演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

泣く演技、泣かされる演技

2012年07月16日 21時18分58秒 | 演技
笑うで説明しようかと思いましたが
「泣く」のほうが説明が簡単かなと思いましたので

指導するときに意識しているのが
「なぜ」
です。

ただ、想像されているのと違うのは
「なぜここで泣かなくてはいけないのか」という説明はほとんどしません。
こういう演出よくいますよね。
これって、文学なんです。
心理を説明して、「だからほら、泣けるだろ」
こういう発想は社会に出てからほとんど役に立ちません。


そうではなくて「泣かせるほうの力が必要なんで」
「こうやらなくちゃ、相手は泣けないよね」
「相手が泣くために、どんなことを注意しなければいけない」
「なぜ、こいつが泣くことが重要で、そのためにはこっちがどういうトスを出してあげる必要があるのか」

という説明をしっかりやるように努力してます。

他人はいきなり泣いたり、いきなり怒ったりしません。

必ず相手がいるのです。

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