ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創始者プリゴジンは公然とロシア軍に反旗を翻した。
プーチンの「私兵」としてロシア軍に縛られず好き勝手にやって来たのだが、民間の軍事組織もロシア軍の枠内に入るよう指示が出た。
そうなるとプリゴジンは手足を縛られて何もできなくなる。
それを嫌って条件闘争を仕掛けたというのがプリゴジンの本音だろう。
しかしプーチンはロシア軍の方に軍配を上げた。
プリゴジンは命は保証されたがベラルーシに亡命という望まない結果だ。
もっともその命も今後どうなるかはわからない。
プーチンの悪ガキ時代の体験に次のような話がある。
玄関口にネズミたちが棲んでいた。私は友だちと一緒に、しょっちゅうネズミたちを追い回していた。あるとき巨大なネズミを見つけ、私は廊下を追いかけ隅にまで追い詰めた。ネズミはどこへも逃げようがなかった。ネズミはくるりと向きを変えると、何と私めがけてとびかかってきたのだ。
この教訓からプーチンが得たものは、気に入らない部下を排除する時、一刀両断に切らない。
しかし「裏切者」は決して許さない。
今回の件で確実にプーチンの力は落ちてくる。
ウクライナとNATOがこのチャンスをうまく生かせば、年内に収束の可能性も見えてくるだろう。