白馬岳

マフラーとコートの中に長い髪を入れている女性の後ろ姿がここ最近のお気に入りです。患者です。

非常に痛ましい遭難事故が起こりました。

本日の午後０時５５分、長野県に悠然と聳え立つ白馬岳を登山途中に行方不明になっていた３人が、長野県小谷村の北アルプス・小蓮華山（２７６９メートル）山頂近くで遺体で発見されたそうです。お悔やみ申し上げます・・・

白馬岳といえば、去年の夏に、私が所属する登山チーム「シラネーズ（ヤリーズ）」が制覇した山です。

白馬岳は、急崖の谷間に膨大な積雪によって形成される大雪渓が非常に有名で、富山県の剣岳と、南部にある北ア・針ノ木岳とともに日本の三大雪渓の一つに数えられている山なのですが、積雪期ともなれば一週間風雪が続くこともまれではなく、白馬岳一帯は世界最悪気象地域の一つにあげられているという、非常に危険な山なのです。

思い返せば、白馬岳登山の時、私たちは山頂付近の山小屋に泊まったのですが、御来光をこの目に収めようと早朝目覚めると、外は御来光どころか台風並の暴風雨。

山のプロフェッショナル達が続々と下山を断念するのを目の当たりにして、翌日仕事だった私は休みをもらうべく会社に電話しようとしたのですが、暴風雨が発生したときは真っ先に電話を止めるということで、連絡不可能との事。結局周囲の「どーなっても知らねーぞ」という静止を振り切って突っ切った結果、奇跡的に天気が好転して、無事下山することが出来ました。

しかし、実はその日に白馬岳の大雪渓にて雪崩が起きていたらしく、何人かの尊い命が失われたそうです。しかも、前日に私たちが通っていたルート。今考えれば死んでもおかしくなかった・・・そして今回の遭難事故。あぶなすぎる・・・。

シラネーズは、２００３年に白根山を制覇して以来、富士山（私は不参加）、槍ヶ岳、白馬岳と、山素人の分際で調子に乗ってより厳しい方へ厳しい方へという流れだったのですが、改めて山は恐ろしいものであるということを再認識する事故でした。気を引き締めなければ。

というわけで、今年は夏の登山の前に、肩慣らしということでゴールデンウィークに山梨県の大菩薩嶺を軽く登ってきます。

大菩薩嶺は、標高は2056.9mと少し低めですが、日本百名山に数えられる山で、山頂からは富士山の雄大な姿を臨むことができ、その景色には目を見張るものがあるそうです。５月だから寒すぎてあまり高い山は登れないし、丁度いいかなと。

危険ではありますが、なんだかんだ言ってやっぱり登山はいいものですよ。山頂に登った瞬間、何事にも変えがたい達成感を味わえます。老後の趣味としてもいいですしね。

皆さんも機会があったらぜひ登ってみてください。

では良い週末を。