12月18日 NHK海外ネットワーク
核戦争による人類滅亡までの残り時間は?
午前0時を滅亡のときにみたてた、
核戦争による人類滅亡までの時間を示す「世界終末時計」。
アメリカのオバマ大統領が核なき世界を呼びかけたことで、
時計の針は1分戻され、残りあと6分となった。
核の脅威に立ち向かうのは、
“核の番人”IAEA(国際原子力機関)
世界が核廃絶に向けて願いをあらたにする中、核の脅威はなくなっていない。
そのなかで核の平和利用を呼びかけ、
核兵器に転用されるおそれのある核不拡散の役割を担うのが、
IAEA(国際原子力機関)である。
芸術の都オーストリアの首都ウィーンにIAEA本部がある。
150あまりの国々が加盟、
軍縮担当の政府高官や核技術の科学者が集まった専門家集団。
最も重要な仕事は、北朝鮮やイランへのりこんで行なう“査察”と呼ばれる捜査活動。
施設に立ち入って塵まで採取し詳しく分析し“核兵器製造”の疑いを検証する。
核の番人の仕事である。
このトップを務めるのが事務局長で、時に超大国とも亘りあわなくてはならない。
2003年のイラク戦争前夜、国連安保理に出席した当時のエルバラダイ事務局長は、
イラクが大量破壊兵器を保有しているとして開戦をはやるアメリカに、
あくまで査察によって真実を見極めるべきだと反論した。
核拡散を防ぐための取り組みが評価されIAEAにはノーベル平和賞が贈られた。
去年、日本人としてはじめて事務局長に就任した外交官の天野之弥氏。
しかし就任から1年、北朝鮮やイランの核開発をめぐって世界各国の対立が表面化。
あらたな核開発や核テロの脅威が増す中、天野事務局長に重い責任がのしかかっている。
IAEA 天野事務局長
「北朝鮮の核問題は東京、アジアからみると非常に重要な問題。
ところが西のウィーンからみるとイラン問題が一番重要。
そこで両方重要だと問題の設定をしている。
北朝鮮によるウラン濃縮問題、軽水炉建設問題が起こった。
重大な懸念を持って受け止めている。
(北朝鮮は)IAEAの査察、国連決議を実施していない。
そういうなかで核実験、原子力活動し非常に懸念。
昨年4月以降北朝鮮には要員がいないので現地で情報をとることができない。
一刻も早く査察官が現地に復帰することが大事。
我々としてはいつでもスタンバイ。
いつでも行けといわれたら行ける状態になっている。」
混迷する中東情勢と密接に絡み合ったイランの核開発問題。
イランの核開発をいかに有効に監視していくのか。
IAEA 天野事務局長
「イランの各階春は軍事的な意味合いがあるか解明していきたい。
それについて充分な協力が得られていないことが問題。
強硬か柔軟かという点をみているわけではない。
実際のイランの各活動がどうなっているのか事実に着目してみている。
核の軍事利用はあってはならない。
防止するためにIAEAもある。
核不拡散の問題について断固たる立場で臨む。
断固たる立場で臨むことは、“ルールを守ってください”ということ。
日本は被爆経験もあるし、原子力の平和利用もやっている。
国際社会に還元したいという気持ちで仕事に取り組んでいる。」
核戦争による人類滅亡までの残り時間は?
午前0時を滅亡のときにみたてた、
核戦争による人類滅亡までの時間を示す「世界終末時計」。
アメリカのオバマ大統領が核なき世界を呼びかけたことで、
時計の針は1分戻され、残りあと6分となった。
核の脅威に立ち向かうのは、
“核の番人”IAEA(国際原子力機関)
世界が核廃絶に向けて願いをあらたにする中、核の脅威はなくなっていない。
そのなかで核の平和利用を呼びかけ、
核兵器に転用されるおそれのある核不拡散の役割を担うのが、
IAEA(国際原子力機関)である。
芸術の都オーストリアの首都ウィーンにIAEA本部がある。
150あまりの国々が加盟、
軍縮担当の政府高官や核技術の科学者が集まった専門家集団。
最も重要な仕事は、北朝鮮やイランへのりこんで行なう“査察”と呼ばれる捜査活動。
施設に立ち入って塵まで採取し詳しく分析し“核兵器製造”の疑いを検証する。
核の番人の仕事である。
このトップを務めるのが事務局長で、時に超大国とも亘りあわなくてはならない。
2003年のイラク戦争前夜、国連安保理に出席した当時のエルバラダイ事務局長は、
イラクが大量破壊兵器を保有しているとして開戦をはやるアメリカに、
あくまで査察によって真実を見極めるべきだと反論した。
核拡散を防ぐための取り組みが評価されIAEAにはノーベル平和賞が贈られた。
去年、日本人としてはじめて事務局長に就任した外交官の天野之弥氏。
しかし就任から1年、北朝鮮やイランの核開発をめぐって世界各国の対立が表面化。
あらたな核開発や核テロの脅威が増す中、天野事務局長に重い責任がのしかかっている。
IAEA 天野事務局長
「北朝鮮の核問題は東京、アジアからみると非常に重要な問題。
ところが西のウィーンからみるとイラン問題が一番重要。
そこで両方重要だと問題の設定をしている。
北朝鮮によるウラン濃縮問題、軽水炉建設問題が起こった。
重大な懸念を持って受け止めている。
(北朝鮮は)IAEAの査察、国連決議を実施していない。
そういうなかで核実験、原子力活動し非常に懸念。
昨年4月以降北朝鮮には要員がいないので現地で情報をとることができない。
一刻も早く査察官が現地に復帰することが大事。
我々としてはいつでもスタンバイ。
いつでも行けといわれたら行ける状態になっている。」
混迷する中東情勢と密接に絡み合ったイランの核開発問題。
イランの核開発をいかに有効に監視していくのか。
IAEA 天野事務局長
「イランの各階春は軍事的な意味合いがあるか解明していきたい。
それについて充分な協力が得られていないことが問題。
強硬か柔軟かという点をみているわけではない。
実際のイランの各活動がどうなっているのか事実に着目してみている。
核の軍事利用はあってはならない。
防止するためにIAEAもある。
核不拡散の問題について断固たる立場で臨む。
断固たる立場で臨むことは、“ルールを守ってください”ということ。
日本は被爆経験もあるし、原子力の平和利用もやっている。
国際社会に還元したいという気持ちで仕事に取り組んでいる。」