蛍のひとりごと

徒然に、心に浮かんでくる地唄のお話を、気ままに綴ってみるのも楽しそう、、、

解説「黒髪」

2021年10月20日 | 地唄箏曲よもやま
Followed by English translation

美緒野会主宰 小野真由美のリサイタル「伝統芸能花ざんまい〜絲彩々〜」
開催に先立ち、本日より演奏曲のご紹介をしてまいりたいと思います!

1曲目は湖出市十郎(こいでいちじゅうろう)作曲「黒髪」です。

もともとは『大商蛭小島(おおあきないひるがこじま)』という歌舞伎の”めりやす“–––作品の中で演奏される効果音楽–––として演奏されていました。

寺子屋に通う辰姫という娘は師である幸左衛門を恋慕っているのですが、それはかの源頼朝の仮の姿。その頼朝と政子が逢っているのをじっと耐え忍んでいるという凄艶な場面で唄われています。
これが地唄に移され舞となると、芝居に関係なく、孤閨(一人寝)の淋しさ,恋のせつなさを描く内容となりました。

どうぞ、切ない恋に身を焦がす女性の姿を心に浮かべながら、あるいは或る日のご自分と重ね合わせながら演奏をお楽しみください。
(ちなみに「黒髪」は京都の舞妓さんが芸妓さんに襟替えする約二週間のみ、お座敷で舞われる曲でもあります)

(文責:仲井和)

Mayumi ONO, president of Mionokai is going to held the concert on October 23th.

If you read following, you can enjoy it more!!

The first post for it, I introduce about “kurokami” (black hair).

It was composed by Ichijuro KOIDE in Edo Period.

Originally, it was played in Kabuki, the Japanese traditional drama.

The theme of that is remains still now though this work changed to ziuta-music.

It expresses woman’s unrequited love.

Please listen to it imaging one woman or relate to yourself in the past.

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