~1989年・夏・北海道の旅~
いよいよ旅もあと数日というところで、
北海道の東端、根室へ行きました。
宿泊した根室YHはまだ開所して間もなかったらしいです。
とてもやさしそうなペアレントさんが、
「まだ慣れていなくて・・・忙しいんだよ」とおしゃっていて、
私も図に乗って「暇そうな人に手伝ってもらったら?」と言って、
サロマ湖で数日お手伝いした話をしたら、
早速「ヘルパー募集」と大きな張り紙をされていました。
根室はその半年前、納沙布岬をまわった事があったので、
今回はJRで少し戻って、「落石」に行き、
その後、厚床からバスで別海に行くことにしました。
ペアレントさんから「なぜ、そんなところに行くの?」と聞かれましたが、
別海に関しては、「なんとなく・・・」としか言えません。
小学生の社会の教科書で「根釧台地・パイロットファーム」という
語句があって、それが印象に残っていたので、
別海ならそれが見られるのではないかと・・・。
まず、「落石(おちいし)」へ。
JRの駅からてくてく数㎞歩いたでしょうか・・・。
方角的にはこっちで合っているんだろうなぁ、
と少々不安も感じながら、落石岬の駐車スペースに着きまして、
そこからまた、木道を歩いたりしながら、太平洋を望む岬へ。
この日はよく晴れていて、木道の脇の緑も鮮やかで、
・・・しかし、困ったことが
トイレに行きたくなった・・・が見当たらない。
周りには人は見当たらない・・・ので、
木道を下りて(←きっといけないのでしょうね)、
草が生い茂る人が隠れるところへ行き、(小)をしてきました。
下世話な話ですみませんが、本当にこの時は人が来ないことを祈った。
いちおう、若い女性だったもので。
さて、すっきりして何事もなかったように木道に戻り、
岬へ向かうと、数人、人がいらっしゃいました。
あ~かち合わないで良かったと心から思いましたよ。
自転車で来たと思われる男子学生がいて、
・・・当時自転車の旅行者はバイクの「ライダー」をもじって
「チャリダー」と呼ばれていたように思いますが・・・、
すごく日焼けして痛そうでしたが、
お互い、写真を撮りあったりしました。
落石岬はそんな感じで「たどりついた~」感が強くて、
景色に感動するよりも「人に(小)をするところを目撃されなかったか」と、
気もそぞろに、早々に引き上げてきました。
今となってはそんなエピソードが心に残っていて、
木道を下りた時のちょっと軟らかめの土の感触とか、
それも思い出のひとつになっておりますが。
余談ですが、落石はそのちょっと寂しげな感じからか、
ドラマ「北の国から」の続編で、
蛍ちゃんが不倫して逃避行(?)した住所として出てきます。
自分が行った時は晴れて太平洋がきらきらしていました。 ~つづく~