嬉々是好日 L`Atelier de Megummy since2000

行く先々でMIX犬疑惑を掛けられているビーグルならぬ、ぴーくる姉妹との徒然や、常が旅の途中な日々を綴っている備忘録

思う事々

2011-05-01 | megummy's




高き住居(すまい)は児孫(こまご)に和楽(わらく)

想へ(おもえ)惨禍(さんか)の大津浪(おおつなみ)

此処(ここ)より下に 家を建てるな


 明治二十九年にも、昭和八年にも津波は此処まで来ては全滅し

生存者、僅かに 前に二人後ろに四人のみ 幾歳(いくとせ) 経る(へる)とも要心あれ



今更ながらに吉村昭氏の「三陸海岸大津波」を読んでます。

氏のフィールド調査は相変わらず、物凄い記録として現代に生かされてるなぁ~と実感。

知識としての津波と、映像で繰り返し流れていた津波がシンクロせずにいましたが…。

文章として追うと。その分、リアリティがあって、津波って物凄く怖いんだ…。

と。抗えない自然への不可抗力と、昨日から続いている微震に慄いてます。



重茂半島にある姉吉地区には、海抜約60メートルの地点に石碑が建ってて。

遺訓を守って、石碑よりも上に家を建ててたのでね。

今回の津波ではみんなが無事だったって記事を読んだとき。

泣けて、泣けて仕方なかったのですよね、わたし…。


子孫を想って建立した石碑が、しっかり子孫を守って命を繋いでいくという

その重みがね。

わたし、子孫のためを思って何かしようとか残そうなんてこれっぽちも

思わない分、随分と短絡的に生きてるんだと思ったらば…。


昔の人は偉かったとよく言うけれど。

ホントに偉かったんだと思う。


昭和8年の三陸沖地震なんてさ、その2年前には満州事変が起きてるじゃない?

世の中が恐ろしく混沌としてた時なんだと思うのよね…。

生きることに命懸けてきたからこその今を。


途絶えさせてはいけないって、わたしなりにね。

少しだけ偉くなりたいと、そんな風に思ったんだ。