く大輪のヤマユリ、珍しいギンリョウソウ、ツリフネソウに吸蜜に来たハナアブ、秋の気配を感じさせるホタルブクロ
次は「秋」。
「秋」の見出し写真と文、紅葉のピーク時の写真
ニホンリス
周辺の紅葉で池は燃えるような赤色になりその中を水鳥たちが泳ぐ。カケスはどんぐりを丸呑みにする。
池の周囲も別荘地の庭も紅葉で美しく彩られる、タマゴタケが顔を出し、ツルニンジンの仲間(バアソブ)の花も見られる。
最後は「冬」。
「冬」の見出し写真と文、写真は珍しい氷穴が出現した時のもの
イワナを捕えたダイサギ
珍しい雨氷とその上に降り積もった雪、高い木から雪が落ちる。よく見かけるカイツブリに混じり、時にはハシビロガモ、ヨシガモが姿を見せる。
アトリの大群、イチイの実をついばむエナガ、ダイサギ、ヒガラ。
以上、数としては雲場池の四季を伝えるには十分とは言えないと思うが、プリント枚数はA3ノビサイズ8枚、A3サイズ8枚の計16枚、写真数は45点となった。「春」の部の展示状況は次の様である。
新公民館のギャラリーコーナでの展示状況(2024.12.5 撮影)
最後に、雲場池の美化・清掃活動を行っているボランティアグループ「雲場池を美しくし隊」のメンバーを紹介する。
「雲場池を美しくし隊」のメンバー(2024.10.30 撮影)