歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

疲れ?ストレス?アレルギー?

2013-05-09 08:47:33 | Weblog
めったに体調を崩すことは無いのですが、6日の夜から鼻水止まらず!
気管まで炎症が行ってしまった・・・。

勤務先で調理をしていると暑いので窓を全開にするため、強風で砂埃を吸い込んだのが一番の原因ですねえ。
その夜から、耳の中がかゆくて「あ?」と、思っているうちに鼻の症状が出ました。


例年、この時期になって、アレルギーはもう治まっているのですが、やはり天候のせいでしょうか?


5月病?
これはまったく当てはまりません。
何せ、お休みはそんなに無いですから。(笑)


今期も、ヘルパー研修生が次々とやってきています。
ヘルパー研修は、2日間だけですし、その中で何をというほど体験はできません。
「お年寄りが好きだ。」という方には、
好きと言う気持ちだけでは仕事はできない、とは伝えています。

高齢者は、それほど優しくもおおらかでもありません。
短時間、お話し相手で関るのと、仕事で関るのとではまったく違います。

もう一つ、受け答えがなかなかできなかったり、反応が伝わりにくかったりすると、認知症が重いのか?と勘違いしてしまいます。
一見、普通の会話をされていると、お忘れになったり、いろんなことをなさるとは分からないものです。

たまたま、居合わせた研修生には、その2点はお話しするようにしています。


職員によっては、入居者の個人情報をしゃべりすぎる人もいるので、こちらも小声で釘を差します。
どうもコミュニケーションだと勘違いしてしまうのかなあ?
聞かれたこと全てに答える必要はないのですが。(笑)


体調を崩したおかげで、今日出かけるはずだった面会は先延ばしにせざるを得ません。
やれやれ、予定が狂う。



住処になるまで

2013-05-02 23:38:16 | Weblog


認知症と診断された人が、それまでの住まいから施設に入居したとき、
その環境変化を受け入れられるようになるには、早くて1ヶ月、長いと半年はかかります。

落ち着いていただくために、最低限の安定剤を服用していただくことは多いです。
施設は、どんなに入居人数が少なくても「共同生活」です。
周りの方々と、トラブルなく、お互いに受け入れあえるように支援するのはわたしたちの仕事ですが、技術や経験だけでは出来ないこともあるのです。


ご家族の了承と、医療との連携は最低限、いや、絶対欠かせない。
そのためにも伝言ゲームではなく、直接的に伝えないと伝わりません。
報告は必要ですが、その言葉の捉え方で内容が変わります。

「え?なんで?」
という処方変更があったりします。


入居前には、施設へ行くことを楽しみにしていた方でも、いざ入居してみると、
見事な帰宅願望にヘンシ~ン!
なんてことは、珍しくありません。

それだけ環境変化に精神が付いていけなくなるのだろうと思います。


とても面白い事実を見つけました。
Aさんは、一番新しく来た人です。
でも、スタッフは何かと家事を先輩のBさんにお願いしてしていただきます。
「アラ、あたしがしなきゃいけないのに、先輩にしてもらって申し訳ない!」と、Aさん。
Bさんは、先か後かという見当識はありません。
何しろ、2年間席を隣にしている人同士で「はじめて会う人!」の世界です。

「はじめて会う人」でも、その順位があるのではないでしょうか。

家族の顔を忘れた人でも「何か懐かしい人だ」という肌感覚みたいなものは残っています。


出来事の全てを忘れてしまう「認知症」ですが、別なところで新たな記憶を作られているような気もします。
馴染みになった顔(顔のつくり?声?雰囲気?)は覚えていられる。
全てが消えていくわけではないのですよ。