行雲流水の如くに

自民党の劣化がこの国を危うくする。

このところ極めて危ういと感じるのは、日本が「戦争をする」方向へ大きく右旋回しつつあることだ。

自民党内は団栗の背比べのように小物があつまって田舎芝居だ。

財源について国債だ増税だとうるさく騒ぐ。

しかし、防衛費そのものが分を超えていると主張する議員は自民党内にはいないようだ。

何か一つの流れが出来るとわれ先にその船に乗ろうとする。

「平和の党」を金科玉条の如く称えていた公明党までもがあっさりと宗旨替えだ。

 

上の者が権威をもって服従を強制し、下の者が批判の力を欠いて、わけもわからずに従うならば、それは封建的悪徳となる。事実上、日本国民は長い間の封建制度に災いされて「長い者には巻かれよ」という屈従的態度に慣らされてきた。

この文章は敗戦の翌年の1946年から1947年にかけて文部省が作成した教職員向けの「新教育指針」にある一節だ。

敗戦の反省に立って、指導者への批判もあるが国民自身が考えなければならないと訴えている部分もある。

この傾向は戦後80年近くたった今でも同じようだ。

鍛えなおすべきは「物事を道理に合わせて考える合理的精神」

 

1955年(昭和30年)保守政党であった自由党(吉田茂系)と日本民主党(岸信介系)が、合併して自由民主党が誕生した。

このスタート段階から自民党は楕円のように中心が二つある政党だった。

吉田茂系は今の宏池会、岸信介系は清話会だ。

この二つが上手く擬似政権交代をしてバランスを保っていた。

ところがここにきて宏池会系の岸田文雄が暴走を始めている。

こうなったら自民党はもうどうにも止まらない。

 

国民の力をもって暴走を押しとどめるしかないだろう。


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コメント一覧

megii123
日曜画家さん、おはようございます。
防衛費を倍増するというところからスタートすることがそもそもの間違い。
貴兄も認めておられるように、「装備の質や量に対する現場の受け入れ能力」から議論をスタートすべきです。
しかもその議論は、香田さんが述べるように5年程度の期間が必要。
要するにあまりにも拙速。

それと問題だと思う最大の点は、いきなりミサイルが飛んでくるというところからスタートして、ミサイル防衛は不可能だから「敵基地攻撃能力を」と言う話になることです。
政治家の役割はそうならないように努力することです。
今の自民党はその努力をしていますか?
しかも攻撃着手の時期があまりにも不透明。
このままの議論が進めば、不透明のまま日本が先制攻撃を仕掛けたということになりかねません。
まさに真珠湾攻撃の失敗をまた踏もうとしているのでしょうか?
香田さんは防衛費の増額は、今の自衛隊の基本的なインフラの部分の劣悪さをかねてから批判し、現役の人たちに同情を示していました。まずそこから防衛費を増額すべきなのです。

今回自民党の岸田政権が安倍元首相の霊が乗り移ったような暴走にこそ問題がある。
自衛隊の幹部はもう少し自制すべきではないでしょうか。
今回の件に悪乗りすればせっかく国民とともにある自衛隊が逆になります。
防衛省が世論誘導などもってのほか。
猛省を促します。
giroku0930
行雲 様
香田提督の記事を読みましたが、「身の丈」は防衛費の額や対予算比率を示すものではなく、純軍事的に眺めて装備の質と量に対する現場(用兵・運用者)の受け入れ能力の限界を「身の丈」と表現されています。
装備が高度になればなるほど、戦力化に時間と労力を要します。
例えばF35の導入に関して書けば、操縦と整備の基幹(教官)要員を米国に留学させる一方で、何千ページにも及ぶ操縦・運用・戦術・整備のマニュアルを翻訳(秘密保持上外部委託不可)します。それらが終わった後に整備の実務者教育を実施し、漸く機体を受け取る準備が完了します。また、ミサイルとなると弾薬庫を整備することから始めなければなりません。するとお決まりの市民活動家の妨害行動と市民の反対運動が起こって、導入スケジュール通りにはいかないことになってしまいます。
特に香田提督は、取材が朝日新聞であることを念頭に置いてのことと思いますが、冒頭に「防衛費の増額には賛成で・・」と念を押しています。
現在の防空については、対空砲(ミサイル)の保有数、火薬類取締法の規定、住民の反対運動等によって、自衛隊基地を活用した拠点防空とならざるを得ません。お住まいの地点から半径数十㎞以内に自衛隊の駐屯地や基地があれば、開戦劈頭における被弾から免れる確率は高いと思いますが、基地等が無い場合には残念ながら丸裸も同様で、これが我々が是とした「最小限の戦力による専守防衛」の現状です。
かって中曽根首相が拠点防空からの脱却を期して「列島の不沈空母化」を主張しましたが、大きな反対で頓挫したことは記憶されておられるものと思います。
megii123
日曜画家さん、おはようございます。
「現在の日本が戦争をしなければならない理由・対象国は見当たりません」と断言しておられますが、もしそうならば防衛費をなぜ倍増させるのでしょうか?
しかも財源が確定しておらず、社会保障費や教育費に回せる予算も削るでしょう。
明らかに国民に説明していない何らかの隠れた理由があるのかもしれません。
貴兄は自衛隊経験者ですからその辺の事情をお知りでしたらぜひ教えていただきたいものです。

「不十分ながら短期間の自衛戦争ができる態勢」が防衛費倍増で出来上がるというご意見のようですが、いままで専守防衛もかなわない状況だったのかと心配です。

朝日新聞12月23日
元海上自衛隊司令官香田洋二さんが「防衛費増額への警鐘」と題して大変参考になるご意見を寄稿しています。
「5年間で43兆円身の丈を超えている現場のにおいなし」
未読でしたらぜひお読みいただきたいと思います。
giroku0930
行雲 様
《日本が「戦争をする」方向へ大きく右旋回しつつある》と断言されておりますが、どのような根拠・論証から導かれた結論でしょうか。
また、現在の日本が戦争しなければならない理由・対象国は見当たりません。
今回の防衛費増額によって安保3文書の目標が達成されたとしても、「戦争する準備が整う」のではなく、「不十分ながら短期間の自衛戦争(武力行使)ができる態勢」と思っています。
「する」と「できる」は全く別の理念と思いますし、「共謀罪」「戦争法」「徴兵法」との読み替えで無党派層をアジった野党の過去と同根に思えてならないのですが。
megii123
楕円と円さん、こんばんは。
この危い暴走を止めるためには、政権交代か与野党伯仲を作り出すしかありません。
来春の地方統一選挙は大事ですね。
本当に野党の存在感が薄い。
今が最大のチャンスと考えるべきなのだが。
dsnchar1
行雲流水さん>今の危うい政権の暴走を止めるのは、来春の統一選が第一歩ですね。
それにしても野党はどこにいるのか。
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