6月27日 おはよう日本
去年 東京都内に宿泊した中国人観光客はのべ190万人余と
前の年の1,6倍に増えている。
観光シーズンには都心のホテルが予約しずらくなるほどで
このため都心から40キロ離れた八王子にも大勢の中国人観光客が宿泊している。
八王子では中国人観光客がほかの観光地に移動するまでの間に
この商店街や飲食店を利用してもらおうという取り組みが始まった。
いま観光途中で八王子市で宿泊する中国人観光客が増え続けている。
その理由は定番の観光コースにあった。
世界遺産の富士山をはじめ
東京と名古屋 関西を結ぶ“ゴールデンコース”と呼ばれるルートである。
八王子市はコース上の絶妙な位置にある。
都心と比べてホテルの予約がとりやすい上
富士山に向かうにも混雑避けることができるとあって人気が高まっている。
しかし
(中国人観光客)
「八王子 知らない。」
「八王子には1泊だけ。」
ほとんどの観光客が1泊するだけ。
夜にやってきて朝には出て行ってしまう。
こうした中国人観光客に地元の飲食店や商店街を利用してもらいたい。
地元の大学生が動き出した。
そのリーダー 杏林大学3年生 三浦貴将さん。
去年 大学のゼミで中国人観光客の動向を調べた三浦さん。
その際 ほとんどの中国人が
駅前にある大型量販店やドラッグストアだけで買い物をして
ホテルに返ってしまうことがわかった。
(大学3年生 三浦貴将さん)
「もったいない。
非常にもったいないです。
こんないい店があるということを私たちが伝えていけば
どんどん足を運んでくれるのではないか。」
三浦さんたちはちょうど地元の商店街が開いているイベントに合わせて
中国人観光客への呼びかけを行うことにした。
助っ人に頼んだのは中国などからの留学生たち。
イベントをPRするチラシを中国語に翻訳した。
留学生たちも中国人の心をつかむ売り文句を考えてくれた。
(中国からの留学生)
「これは“舌”という言葉なので“舌で味わう八王子”という意味。
こういう言葉は中国でも流行っているので見たらすぐわかると思う。」
「楽しみにしている。
自分の一番できることは通訳や翻訳。」
作ったチラシは多くの中国人観光客が泊まるホテルに置いてもらった。
迎えたイベントの日。
学生らしく直接観光客に声をかけることにした三浦さんたち。
いきなり壁にぶち当たる。
見ず知らずの学生のアプローチに警戒されてしまう。
(三浦貴将さん)
「悔しい。
もう少し来てくれるかと思ったがまだまだ。」
ここで粘りを見せたのが留学生の唐睿博さん。
一押しの店やメニューを猛アピールする。
若者グループが興味を示してくれた。
三浦さんにもようやく笑顔がこぼれる。
富士山観光の話で盛り上がるなど徐々に打ち解ける。
日本老利点に案内することができた。
(三浦貴将さん)
「すごいきょうの収穫。
いろいろ発見があり非常に有意義な一日だった。
地図や外国語サービス
整えていかなくてはいけない部分があると思う。」
第一歩を踏み出した三浦さんたち。
今後は市や観光協会とも連携して
外国人でにぎわう八王子市を目指す。