心待ちしていたのだ。
マスクが届くのを。マスクが届くということは、明らかに”友達”だと認められているということだ。なんと嬉しいことか。
中学校の時、バレンタインデーのチョコレートが貰えるんじゃあないかとウキウキして以来だった。
”友達”からマスクが届けられるということで、さすが力のある“友達”だと喜んでいた。
とにかく“友達”になると良いことばかり起こるとも聞いていた。
銀座久兵衛で高級寿司を奢って貰えるとも聞いていた。カッパ寿司は行くけれど。
キャピトルホテル東急の有名レストランにもいけるのかと期待していた。あのジャイアント馬場御用達でも有名で、プロレスファンである僕としても期待していた。日高屋は知っているが、どんなところだろうと。
僕が一念発起して、学校設立に動けば、当然“友達”が力を貸してくれる。鶴の一声程度かもしれないが、なんと心強いのか。
何度も何度も届いていないかと思い、郵便受けにマスクを確認しに行ったが、チラシしか入っていない。
残念ながら、マスクは“諸般の事情?”で先送りみたいだが、“友達”のいつもの癖程度でしかないので、安心している。
なんせいつものことだから。
それとも見捨てられてるのかな!