「日本男児なら、デートで甘いもの食べない方が良いわよ」
そう言った私に、忍はそれは酷だよと答えた。
私は忍とビデオ電話していた。
アイアンを無視し始めて3日ほどの出来事だ。
1人でくすぶっているより、誰かと何かした方がいいと思った。
忍ぴょんは大学生なので、昼間に都合がついた。
さて甘いもののことだが、確かに彼の国や私が今いる国の男性は、
日本の男よりずっと甘いものを食べる。
パフェやケーキを食べることに対して、抵抗が皆無だ。
咲人も翔平も私をアイス屋さんに連れてったしな。
あ、私のため?(いや2人ともアイス大好きだった)
「ま、そうね。でもこれが”デート”のフツーなのよん」
「そうかぁ。。。あ、そういえばね」
「はい?」
「俺が君の国に行った時、バーで皆に君に会うって話をしたら、
デート楽しんできてねって言われたよ。」
「ふん?」
よく聞き取れず変な反応をした私に、
皆しつこかったし面倒くさかったよ、と忍は続けた。
「え、ごめんもう一回説明してくれる?多分聞き取れなかった。」
「え?あ、えーと、だから、俺が」
「ここに来た時だよね?会った日だよね?」
「そうそう。で…」
ともう一度説明してくれた。
どうやら聞き間違えはしていなかったようだ。
忍はただ、私に会うことをデート呼ばわりされたことについて言及しただけか。
私はちょっと笑った。
「なるほどね。で?君はデートは楽しかったの?(笑)」
「(笑)ま、そうね」
「実際私は楽しかったわよ。あなたと話せてすごく良かった。」
実際二回も会ったもんなぁ。
忍は私の発言にちょっと面食らったようだったけど、
そこはその国の男、ポーカーフェイスで返事した。
(咲人と同じ、この国の男はクールでいなければならないのだ。
たとえ忍ぴょんが10個くらい年下だとしても)
「おぉ、それは優しいな」
「別に優しくないわ、ただ正直なだけよ。」
「そっか」
少し笑いあったあと、忍は言った。
「俺は今ちょっと変だな。」
「そう?わからんけど」
「俺は自分のことはよくわかってるよ。自分がどんなふうに変になるのかも。」
「じゃ、あなたは今その変になるレールの上にいるの?」
「多分(笑)」
私は笑った。
「ま、何も不思議じゃないわ。私の磁石がありますから。
あなたも私の磁石に引き寄せられた人の1人よ。」
やめてくれ〜!と忍が声をあげたので、笑ってしまった。
彼はチーム:メイちゃんと変態のことをよく知っているのだ(笑)
「俺は変態じゃないよ、他の奴らみたいに。」
「あらそーお?」
「……まぁ君が望むならなってもいいけど」
「いや、望まないわ」
2人で爆笑して、電話を終えた。
夕方には別の用事があった。
アパートを出て、駅へ急ぐ道は落ち葉でいっぱいだ。
風が冷たくなったこの街は、紛れもなく秋の色をしている。
なかなか乾かないと思った涙の跡は、忍と沢山笑っているうちに消えたようだ。
ふと笑みが溢れた。
仁への当てつけに連絡した忍が、私を助けてくれた。
(彼にはアイアンのことは一切話さなかったけど)
咲人や翔平に出会えたのは仁のおかげと、ポジティブシンキングな私だけど、
本当に運命があるなら、仁に出会わなくても彼らに会えたとも思った。
でも、私が忍に連絡を取ったのは彼が仁と同じ名前だからだ。
だから、
ありがとう仁ちゃん。
誰かを許すのは、時としてすごく難しい。
だけど、彼をどこか一つでも許せたなら
私の心も一緒に幸せになるんだろうな。
そんな軽やかな人になりたい。
なれないけど(笑)
私は思わず走り出した。
青空と街路樹の黄金色が美しいこの季節に泣いていたらもったいない。
早く、元気にならなくちゃ。
その頃アイアンは何も気づいていなくて
単純に私が無視しているだけだと思っていただろう。
(しょっちゅう無視してたし)
朝届いた彼からのメールも
無視していたけど。
私自身、これからどんなことになるのか
まさか想像できなかった。
続きます!!
そう言った私に、忍はそれは酷だよと答えた。
私は忍とビデオ電話していた。
アイアンを無視し始めて3日ほどの出来事だ。
1人でくすぶっているより、誰かと何かした方がいいと思った。
忍ぴょんは大学生なので、昼間に都合がついた。
さて甘いもののことだが、確かに彼の国や私が今いる国の男性は、
日本の男よりずっと甘いものを食べる。
パフェやケーキを食べることに対して、抵抗が皆無だ。
咲人も翔平も私をアイス屋さんに連れてったしな。
あ、私のため?(いや2人ともアイス大好きだった)
「ま、そうね。でもこれが”デート”のフツーなのよん」
「そうかぁ。。。あ、そういえばね」
「はい?」
「俺が君の国に行った時、バーで皆に君に会うって話をしたら、
デート楽しんできてねって言われたよ。」
「ふん?」
よく聞き取れず変な反応をした私に、
皆しつこかったし面倒くさかったよ、と忍は続けた。
「え、ごめんもう一回説明してくれる?多分聞き取れなかった。」
「え?あ、えーと、だから、俺が」
「ここに来た時だよね?会った日だよね?」
「そうそう。で…」
ともう一度説明してくれた。
どうやら聞き間違えはしていなかったようだ。
忍はただ、私に会うことをデート呼ばわりされたことについて言及しただけか。
私はちょっと笑った。
「なるほどね。で?君はデートは楽しかったの?(笑)」
「(笑)ま、そうね」
「実際私は楽しかったわよ。あなたと話せてすごく良かった。」
実際二回も会ったもんなぁ。
忍は私の発言にちょっと面食らったようだったけど、
そこはその国の男、ポーカーフェイスで返事した。
(咲人と同じ、この国の男はクールでいなければならないのだ。
たとえ忍ぴょんが10個くらい年下だとしても)
「おぉ、それは優しいな」
「別に優しくないわ、ただ正直なだけよ。」
「そっか」
少し笑いあったあと、忍は言った。
「俺は今ちょっと変だな。」
「そう?わからんけど」
「俺は自分のことはよくわかってるよ。自分がどんなふうに変になるのかも。」
「じゃ、あなたは今その変になるレールの上にいるの?」
「多分(笑)」
私は笑った。
「ま、何も不思議じゃないわ。私の磁石がありますから。
あなたも私の磁石に引き寄せられた人の1人よ。」
やめてくれ〜!と忍が声をあげたので、笑ってしまった。
彼はチーム:メイちゃんと変態のことをよく知っているのだ(笑)
「俺は変態じゃないよ、他の奴らみたいに。」
「あらそーお?」
「……まぁ君が望むならなってもいいけど」
「いや、望まないわ」
2人で爆笑して、電話を終えた。
夕方には別の用事があった。
アパートを出て、駅へ急ぐ道は落ち葉でいっぱいだ。
風が冷たくなったこの街は、紛れもなく秋の色をしている。
なかなか乾かないと思った涙の跡は、忍と沢山笑っているうちに消えたようだ。
ふと笑みが溢れた。
仁への当てつけに連絡した忍が、私を助けてくれた。
(彼にはアイアンのことは一切話さなかったけど)
咲人や翔平に出会えたのは仁のおかげと、ポジティブシンキングな私だけど、
本当に運命があるなら、仁に出会わなくても彼らに会えたとも思った。
でも、私が忍に連絡を取ったのは彼が仁と同じ名前だからだ。
だから、
ありがとう仁ちゃん。
誰かを許すのは、時としてすごく難しい。
だけど、彼をどこか一つでも許せたなら
私の心も一緒に幸せになるんだろうな。
そんな軽やかな人になりたい。
なれないけど(笑)
私は思わず走り出した。
青空と街路樹の黄金色が美しいこの季節に泣いていたらもったいない。
早く、元気にならなくちゃ。
その頃アイアンは何も気づいていなくて
単純に私が無視しているだけだと思っていただろう。
(しょっちゅう無視してたし)
朝届いた彼からのメールも
無視していたけど。
私自身、これからどんなことになるのか
まさか想像できなかった。
続きます!!
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