工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

ルーマニア アラドの路面電車 郊外電車 その3

2024-01-24 07:16:02 | 旅行


最後に車両編
(テキトーに撮影したのであまり見る価値ナシw)

見かけたのはデュワグ(新・旧)、エスリンゲン、タトラと、新型のインペリオである。
インペリオは緑の3連接車と赤の2連接車があり、休日で本数が少ないせいもあってか半分くらいがインペリオだった。
今後も増備されると思うので、旧型は今がチャンス?である





丸っこい方のデュワグカー
これに限らず落書きが激しいのはまぁ仕方ない。





こちらは2連接車✕2になっている。



角目に改造されている個体もある。
ここはシティーホールの前で撮影にはお勧め。
あとは教会の前の区間はほとんどの系統が集まってくるので効率よく撮影できると思われる。



新しめのデュワグカー
といっても70年代の車両である。非常に名鉄っぽい。



エスリンゲン
市街地を走る系統では思ったよりエスリンゲンが多く走っていた。



アラド駅前のタトラ。ボギー車はタトラだけかもしれない。



Uzina Electrica~Maxmilian間の陸橋上から、CFRの線路の横にトラムの留置線が見える。
今は使用されていないようでパンタの無いデュワグが1つ寂しく置かれているのみだった。



奥に車庫もあるが長い間使われていない模様。
・・・現地では気付かなかったが、車庫脇に有蓋車が2両ありますね。





個人的にここに置かれている有蓋貨車がイチオシ。
恐らく郊外電車のものと思われるが、何年放置されているのか?
トラムの車庫に鉄道線の貨車というのも曰くありげで素敵
横の立木など雰囲気十分でした。


次はCFR(ルーマニア鉄道)についての日記にしたいと思います。

ルーマニア アラドの路面電車 郊外電車 その2

2024-01-21 14:35:54 | 旅行


今回はGhioroc(宿の主人はギョーロックみたいな発音をしていた)の紹介



googlemapを少し加工
赤線が線路で、西から来た列車はいったん南側に入り、バックで駅へ入る構造になっている。
デルタ線の部分は町の中心部で、役場や教会(たぶん)、売店などが集まっている。
特に塔のある古びた協会の建物が3つもあるのがポイント。





凄くヨーロッパっぽくていい雰囲気だ。
模型にしたら面白そうなのだが、デルタ線って作るのも運転も大変そうなんだよね・・・w



デルタ線の真ん中には八角形の建物があり、たぶん鉄道施設だと思われるが壁に昔の写真が飾ってある。
俯瞰するとこんな感じらしい。
写っているのは昔の高床式の電車で、一部は後述の博物館に収蔵されているらしい。
90年前の写真だが街の雰囲気はほぼそのままのようだ。

ところで、郊外電車の開業は1906年、アラド市内の路面電車の開業は1946年。
路面電車はウクライナのオデーサから奪って(!)きた資機材で敷設したため1000mmになっているようだが、そうすると1906年に開業した郊外電車の軌間は元々1000mmだったのかどうなのか?よく分からない。







ここをトラムが走る写真が欲しいところだが、走っていたとしても本数が少ないので中々難しいかもしれない。



駅の奥(一番北側)に黄色いデュワグカーが留置されていた。
途中でオッサンが乗用車でやってきて乗り込んでパンタを上げ何かをして去っていったので、廃車されて放置されている訳ではないようだ。
駅にはgoogleストリートビューによると少し前までとても小さな愛らしい駅舎があったようだが、今は券売機があるのみ。
※券売機は使用停止だった。
横に天幕のマーケット?があり、訪問時はお婆さんが1人、ハチミツなどを売っていた。



アラドに繋がる西へ向かう部分は道路脇の専用軌道になっている。



線路状態はこんな感じで日本では到底なさそうな程度
乗り心地はどんな感じなのか、廃線寸前なのではなどと想像してしまう・・・
ルーマニア版「消えゆくローカル線」という感じ。



ルーマニアの町は新しい建物は少ないが、ゴミなど少なく綺麗で好ましい雰囲気でした。

西へ10分くらい歩くとCFR(ルーマニア鉄道)の線路を横断する陸橋があり、線路もこの橋を渡る。
この横に昔の車庫?があり、これが鉄道博物館になっている。



そこに置かれているティミス2
1980年代にルーマニア、ティミショアラで開発されたトラムだが、品質に問題があったらしく今では全都市で引退済。
ちょっと貴重らしい。
横の庫内には開業時の電車などが保管されているらしいが、訪問時は開いていなかった。



奥には未整備の高床式の車両群が放置されていた。
これらはなんと92年まで現役で使われていたらしい



手前には最近まで使われていたと思われるタトラ
アラドのはT4型というらしく、タトラの中でも珍しい模様。
顔が凹んでいるので事故って使用停止になったのだろうか、しかも脱線状態だった。

博物館はgoogleによると電話して管理人の都合がつけば入れてくれるらしい。
ルーマニア語が分かる方はぜひ挑戦してほしい。



橋を渡るとギオロク湖がある。
保養地になっていて夏はにぎわうらしい。



訪問時は釣り人?が2人いただけだったが、こんな感じに混雑するようだ。

ちなみにCFRにもギオロク駅があり、アラド~ギオロクで20分6レイで行ける。
郊外電車だと1時間超11レイなので全く勝ち目がない。そういう点でもこの路線が存続できるか心配ではある。
※ただしCFR駅は町中心まで歩いて15分くらいかかるし、前記事のとおりアラド市民は郊外電車は大体無料で乗れる模様。

(つづく)

ルーマニア アラドの路面電車 郊外電車 その1

2024-01-16 18:30:47 | 旅行
明けましておめでとうございます。
年末年始は初のヨーロッパ、ルーマニアを訪問しましたので、いくつかに分けて記事を上げたいと思います。



まずはArad(アラド)市のトラム
アラドはルーマニアの西の端の20万人ほどの地方都市
最近急速に近代化しているルーマニアのトラムの中で古いのがまだ多く活躍しているとして、奇特な日本人が注目しだしている所。
現地ではサブロク軌間だと思っていたのですが、1000mmゲージだそうです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%89%E5%B8%82%E9%9B%BB

ここの特徴は車両の他に、郊外区間を持っていること
アラドから東へ15km弱?のGhioroc(ギオロク)への区間がそれです。
古い路線で、東欧初のインターアーバンだそう。

自分が訪問を決めたのはギオロクの風景を一目見たいため
終点が町の中心でデルタ線になっているのです。
興味がある方はGoogleストリートビューで覗いてみてください。

https://www.urbanrail.net/eu/ro/arad/arad.htm

路線図は上リンクにある感じ。
訪問者の多くはGara CFR(CFR(ルーマニア鉄道)駅)から乗車すると思われる。



Gara CFRの時刻表
系統ごとに2つ表があり、上段が平日、下段が休日。
御覧の通り休日は本数が半分くらいになってしまうのでトラム鉄するなら平日がおすすめである。
ちなみに自分は休日に訪問・・・
ギオロク行きは11系統で本数が少ないので乗りたい場合は要確認である。

切符は電停に自販機があるが、無い電停や壊れている箇所があったので車内で買うのが確実。



こんな端末がありカードで決済できる。
・・・買いたい金額(区間)を選択して決済するシステム
アラド~ギオロクが11か12LEU、アラド市内は4LEUだったとおもう。
他にも選択できるが料金制度はよく分からない・・・w
ちなみにほとんどの乗客が金を払っているように見えないが、アラド市民の多くが無賃で乗れる対象らしい。


さて、訪問日は2024.1.2
宿の最寄りのMaxmilianから乗車



朝は霧に包まれていた・・・
四角いデュワグカーは赤くて名鉄みたい。郊外電車も美濃町線のような雰囲気があります。
冬のルーマニアは8時くらいでやっと明るくなります。



やってきたのは古い丸っこいデュワグカー
ギオロク行きは3連接車が使用されるらしい。
窓の落書きが目立つがいよいよ平原をブッ飛ばすトラム旅・・・と思いきや
Renasteriiに止まるとオジサンに何か言われ、運転手も何やらハンドルを握るジェスチャー・・・
なんとココからバス代行の模様。2つしか乗ってないのにww

車内から覗くにこの付近で線路脇に土が積まれていたりしたので、閑散期に工事の為運休という感じだと思います。
・・・廃止ではないことを祈るw
バスは線路脇の道(というか線路が道路脇をずっと走っている)をひたすら東へ



あっという間にギオロクに到着
土が積んである以外、特に工事をしている様子は無かった(線路が外されたりしている事もなかったが)。バスの方が速いと思われるし、自分が乗った便は乗客もバスで十分捌ける人数だった。

(つづく)

野上電鉄の保存車

2022-12-20 21:02:16 | 旅行
久しぶりの長距離旅行
紀伊半島をグルっと回ってみました。

道中寄り道をして野上へ
元阪神の田舎電車に会えました。



まずはモハ31



飾り窓がとっても素敵な細面の電車です。
くすのき公園に保存されており、いつでも見学可能です。

ちょっと色褪せていますが、屋根付きで程度は良好です。



円形のものは廃線時のヘッドマークらしいですが、完全に風化していて見えません。

実見して飾り窓部分の厚みなども把握できたので、ペーパースクラッチで作りたい車両の1つです。





なんだか床下機器の吊る位置が低い(吊り具が長い?)ような印象があるのはなぜでしょう?

もう1両
すぐそばで個人が保存されているのがモハ27





こちらも道路からよく観察できます。
こちらは窓が小さく、古風な印象が強くなります。

どちらも柵があり近づけないのが難ではありますが、屋根付きで程度は良好。
これからも長く保存されることを祈ります。

聖岳に登った話

2022-09-17 06:09:11 | 旅行
鉄道ネタに関係ない(若干あるケド)ネタはすごく久しぶりですが・・・
長野県ネタです。



三遠南信好きなら一度は登りたい?南アルプス
お誘いがあったので聖岳(3013m)に登ってきました。
南信州観光公社のツアー(南信州山岳文化伝統の会企画)です。
・・・自分ではなかなか3000m峰に行く気にはならないw

ルートはおなじみ遠山郷の木沢小学校をスタート~林鉄終点の西沢渡~聖平小屋~山頂です。



朝の木沢小。ここから便が島まで車(ツアーなので特別)で移動し、そこから徒歩。



便が島~西沢渡間の林鉄跡のトンネル。
このトンネルは林鉄時代から拡幅されていないと思われます。
南信州山岳文化伝統の会では廃線跡の整備もされており、徒歩で梨元~西沢渡を通行できる状態に保たれています。
・・・北又渡~大沢渡も歩いてみたいですが、こちらはどういう状態なのか不明です。



西沢渡のターンテーブルに再開できました。
まぁ埋まることはあっても撤去されることはないですねw
・・・最近まで動いたという話もあり、倒壊した安全標語の看板と共に保存されるのを願います。

便が島~西沢渡は林鉄跡なので緩く登っていきますが、ここからは本格的な登山道



いきなり仮橋がこんな感じ。
川幅より橋の方が短いww



いきなり始まる急な登り
南信っぽい深い森の中をひたすら登ります。



途中ガスがかかってきましたが、雨になる前に聖平小屋に到達できました。



今回は2泊し、登山・山頂・下山という行程でした。



山頂アタックの日は天候も良く富士山も見ることが出来ました。



植生限界の上は久しぶり。
眺めは最高です。眺めは。



そして山頂!
明確に達成の瞬間があるのが良いですね。
モケーは「あ~まぁこんなとこかな?完成!」という場合があるのでw



北の方には大沢岳や赤石岳を望むことが出来ました。

ちなみに、本ツアーは防鹿柵設置の活動のレクチャーがメインテーマ
南アルプスの山頂付近には高山植物の花畑があったのですが、近年鹿が高地まで登ってきて植生が変わってきてしまったようです。
高山植物を保全するため、写真の様なネットや大きなサイズの獣害防止柵の設置などの活動が続けられています。
・・・レクチャーと聞いていたが柵の補修作業がメインだったような・・・



ネット内に生かされているお花畑。
かつての美しい景観が偲ばれます・・・




そして下山
梨元にはしらびそ高原に保存してあった林鉄車両のうち、運材台車が下りてきていました。
また客車の色が塗り替えられ、茶色系の落ち着いた感じになっています。
・・・トンネル(と呼ばれる支保工の覆い)内に置かれていて撮影できず。



わかったこと
・泊りの荷物を担ぐのはとても重い。
・重い荷物を担いでいるので、バランスを崩せば倒れるし首なんかぶつければ普通にタヒぬ。
・山小屋2泊は自分にはしんどい。
・やはり下りの方が登山スキルが必要。

※この記事は自己満足・個人の感想なので、登山の参考にはしないでください。
そもそも全くならないと思いますが。