歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

新曲が出来た!

2008-04-27 21:41:09 | Weblog
先日の伴奏あわせのときに持ってきてくれました。
2年前のコンサートでは、学生時代に作曲したという作品を歌いました。

新作は、ヘルマン・ヘッセの詩「蝶」です。
自分で弾いて、音をとれるよう旋律を弾いてくれました。
「蝶」とは、キリスト教圏では「魂」にたとえられると聞いています。
ヘッセの蝶は、大切な人を陰に見ているのではないかと思います。

何でこんなに優しくて美しい旋律が出来るのかな?
2年前にいただいた曲も、悲しみや優しさがにじみ出る曲でした。

お抱え作曲家(?)がいるなんて、ステキでしょ!(笑い)
私のために創ってるなんて思い上がったことは考えていませんよ!(笑い)
ご本人が曲を付けたくなった詩に出会えたとき作曲しているのですから。

ちゃっかり楽譜をいただきました。
「この楽譜、ちょうだいね!」

作曲もパソコンに取り込んでおくと、移調も編曲も簡単に出来るらしいです。
あ、それにはピアノが弾けないと大変ですが・・・。


名もないアマチュアの歌い手ですが、
作曲者の許可をいただいて歌わせてもらっている曲が何曲かあります。
特に私のために創られた曲ではありませんが、
「どうぞ歌ってやってください。」と言われています。
どの曲も歌っていると作曲者の曲を創っているときの心が伝わってきます。


好きなら続けること!

2008-04-21 22:14:36 | Weblog
ひとつの事を長く続けるには自分の時間をうまく使う努力をしないといけない。
ある同僚がいう。
「今もずっと続けているって事がすごいですよ。
  結局自分は挫折しちゃって、あの頃の仲間も付き合わなくなって・・・。」

長い年月の間には、はじめのうちのようにメンバーが集まれなくなるときもある。
私は歌うために今の生活を選んだのだから、
例え1人になっても伴奏してくれるピアニストがいる限り、
練習場所が確保できる限り、
歌っていようと決めていた。
定期的に練習をしていれば、やがて戻ってこられる場所があるということ。
それぞれに船出していったメンバーの何人かは戻り、共感した人も共に歌う。
たまに寄港するのも大歓迎する。
顔を見れば嬉しい!声を聞くのも楽しい!

その同僚に「もったいない、定期的な練習場所さえあれば、必ずまた出来るわよ。続けなさいよね。」と私はいう。彼は管楽器だ。
音楽が好きなら、本当に演奏したいなら、
自分で活動場所は探すしかない。アマもプロも同じ。


来月は音楽三昧。私の意思ではないが、学会発表の抄録作成に追われる。

イや~、いそがしい!

開設1周年コンサート

2008-04-14 22:25:27 | Weblog
5月は、仕事内も、仕事外も予定がびっしり!

なんでこーなるの!?(いやはや、古いなあ、このギャグ)

勤務先の入居者たちは芸術好きが多く、家族も音大出身がいます。
こういうところで真面目にコンサートを内輪のものが出演すると・・・、
果たして、ドンナ反応が?
少々コワイので、あえて「やってもいいよ!」といわなかったんですが、
メインイベントが探せなくて、メンバーがみんな暇だった!(笑い)
おまけに、企画担当が私となれば、渡りに船・・・か。

伴奏合わせは、次週の1回のみ。
一番コワイのは、伴奏者だろうなあ。


プログラムも決めました。

1、オペラ「魔笛」より「恋をする男は」     ソプラノ・バリトン
2、オペラ「愛の妙薬」より「人知れぬ涙」    テノール
3、千の風になって(高声用編曲)        ソプラノ
4、さびしいかしの木              バリトン
5、宵待草                   ソプラノ
6、荒城の月                  バリトン
7、オペラ「愛の妙薬」より三重唱       ソプラノ・テノール・バリトン8、オペラ「椿姫」より「乾杯の歌」        同

アンコールがあれば「ハッピー・バースデイ」をみんなで歌います。


これを決めてから、職場内の色々なことも大きな変化があり、
私事でも色々と出かけることが増え、
マルデ呼び水になったみたいです。

 

勤務先でのコンサート

2008-04-09 01:24:47 | Weblog
有料老人ホームに勤務しています。
現勤務先は、開設して1年になるところです。

来月、オープン記念イベントをすることになり、企画担当をしています。

この1年間、施設内でのコンサートらしい催しはなく、そのような必要性もあるとは考えられていませんでした。
確かに立地条件からすると、一般の劇場にいけるのですが、
入居者の全ての方が一般客の中で観客になれるわけではありません。

これまでも何箇所かのホームでコンサートをしてきました。
殆ど無料奉仕です。(それどころか、伴奏謝礼は自分持ち!の赤字)
それでも、喜んでくださる表情を見て、謝礼よりもっと大切なものをお土産にいただいて帰ります。

依頼し、募集していたS音大の学生の応募もなく(いまどきの学生は無料奉仕じゃしてくれませんよね)、イベントのメインが無いので思い切って自分の活動仲間に呼びかけたところ、
なんと、その日は空いているという!

練習時間がないので、2月に歌った曲と聴きなれた曲になるでしょう。
なんでも始めの1歩が出れば、次が動き出すので楽しんで歌うようにしたい。
辛辣な批評が出るかもしれないけど、女装のフラダンスだけよりはましか。



声質に合った歌

2008-04-04 22:29:52 | Weblog
古今の名曲でも、このオペラの曲が大好き!と言っても、
自分の声質に合った歌(曲・作曲家)を選ばないと、
いざ、本番で惨めな結果になることがある。

ヴェルデイのオペラは耳慣れているし、伴奏もかっこよくて上手に聞こえそう!?
プッチーニの音楽の流れはとても美しい!

声楽を習いだした初心者は、モーツアルトを勉強する。
譜面面は簡単そうなのだが、歌えば歌うほど上手に聞こえないのがわかってくる。
モーツアルトを上手に聴かせようとするには、テクニックが必要です。
どの曲を取り上げても、美しいだけに、和音がきちっと作られているだけに、
音を外さず、息を流してテンポを落とさず歌わないと、
心地良くない音楽になってしまうのです。

歌い栄えがするのは、ヴェルデイだろうなあ。
ホンとにほんとに残念ながら、私の声質に合わない・・・・。
まだレッスンを受けている頃、
重い声のソプラノの先生についていた時期がある。
芸大卒、イタリア帰りの方でした。
最後に受けていたのが、「仮面舞踏会」の2幕「アメリアのアリア」。
不倫をしたと夫から死ねと責められ、死の前に子供に会わせてと歌うアリアです。
「Morror!」と始まるのですが、
レッスン途中から声がおかしくなって・・・。
声楽家の友達に話したところ、
私の声質じゃ「ヴェルデイは無理だよ!アメリアなんて、やめたほうがいい!」。

その先生とは歌曲の捉え方にも食い違いがあり、
発声を暗く出せという方だったので、
イマ考えれば、ご自分が重い声だったので、私の声では暗くしないと重く聞こえなかったということなんでしょう。
でも、そのおかげで私は少し低めに歌う癖がついてしまった。
矯正するのに長くかかりました。


これからは、オペラアリアよりも歌曲を練習しようかと。
なかなか気に入るのを見つけるのが大変ですが、
当面はコンサートの予定もないので数を歌っていこうかな。

テクニックもなしですが、強みは日本語がキチンと歌える声であること。
古典と日本歌曲だけでも、一生かけても歌いきれないほどある!
余裕が出来たら、自分にあった先生についてみてもいいな。