植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

1年ぶりに篆刻に復帰できるぞ(^^♪

2024年12月06日 | 篆刻
ワタシは、かつてプロの篆刻家を目指し、約5年間必死に練習・摸刻を繰り返しました。指導者はいないので全くの独習独学であります。最初のうちは著名篆刻家、呉昌碩先生や徐三庚先生の作品集を摸刻し、次には練習でずいぶんな数の架空の姓名印を彫りました。その後、知り合いに片端から許可を得て印を彫り差し上げたのです。

ある程度彫れるようになってからは「書道チャット・グループline」のタダで彫りますと宣伝し、30人以上から作成依頼が来ました。そこで「槐松亭サロン」を立ち上げ、彫って差し上げた人で希望する方に加入してもらって今は18人のメンバーで、情報交換や作品の見せ合いなどをやっています。ここまでの印は、原則として無料、石代と郵送料ならば頂きましょう、として物品や銀行振り込みでわずかな報酬を貰うこともありました。

先日、そのメンバーの1人から依頼がありました。「自分の後輩が結婚する。結婚に際してMさん(ワタシ)の彫った篆刻印をプレゼントしたい。有償で彫ってくれないか」という内容です。ところが、このワタシ1年ほど前から鬱病等を患い、篆刻についても1年ほどのブランクがあるのです。最近では鬱病は回復期に入り、一進一退の症状を繰り返しています。なので、お安い御用と引き受けたのはいいものの、実際やってみないと分かりません、1年間のブランクが大きいのかどうかです。

期限は丁度一月あります。昨日具体的作業に入りました。ワタシの作業場はこんな感じです。

これが彫り始めるときには、石の固定器と篆刻刀が加わります。すっかり支度が出来てとりあえず下絵を描きました。今回二人分ですが、書道をやっている人たちではなさそうなので、ご主人は字の部分と枠が赤くなる「朱文」と奥さんには字の部分が白くなる「白文」にしようと思います。書道の世界では白文が姓名印になり、朱文は雅号印にするのが原則なのですが。
そして下書きがコレ。

この下書きをもとに石の底に「逆字」を墨(油性ペン)で書きます。字の太さをほぼ同じにするのがコツであります。さて、一発で一年のブランクが取り戻せるか。やってみないと分かりません。

有償と言っても、そんな事情が背景にあるので、厚かましくお金なんぞ貰えません、最大貰うとしたら実費程度頂くつもりであります。

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