ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

食べること、決めること、変わること

2016年10月06日 | ひとりごと
グルテン(小麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種)を口に入れないようにしてから、約1年。
止める前はずっと、このわたしに限っては絶対に有り得ない、できるはずのないことだと決めつけていた。
なぜなら、粉もん大好き人間だから。
パンが食べられなくなるなんて、うどんが食べられなくなるなんて、お好み焼きやたこ焼きが食べられなくなるなんて、餃子や天ぷらが食べられなくなるなんて、
そ、そんなこと、そんなこと、絶対にいやぁ〜!!!だったから。

だけど、去年の11月に日本に行って、ジョコビッチの本を読んで感銘し、さっさとグルテンフリーを始めたあさちゃんと会って、
「まうみもこれ、読みんさい。グルテン止めたくなるから」と、グイッと押し付けられた本を斜め読みして、
帰りの空港の本屋で購入して、それを飛行機の中で読み、こちらに戻ってきた頃にはもう、よし、止めてみようと決めていた。

しょっちゅう通っていたパン屋の前を通るたびに、うぅ〜っと唸ったのは、ほんの2週間ばかり。
思ったより苦しくなかった。
それにこちらでは、グルテンフリーがけっこう流行ってて、粉ものもパンも、手に入れようと思えば手に入る。
味の良し悪しはまあ、横に置いておくとして。
困ったのは、意外なことに、醤油と味噌と蕎麦だった。
小麦が添加されてない醤油となると、たまり醤油のみになってしまう。
しかもオーガニックを狙うと、値段がグンと高くなる。
味噌はもう、ほぼお手上げだったので、自分で作ることにした。
蕎麦も同じく、100%の蕎麦となるとめちゃくちゃ高いので、年越しに食べるのを楽しみに、みたいな感じ…トホホ。

ということで、還暦に届きそうな年になって初めて、朝食に玄米と味噌汁、ほんでもって納豆という、超日本食に行き着いた。

今ハマってるアオサ味噌汁。(アオサは志摩産、味噌は手前味噌)


この納豆は、ボストンから空輸されてくる。
オーガニックの大豆を使い、丁寧に手作りされたもので、だから、粘りも味も、市販のものとは全く異なる。
たまり醤油をちょいとかけていただく。



今年の誕生日に、えいやぁ〜っとばかりに奮発して、玄米が美味しく炊ける炊飯器を買った(もちろん期間限定の大安売りで)。
すると、なにやら見慣れない項目があるので調べてみると、玄米の持つGABAの働きを高める炊き方というのがあった。
なんと3時間20分もかかるのだが、その方法で炊いた玄米の美味しいことったら。
というわけで、毎回この炊き方で炊いたオーガニックの玄米を、毎日いただいている。

<おまけ>
*GABA(ギャバ):
アミノ酸の一種で、リラックス効果があることで、近年注目されている成分。
脳内の興奮を鎮め、平常心を保つ手助けをする。
また、血圧降下作用もあることから、高血圧から引き起こされる脳卒中などの予防にも働きかける。


思えば、去年の10月から、指の関節の病気の進行を止めるためにと、カフェインと砂糖とアルコールを断ち、そこにグルテン断ちも加わった。
会う人会う人に、どこが変わった?どんな感じ?と聞かれるのだけど、いつも「う〜ん…」と言ったっきり、はっきりと答えられないでいる。
もちろん、あれほど痛んだ指の第一関節の痛みは、今はもうほとんど無くなって、ピアノを弾くたびにテーピングをしなければならなかったのに、それが不必要になった。
これは一番おっきなことだけど、それ以外はというと…、
強いて言えば、胃の周りの肉が落ちたことと、体重が極めて控えめではあるが減ってきていること、それから気分の上がり下がりの幅が小さくなったこと、かな?
あ、それと、落ち込んだ時の落ち方が、以前よりもかなり軽くなった、ような気もする。


ワシントンD.C.のホワイトハウス前で、平和活動のスタンディングをした帰りに買ってきたからと、ボルティモア名物の茹でガニをお土産にくれたレイチェル。
さっそく、夫と二人でパキパキ割っていただいた。美味かった。


前庭の垣根の全面を、ほぼ這い尽くしたゴーヤさんの最後の実。
来年の種つくりに励んでくれている。


例年より一ヶ月半も遅れて咲き始めたムクゲも、とうとうツボミが開かなくなった。


こちらは、季節外れに育ち始めたカボチャ。まだ夏みかんぐらいの大きさしかないけれど、そろそろ収穫した方がいいかも。


まだまだやる気満々の花。






歩美ちゃんちから、夏の間だけ遊びに来るキーライム。今年はいっぱい実が成った。


キクナの花。


サツマイモにすっかり侵略されてしまった我が家の菜園。
サツマイモって、葉の一部が枯れてきたら収穫するらしいんだけども、こんな青々してるんだからまだまだかな…。



今夜は、のりちゃんにいただいたスクワッシュと赤いパプリカを、オリーブ油とおろしにんにく、塩こしょうでマリネして、オーブンで素焼きした。



良い土で生かされた野菜と米と、そして手前味噌を、一口ごとによぉーく噛んでいただく。
来年の還暦から向こう、何年生きられるのかはわからないけれど、一食一食感謝して、ありがたくいただいていこうと思う。
絶対に無理だと思っていたことができた59歳。
やってみる前に想像していた大変さの方が、やってからの大変さよりも数十倍大きかった。
やってしまうと、やろうと決めてしまうと、今まで全く見えてなかったことや、考えなかったことが、次から次へとやってくる。
そして気がついたら、時間が過ぎていて、どことなくぎこちなかった新しい自分が、もう全然新しくなんかなくて、馴染みのある自分になっている。
だからわたし、まだまだ変わっていきまっせ〜!
コメント (2)
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