植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ひどい目に合う 嫌々やるとそんなものか

2023年04月20日 | 雑感
昨日は散々な一日でありました。
目覚めたときに頭が痛い。

けちの付き始めが早朝6時にマイカーがエンジンかからず。どうやら前の日に後部のトランクが完全に閉まっていなかったため、バッテリーが上がったようです。車に詳しい頼みのお向かいさんは既に出勤した後で応援を頼めず。通常は、ほかの車のバッテリーとブースターで繋げてエンジンをかけるのですが、ハイブリッド車は特別で、専門的な知識がないと最悪ショートさせてしまうのです。

ともかく、車はディーラーが営業するまで乗らないとして、仕事場へ徒歩で出かけました。昨日のミッションは①ワタシら夫婦が経営する零細企業の会計処理 ②ほったらかしにしていて年金事務所から督促が来ていた書類提出 ③マイナンバーカードのネットでの登録 でありました。勿論メダカの餌やりから草むしり、バラの手入れやトマトの植え付け等は、時間の許す限り作業を行います。

①の会計は、領収書から現金出納帳を作成する、預金の入出金を預金出納帳に記帳し、通帳のコピーをとって会計事務所に送る、だけのことで2か月に一回行っております。本来月初にすべきなのですが忙しさにかまけて、月の中旬までずれこんだのです。そこで、書類を詰め込んだ籠をチェックして仰天、なんと前回分(R5.1締め)の書類がそっくり残っていたのです。うちの社長(家内)が郵送するのを失念していたのです。

更に、銀行のキャッシュコーナーから振込している会計事務所の手数料振り込みの領収書が2回分見当たらずでした。そんなこんなで面倒くさくて嫌々やっているのではかどりませんね。

嫌気がさして、中断してマイナンバーカードの登録にチャレンジしました。役所の特設コーナーで並んで手続きしている年寄りと一緒に何時間も待たされるのが嫌だったのです。来月の旅行にあたって、ワクチン接種証明があると「旅割」が使えると聞かされ、それにはマイナンバーカード番号が必要なので、嫌々登録したのです。すると、発行までに5週間以上かかりますだって。じゃ、間に合わない、無意味でありました。

年金事務所に電話しても、何分待っても「只今大変込み合っています」とちっとも繋がりません。

10時になってディーラーの担当者Tさんに連絡が付き、「どうにかバッテリーをつないで、こちらに来てくださいと言うのです。とにかくなんとかしてエンジンを起動しないことにはディーラーまで行けません。こうなったら自力で何とかするしかないと覚悟を決め、家内の軽自動車のバッテリーを繋げることにしたのですが、今度はブースターケーブルがみつかりません。バッテリーの位置も知らないので、Tさんに聞き、やっと見つかったケーブルを繋げる段階にたどり着きました。しかし、まさにマイカーのバッテリーに繋げる直前、!?!と閃いて、もう一度エンジンを起動してみるか、とスイッチを押したら、なんと起動したではありませんか!!意味が分からない。

理由がわからないが、とにかく起動しました、ただ、アクセルを踏んでもエンジンが吹き上がってこないので、やはりなんか変。そのまま動きましたから、恐る恐るディーラーに直行しました。購入してから8年間一度もバッテリー交換していなかったのです。バッテリー交換が44千円なり。出費は痛いが今度止まったら嫌なので、即交換してもらいました。

午前中どれもこれも中途半端でうまくいかず、お腹が空いてイライラしてくるし(笑)で。

おかげでぐったりして、お昼ご飯の後は眠ってしまいました。昼寝の後なんとか会計も済ませ、夕方まで無心になって畑の草取りであります。これは嫌々ではなくすすんでやります。草むしりを嫌がったらガーデニングはやめたほうがいい、であります。

花たちは「めげずに頑張ってね」とばかり微笑んでくれております。
ガマズミ(ビバーナム)。ほんのりよい香りがいたします

にぎやかなバラ「リオサンバ」

ビロードのような赤いバラ「パパメイアン」
最後に拙書でありますが


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選挙ってどうなの? electionとerection一字違いで

2023年04月19日 | 時事
「選挙」を英語ではelectionと言います。頭にSがつくと「 selection」で精選・選別という意味になります。LをRに変えても日本語では「エレクション」と書き、erectionで「創設 」と訳されますが、もう一つ「勃起」という意味もあります。日本の選挙が、何かを創造するためのエレクションなのか、私欲を満たすためのものなのかは存じませんが。

世間では地方選挙真っ盛りであります。
やや旧聞になりますが、わが県のK知事が再選を果たしました。放送局のアナウンサーから転身して立候補した時、長く不倫関係にあった女性との関係を解消したのだそうです。それまでのラインのやり取りを、最近になって公表され、青くなって会見で謝罪しておりました。その内容たるや破廉恥・低俗でエロいという人間性がもろ出しでありました。人間の持つ多面性といえばそれまででしょうが。
対抗馬にはろくな立候補者がいなかったせいもあって、当選しましたが、こんな人が県政を担っていると思うと、いささか県民として恥ずかしくなります。

次にあるのが県議会議員選挙のはずでしたが、2議席に対して2名の立候補者しかいないので、無投票となったそうな。現職が強いのか県議に魅力がないのかわかりませんが、いかにも地方選挙・地方行政らしいもので、沈滞化した世の中を象徴しているように見えます。

そして、今盛んに市議会議員の選挙活動が行われております。定数26議席に対して40人が立候補しています。その中には26歳ユーチューバーという方が立候補しているようで、昨日ワタシの仕事場の階下にあるコンビニの駐車場に、選挙カーがしばらく駐車しておりました。それ以外は全員40歳以上、ワタシの知っている人は、中でも高齢のF氏で、自治会やゴルフで何度もあっている方です。長く市議を務め、奥様ともどもお世話になっているので、さすがに浮気するわけにはまいりません。

書道仲間の先輩の旦那様は、元県議であります。その方によると今の市議会議員の給料では「食えない」のだそうです。ほかに職がある、家業があるなどでもなければやっていけないと。実際の年俸がいくらでどれだけお手当がつくかは興味ありませんが、期限付きの公務員に就職すると思えば一定の立候補者が出てもおかしくありませんね。

先日、岸田総理の地方選挙応援の会場で、爆発物を投じた若者がいました。依然黙秘して雑談にも応じない、そうであります。目的や犯意が不明なところに浮上したのが、彼が国を相手に訴訟を起こしていたという情報であります。24歳の若者が、国政に参加したいと立候補を思い立ったら、30歳以上でないと立候補できないよ、と門残払いを食らったそうです。供託金300万円が払えなかったから出馬できなかったと付け足されていますが、それはナンセンスというもの、作為的な匂いがいたします。年齢で欠格となった、それだけのことで、もし立候補できるなら何が何でもお金は用意したでしょう。

彼は、選挙権は18歳なのに被選挙権(立候補できる年齢)が30歳というのは法の上での平等を欠く、と提訴し10万円払えと訴えたそうです。地裁でも門前払い、法律で決まっていることだからと取り合わないのです。三権分立がある以上、裁判所が立法に口出しできないのは当然で、裁判所に非があるとは思いません。しかし、彼が言うのももっともな話で、根拠が不明確なままワタシたちが生まれる前からずっと同じ規定であります。経験や知識が必要だから30歳以上、という理屈は、既得権のある在職議員や役人の発想です。もし、議員に行政経験が知識が必要ならば「役所勤務者」や議員の経験者でなければならない、ということになります。

誰でも最初は初めてではありませんか?経験はやってみないとわかりません。そもそも、守旧的発想の経験者や既得権益にしがみつく人種が行政や立法に居座ることで、世の中の動きに逆行したり必要な変革を怠ってきたのではなかろうかと思うのです。

20台の若者が政治に関心を持ち、若い世代の苦しみや問題を解決することも大変重要なことで、既成概念にとらわれず、新しい発想や意見が求められていると思えるのです。在任中質問にも立たず、国会審議のさなかでも、居眠りしたり本を読んだりするベテラン議員も多いのです。経験があってもなんの役にも立ちませんよ。

今回ちょいと旅行するのに「ワクチンの接種証明」を出すと「旅割」が受けられるのだ、と友人から用意するよう言われました。どうやら、マイナンバーカードを登録していないと、うまくいかないようになっているようです。政府は、個人情報を一括管理し、とりわけ所得・収入・納税の情報を把握したくて仕方ないのです。今までの経験で、国が新しいことを始めるとき、国や役人が損をして国民が得になるような「変更」など見たこともありません。断言します、必ず国民が割を食う仕組みになっています。

だから、あの手この手でクーポンやらなにやらお金までつけて登録させようと必死なのです。ワタシは、正直マイナンには信用がおけず、「個人情報漏洩」すら疑っております。詐欺グループ「ルフィ」でも、電力各社の公正取引法違反「顧客個人情報の共有」など日本の行政・公共機関などの情報セキュリティー管理のいい加減さに起因するものです。

もし国民の利便性を高め、本来あるべき民主主義=ほとんどの選挙民が投票する、ことを考えるなら、マイナンバーよりも、インターネットやSNSなど、投票所外での投票を推進すべきなのです。すると今まで眠っていた、支持政党がない「流動票」が増えます。強固な保守地盤の自民党と狂信的な支持者・信者による公明党の固定票で国政を支配してきた自公政権が維持できなくなるのを恐れて、絶対に投票率が上がらない仕組みに固執しているのです。

下半身がズキズキするような興奮を呼び起こす政治や選挙が行われるようになってこそ、勃起ではない創造のエレクションがそそりたつはずなのですが。

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地球温暖化を防ぐ ガーデニングのすすめ 

2023年04月18日 | 植物
あのトランプさんが、在職中のいろいろな罪で裁判や訴訟が起きているようです。
ワタシの知る限り、アメリカ合衆国の歴代大統領の中で群を抜く馬鹿な愚かな強欲な人物であります。
かつて彼は「世界に温暖化問題などは存在しない」と言い放ちました。最大のエネルギー消費国であるアメリカには責任がないと言いたかったのでしょうが、南部のフロリダ州で大規模な洪水が発生し千年に一度の降水量だったといわれております。世界中で起きている大雨と干ばつ、日本の亜熱帯化など異常気象は年々顕在化し、世界全体の問題であります。

グレタさんが声高に活動するまでもなく、世界の学者さんや研究家・政治家・農業関係者さんなどがその深刻さに警鐘を鳴らしているのです。マイガーデンでもバラの開花が少しずつ早まっている、メダカのプールの結氷がほとんどない、熱帯性の植物が屋外で冬越しできるなど、異変を感じております。

そんな気候の変化をこの10年ほど感じつつ、少しでも環境に役立つように植物を育てて、すでに千種類ほどになっております。

そこで、更に及ばずながら余計なごみを出さないようにせねば、とコンポストを利用することにいたしました。故郷の実家で兄が3つも置いているのを見て試そうというわけです。今まで剪定くずや枯葉、抜いた雑草などは乾燥させて燃えるゴミに出していました。もしそうした植物の再利用が出来れば、焼却されるために出る二酸化炭素や発熱を減らすことができます。また、コンポストで分解した植物の繊維はやがてたい肥として利用できるのです。

これで草取り後の手間もだいぶ省けます。定期的に水をかけ発酵促進剤を投入し、殺虫剤も適宜噴霧すればいいでしょう。

さて、夏野菜を植え付け始めております。狭小の菜園では過密に植えていて、今はにんにくとジャガイモ・キャベツ・スナップエンドウ・キュウリ・ナスが育っています。ここで定番のトマトとスイカを植えたいのですが、過密で植えるところがありません。

トマトとスイカは、基本的に雨や過湿を嫌がります。もともと乾燥してお日様がガンガン当たる地域で砂地に育つものです。そこで、ここ数年は多湿の日本、梅雨時期に成長が阻害され傷む「地植え」を止めました。トマトは雨が当たらないぶどう棚の下のプランター、そしてスイカは猛烈に暑くなる屋上で栽培することにしました。

昨日はとりあえず3株の「小玉スイカ」を植え付けしました。大事なポイントは、①強風で幼苗が傷まないようにしっかり固定する②ネットにはわせる ③雨がかからないようにマルチングする ④連作障害を回避するため接ぎ木苗を使い、ある程度の用土を掘り上げて交換する といったところであります。
植え付ける場所は屋上で、防水シートを敷いた木組みの花壇であります。すでに先住のにんにくとイチゴがありますが、気にしません。6月までに両方とも収穫します。培養土に自家製ぼかし肥料少々、これをできるだけ高く盛って植え付けします。去年もスイカを植えているので、大きなバケツ一杯分ほどの土をとり除いて、新たに買ってきた培養土を投入しました。残土はトマト栽培用のプランターに移し替えするので無駄はありません。

ビニールのマルチで覆っているのが全体の3/4ほどです。雨が降ったらイチゴのほうから少し沁みていく程度でしょう。これで、大雨や梅雨時期は全体にビニール掛けが必要になります。スイカの根っこは水につかると数十分で窒息して根腐れしてしまうので、土がほとんど乾燥した状態を維持するのが大事なのです。地植えするならビニールで覆うトンネル栽培が一番なのです。

あと一つメダカ用に買った大きなプラ船(セメントをこねたりする箱型の容器)があるので、トマト苗と一緒に追加でスイカ苗を買ってこようと思います。

というわけで、エコを意識したガーデニングは大変効用があります
①二酸化炭素を吸収し酸素を出すなど地球温暖化の防止
②雑草などを再利用して経済的に肥料を作り、ごみの減量化ができる
③有機栽培でおいしい野菜や果物が作れる
④花や緑の葉っぱなどで癒される
⑤誰とも口をきかず、心穏やかな時間を送れる
⑥立ったり座ったり、重いものを運んだりと体力に合わせていい運動になる

野菜や果物は、手間とコストを考えたら買ったほうが合理的で安い、という意見も真っ当ではありますが、それでも無農薬有機栽培に拘って、虫食いや出来損ないでも、安心安全なものを食したいと思うのです。

庭がなくてもプランターを使う、場合によっては公道の植え込みを活用する(笑)、屋根でも屋上でもスペースを活用すればいくらでも「緑化」ガーデニングは可能であります。お時間と余裕がある方はガーデニングをおすすめいたします。
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やはりバラは特別であります

2023年04月17日 | 植物
70歳近くなるといろいろ衰えてきます。その代表格が「記憶力」であり、注意力であります。
なんでもない生活の中でいろいろなことを忘れ、しょっちゅう失敗をやらかすことが増えております。今朝も自分の仕事場に来たらエアコンが付け放し、昨日は数時間屋上の水やり用のホースが出放しになっておりました。

ここ数日やっと園芸や書道・篆刻を軸とした穏やかな生活が戻ってきました。おりしも「薔薇」の季節が目の前に来ております。ワタシのガーデニングのスタートが「バラ」でありました。最初は近所のホームセンターで買った名もないバラ2本から順番に増やしていって、約50本ほどの数になっております。これまで、どこになんという品種のバラが植わっていてどんな花色かまで「そら」で言える状態であったのです。

それが昨年あたりから怪しくなっていました。とっさに名前が出てこないのは人の名前に限らないのです。以前は、万一に備えて、忘れないように品種名を書いたネームタグ(プレート)に書いて鉢や地植えの株元に刺しておりました。しかしながらいつしかそのプレートがどこかに無くなり、プレートに書いたマジック書きの文字が薄れて消え、プレートを付けることさえ忘れるという始末であります。

そこで、一念発起し(笑)わかる範囲で薔薇の名前を特定しプレートを付けなおす(書き直す)ことにいたしました。あちこちに散らばっていたネームタグを集め、文字が消えたプレートは洗ってそのまま使うとして、新たに20枚新規に買ってきました。

10本くらいは即座にわかります。間違いようのない名花で古株はさすがに忘れません。
ピース・ダブルデライト・カクテル・ニュードーン・パパメイアン・ピエールドゥロンサールあたりは、殿堂入りのバラなので忘れようもないのであります。実はバラを増やすにあたって「殿堂入りのバラ」というものがあるのを知り、優先的にその品種を購入したのです。
一応全部載せましょう。
ピースクイーン・エリザベス
ドフトボルケアイスバーグ
ダブル・デライトパパ・メイアン
パスカリジャスト・ジョーイ
ニュー・ドーンイングリッド・バーグマン
ボニカ’82ピエール・ドゥ・ロンサール
エリナグラハム・トーマス
サリー・ホームズカクテル
ノックアウト
フラワーカーペット ローズ ピンク
赤い文字の分が栽培中のものであります。
ミーハーでもいいのです。世界のバラの愛好家や専門家が認めた1級品の品種なので、妙なこだわりをして余計な手間をかけるよりはるかにましでしょう。

おかげで、消えた品種名も1/3くらいはすぐに判明するのです。
これに加えて①香りの素晴らしい品種「ヨハネパウロ2世」など ②バラ園で見かけた一目ぼれの美しいバラ「アルブレヒト・デューラー ローズ」など ③家内の好きな黄色い花のバラ「ヘンリーフォンダ」 ④ホームセンターで半額になっているバラ(笑) などを買っては植えるを繰り返しているのです。

30枚ほどのプレートを付けることが出来ました。ワタシの記憶に残っている「紫色系のバラ・・ブルーパフューム?」「スカイラーク」など5本が特定できませんでした。花が咲けば多分判明すると思いますが・・・

ということで今年のバラ第一弾であります
まずは「カクテル」香りはありません。単葉の可憐な花


こちらは、平塚郊外にある「花菜ガーデン」 で一目ぼれした薫り高いバラ「ダブルデライト」です


黄色い花びらが鮮やかな「ヘンリーフォンダ」


雨に打たれて少し頭を垂れた「ボレロ」こちらも香り・花姿は格別です

白い斑入りの葉っぱが特徴の「ヘルシューレン」

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故郷は遠くにありても たまには帰るのが良い その3 友情編

2023年04月16日 | 雑感
昔何かの本で読んだ一節に「真の友人は大学の時ではなく、中学校の時にできる」と書いてあったのを思い出します。大学生の時は、すでに自我も確立し、人との距離をとり接する時間も限られます。中学生のころは、人格形成が進行し、他人からの影響も受けやすく相互に感化しあうのでしょうか。何よりまだ純粋な精神・心を持っている年頃なので友達が大切に思えるのかもしれません。

ワタシは、小学校6年生の夏休みに、亡父が「より良い環境で子供を育てたい」という願いから、大分市の中ではかなり辺鄙な田舎町に越していったのです。転校生であったワタシが、それから3年半同じ学び舎で過ごしたのが中学校の時の同級生ということになります。卒業後はそれぞれ別の高校に進み、ワタシは18歳で神奈川県の大学に進学したので、そんな同級生とのおつきあいは全く途絶えてしまいました。

ところが60歳、還暦を迎えるにあたって郷里に帰省し、みんなと再会したのをきっかけに、グループlineで情報交換し、たまに大分へ戻ると会ってお酒を酌み交わすようになりました。一学年90名ばかりの小さな学校でした。その時すでに9人の同級生が鬼籍に入っていました。花の写真を載せたり、家族のことを話したり、日々のよしなしごとをいまだに情報交換しているのです。

そこで、今回の帰省であります。
一日目の夜再開したのが4人、居酒屋でおいしい地酒をいただき、海鮮を炉端焼きにしたものと、同級生の幼稚園時代の白黒写真を肴に、楽しい一夜でありました。20人以上のグループlineですが、県外在住の友人も多く、みんなそれぞれ家族があり、仕事・介護・病気などの事情を抱えていて、のんきに夜の街に出かけて一杯やれる人は限られています。

それより驚いたのが、友人が、初日に実家の作業を見に駆けつけてくれたのです。バイクに乗ってA君が来て、兄の病状を聞き作業の傍ら、夜の飲み屋やら植物の話をして帰っていきました。彼の趣味であるたくさんのポップスや楽曲がたっぷりコピーされたCDをお土産にいただきました。

翌日は、一緒にお酒を飲んだT君が、「暇じゃけん、なんか手伝おうか」と飲み物を手土産に来てくれたのです。石など重たいものを運び、雑草を取り除くのをかって出てくれたのです。それで作った庭のオブジェがこれでした。
彼は、最近ではお金にならない農業をやっているそうです。

更に帰る日の午前中に、お茶屋さんのケンちゃんが、自分の畑で作っているお茶をお土産に、兄の様子とワタシの作業を見に見てくれました。家内がお茶が好きなので喜ぶだろうと知っていたのです。すぐ近所に住んでいても来る用事がなくて実家に着くまで迷ったそうです。

ワタシは、最後の仕上げに畑の小石を篩でふるって汗だくでしたが、みんなの気持ちがうれしくて、涙も一緒にタオルで顔をぬぐっていたかもしれません。友達というのはなんてありがたいのだろう、ふるさとはなんて素晴らしいのだろう、としみじみ思ったのです。

夜にお付き合してくれた紅一点のR子ちゃんから貰ったシイタケのつくだ煮?が大層美味でありました。中学校のころから優しく、大学に進学したころからワタシのことを弟扱いしてなにかと相談に乗ってくれました。

今回は、兄の住む実家の庭つくりという一点で帰省したので、荷物には着替えばかり詰め込んで、実家にも仲間にも何もお土産を持っていきませんでした。それを後悔してはいますが、また次の機会にはお返しせねばと思います。
なかなかハードな三日間で、体は悲鳴をあげるようでした。しかし、来てよかった、有意義な時間だったと心底思うのであります。

この場を借りて言いましょう
「ふるさとのみんな、本当にありがとう。また会う時まで元気でね」

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