迷走する国民民主党ーー結局は草刈り場になる定めか

国民民主党の玉木代表が「私変わりました」とばかりに憲法改正で自民党と連携するような話を始めた。
しかし党内からの突き上げですぐに「トーンダウン」してしまった。

このような話は密かに始められて突然発表するからインパクトがある。
ところが元自民党の重鎮だった亀井静香などは、「参院選が終われば大連立がある」と、静かな名前に似合わず大きな声でしゃべっていた。ターゲットは国民民主党だと大体想像がつく話だ。

さらに薄汚れた話だがどうも本当らしいのは、静岡選挙区の榛葉賀津也国民民主党参院幹事長が自民党から票を回してもらったことだ。その榛葉賀津也が維新と参院での統一会派に動いているようだ。
しかし足元を見られて様々な踏み絵を踏まされようとしている。まさに「屈辱的」だ。
もう少し戦略的観点でそのように動いていると思ったが全くの買い被りであった。
自分が当選するためだったら所属する党を売ることもなんとも思わないのだろう。

安倍晋三が参院選中から突然改憲の話を始めたのは、こんな汚い裏話があったからだ。
しかしその裏話もほとんど表話になったからこの話は恐らくつぶれるだろう。
こんな内情に幻滅して国民民主党を離党して立憲民主党側に走る議員も出てくる。

だが自民党も一枚岩ではない。
首相側近の萩生田幹事長代行が、大島衆院議長更迭論を流した。明らかにアドバルーンだ。
後任は二階幹事長という話もその番組で流れている。
明らかに真の狙いは「二階外し」にある。そのバックに安倍、菅の連携が読み取れる。

安倍は４選を狙わずに「再々登板」を狙うという説も政界に流れている。
であるならば二階に頼る必要はないわけだ。
今後考えられるのは二階対菅の暗闘だ。

国民民主党の今回の動きが、自らの立ち位置をぐらつかせて、自民党や他の野党の絶好の「草刈り場」を提供するだけになりそうだ。