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ご当地味の即席麺 ミャンマーで商品化

2015-07-24 07:15:05 | 報道/ニュース

7月18日 おはよう日本


民主化が進み経済成長が著しいミャンマー。
実は135の民族や地方ごとに異なる麺文化を持つ麺大国でもある。
ナマズを煮込んだ出汁にバナナの茎などが入った朝食の定番。
ミャンマー人はおやつ代わりに麺を食べるほど麺類が大好きである。
「おいしいですよ。」
「ミャンマー人にとって麺料理は国民食で朝昼晩いつでも食べるのです。」
そのミャンマーでいま即席麺の市場が広がり始めている。
これまではタイや韓国で自国向けに作られた即席麺がそのまま輸入されていた。
そこに目をつけたのは日本のメーカーである。
新商品開発のためミャンマーに乗り込んだ食品メーカーの開発担当 田澤遼太郎さん。
他のメーカーはほとんど手掛けていない
ミャンマー人の好みを反映させた新たな即席麺の開発に挑もうというのである。
ミャンマー人好みの味を即席麺で再現できるのか。
上司の梶原さんと2人で
田澤さんは屋台から有名店まで様々な店を食べ歩き新商品のヒントを探した。
(食品メーカー 開発担当 田澤遼太郎さん)
「現地の人がおいしいという味を知らないといけない。
 日本の技術を使って再現できたら。」
(食品メーカー 開発担当 梶原伸介さん)
「最高で1日8軒くらいまわった。」
田澤さんはミャンマー料理の基礎となるペーストづくりを学ぶために現地料理研究家のもとを訪ねた。
材料は刺激的な香りを持つミャンマーのタマネギとニンニク、ショウガ。
香りをさらに強めるために石臼ですりつぶし油を加えてペースト状にする。
すると田澤さんは経験したことのない刺激にぶつかった。
(田澤さん)
「タマネギは目にしみて泣いてしまった。
 日本のものよりかなり強い。
 参考になる。
 ちゃんと先生が教えてくれたのでこれがスタンダードなミャンマーの味だと。」
田澤さんはミャンマー人が好む香りが強く濃厚な味付けが
今後の新商品のカギになると感じた。
試行錯誤して田澤さんが即席麺として味を再現すると決めたのは
ミャンマーの少数民族シャン族の料理「シャン・カウスエ」である。
特徴はトマトとひき肉を使ったピリ辛のソースと
コメを使ったもっちりとした麺。
ここ数年 最大都市のヤンゴンでも人気が急上昇していた。
しかし田澤さんは辛さをどこまで押し出すか」最後まで悩み続けていた。
味付けの決め手となったのはミャンマー人スタッフたちの意見だった。
スタッフたちのアドバイスを受け商品がついに完成した。
いよいよ新商品の販売が始まった。
値段は日本円で1袋60円ほど。
他の商品と比べるとやや高めだが試食をした人たちは次々と買っていった。
「麺の食感がいいですね。
 とてもおいしいです。」
「試食をしたら家族みんな気に入ったので買ってしまいました。
 家で作って食べますよ。」
予想を超える人気に用意していた商品が底をつき
急きょ倉庫から取り寄せるうれしい事態となった。
(食品メーカー 開発担当 田澤遼太郎さん)
「実際のお客さんが食べて笑顔を見られるのは楽しい。
 いろいろなものを食べて商品開発に生かしていきたい。」
アジア最後のフロンティアとも言われるミャンマー。
現地の人たちの舌と心をつかみ麺文化を一層盛り上げたい。
日本企業の挑戦は続く。

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