【ニエル賞】ドウデュース4着 最後方から末脚不発、10・2凱旋門賞で巻き返す:スポニチ Sponichi Annex
フランスG1凱旋門賞(10月2日、パリロンシャン)の前哨戦であるG2ニエル賞(芝2400メートル、7頭立て)が11日(日本時間同日深夜)、パリロンシャン競馬場で行われ、日本から参戦したドウデュース(牡3=友道)は4着に敗れた。16年マカヒキ以来の日本調教馬による同レースの優勝はならなかった。
最後方を追走したドウデュースは、フォルスストレートを過ぎて大外へ持ち出した。一瞬はいい手応えで突き抜けるかと思わせたが、先行する馬と脚色が一緒になって4着。それでも本番までの過程の一つと考えれば、そう悲観する必要もない。当初は直行というプランもあったが、使った方が良くなるタイプ。日本ダービーも春3走目で頂点をつかんだ。現地で一回使う形に切り替えて、あくまでニエル賞は試走の場だ。
鞍上の武豊は渡仏前のスポニチ本紙コラムで<例えるに五輪や世界陸上の男子100メートル・準決勝でメダル候補は必ず余力を残しますよね。理想はあんな感じです>とつづっている。16年にマカヒキでこのレースを制した友道師もレース直後「競馬を使えば上向きますからね。勝つことはできませんでしたが、次の凱旋門賞に向けていい状態に持っていきたい」と叩き台という姿勢を崩さない。
まだ上積みのスペースを残している。ダービーをレースレコードでV。そんな馬場とは傾向がかなり違う、ヨーロッパのタフな芝を経験できたのは収穫。歓喜のダービー制覇から3カ月あまり。トレーナーはひと夏を越えての変化を「数字(馬体重)は大きく変わってないけど、筋肉にメリハリが出ました。ピッチ走法で迫力が出てきました」と語った。
ここからは良化一途。つまびらかにされた宿題の解決に向かう3週間。ダービー3勝トレーナーが来たる“10・2決戦”に向けファイナルアンサーを導き出す。
ドウデュース前哨戦4着も陣営悲観せず 武豊「状態は上がってくる」 松島代表「馬場の経験をできた」:スポニチ Sponichi Annex
フランスG2のニエル賞は11日、パリロンシャンの芝2400メートルで行われ、武豊が騎乗した日本ダービー馬のドウデュース(牡3=友道)は4着だった。パリ大賞2着のシムカミルが制した。
照準を定める世界最高峰のG1・凱旋門賞(10月2日)を見据え、同舞台で行われた前哨戦。ドウデュースは最後方からレースを進め、直線は外に持ち出したが伸びきれなかった。
12日に武豊、友道師はJRAを通じてコメントを発表。武豊が「今日は本番に向けて追い切りを兼ねたスクーリングという意味合いもありましたので、まだ全力を出せる状態ではなかったように思います。最後は少し脚が上がってしまいました。逆算して調整しているので、これから状態は上がってくるでしょうし、今日の結果に失望することはないと思います」と言えば、友道師も「ここまで順調に調整できています。勝つことはできませんでしたが、本番の凱旋門賞に向けてロンシャンの馬場を経験できたのは良かったと思います」とした。
また、ドウデュースを所有するキーファーズの松島正昭代表は、YouTubeチャンネル「キーファーズサロン」で「1回経験できて良かったと思う。馬場の経験をできたのと、調教も速いところをやっていなかったらしいので、これで絞れて良くなるんじゃないですか」とし、「きょうは叩きというか、調教代わりと前から言っていたので。本当にいい調教ができたと調教師の先生も助手のみなさんも言っているので楽しみになった」と話した。
陣営に悲観の色はなく、最大目標を見据えて歩を進める。
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凱旋門賞に挑戦するドウデュースがニエル賞で4着になりました。
陣営がコメントを出している通り、ニエル賞はあくまで本番前のひと叩きですし、一度使った上積みが大きく期待できるとは思いますが、日本ダービー馬の先輩キズナやマカヒキがニエル賞を勝って凱旋門賞に向かったことを考えると、正直、物足りない結果だったかもしれません。いや、直線で外に持ち出した時の手応えは、楽勝しちゃうと思ったほどでしたけどねぇ…。
もちろん、競馬ですから何が起こるいかわかりませんし、凱旋門賞で日本ダービー馬が期待通りの結果を出してくれたらとても嬉しいのですが、府中の2400mを2分21秒9(ダービーレコード)で走った馬が、『時計のかかるロンシャンで行われる凱旋門賞でも強いのか問題』は未解決のまま。。常識的にはキレ味とスピードで勝負とは言いにくいだけに、直線中ほどでガス欠気味となり、脚色が鈍ってしまったのは少し残念だった気がします。
ただ、今年は日本で先行無双しているタイトルホルダーが参戦しますので、多少こじ付け気味に考えるとしたら、日本調教馬チームとして『前から後ろから作戦』が自然に成立することになるのはプラスポイントかも。。欧州最強馬Baaeedの出走表明で勢力図が変わってしまったのは誤算ながら、相手関係をコントロールすることはできませんし、戦前の期待値が下がった分だけ思い切った勝負ができると言えなくもないですからね。
もうだいぶ以前になりますが、エルコンドルパサーとナカヤマフェスタで凱旋門賞2着を二度も経験した(スゴイなぁ…)二ノ宮先生が、「日本とフランスの馬場では適した走り方が違うので、それに対応できる馬かどうかがポイント」と仰っていました。ドウデュースがニエル賞を経験したことで、(単に一度使った上積みがあるとかではなく)走法などを含めてどこまで変わることができるのか、実際には非常に高度で総合的な対応力が問われているのかもしれません。(なかなか簡単ではなさそうですけれど…)
しかし、もしもパンサラッサが凱旋門賞に向かっていたら、こんなに他人事な記事は書けなかったわけで、やはり、タイトルホルダーもドウデュースも挑戦するだけでも尊敬に値するなぁと…。いや、凱旋門賞には日本馬があと一歩届いていないだけに、どうせなら勝って呪縛を断ち切って欲しいと思います!(この際、どちらでも良いので(^^ゞ)
続いて行われた3歳限定の凱旋門賞前哨戦ニエル賞(G2)は、G.ブノワ騎手騎乗の🇫🇷シムカミルが優勝🏆
— JRA World Racing (@JRA_WorldRacing) September 11, 2022
🇯🇵ドウデュースは4着でした。 https://t.co/GtlNYIXzG9
でましたねぇ『前から後ろから』もともとは広尾馬🐴のために生み出したキャッチコピーですよね?
今回、広尾馬🐴ではありませんが、日本馬🐴にも頑張ってほしいからと思います。
『前から後ろから』と書くとどうしてもあのシーンが思い浮かべます(笑)
おはようございます!
はい、タイトルホルダーもドウデュースも広尾馬ではないですけれど、日本代表ですからね。
2頭には是非とも頑張って良いところを見せて欲しいです。
ちなみに、『あのシーン』がどのシーンなのか、私には全然わかりましぇん(^^ゞ
同厩舎のワグネリアンもそうでしたが多くのダービー馬がダービー後の休養明け緒戦には勝利するもののその後苦戦することが多いです。
やはりダービーにピークを持っていこうとすると成長過程で無理を強いる結果になるんでしょうね。ダービー後1戦までは持つけどその後はしんどくなるのかと。
ドウデュースは個人的な印象ですが、これまでの2頭のダービー馬と違ってそんなにギリギリ仕上げずにここまで来ているような気がします。ドウデュースだけでなく、昨年活躍した4歳勢が今年さらに頑張っていますが、かつてより3歳時に余力を残しているのかなと。
厩舎戦略としても一戦必勝で山ほど調教を積むパターン(マツクニ先生など)からサラッと仕上げてレースを使いながら状態を上げていくパターン(矢作先生など)に移行しつつあるような気がしてなりません。
そういえばシャフリヤールもタイトルホルダーも3歳の秋緒戦は着外でした。個人的には今回のドウデュースの敗戦には逆に好感を持っています。
なるほど…
そう言えばタイトルホルダーの栗田先生が、「(将来を考えて)できれば皐月賞もダービーも使いたくなかったけれど、仕方なく出走させた」と仰っていたのを思い出します。
確かに、3歳春は中学校から高校に進んだばかり、みたいなものですからね。
佐々木朗希投手に球数制限があるように、長い目で見れば馬だって、という事なんですね。