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ロボットが接客するホテル

2015-12-04 07:30:00 | 報道/ニュース

11月18日 おはよう日本


今年7月 長崎県佐世保市のハウステンボスで接客のほとんどをロボットが行うというホテルがオープンした。
東京大学や国内外のメーカーと協力して
経費の削減など
ロボットの新たな可能性を探ろうというものである。

4か月前にオープンした「変なホテル」。
フロントで出迎えてくれた美女はロボットである。
「お名前をフルネームでおっしゃってください。」
「マツダヒロキです。」
「ご来館ありがとうございます。」
事前の予約情報をもとにスムーズにする。
チェックインを済ませると客室まで同行するのは
部屋番号さえ入力すれば荷物を運んでくれるポーター役のロボット。
さらに部屋への入室は最先端の顔認証システム。
カギはいらない。
「こんにちは。」
ロボットは室内にも。
「明かり 消して!」
「明かり 消します。」
このロボットはチューリーちゃん。
照明の切り替えなど身の回りの輪をしてくれる。
ホテルの客室数は72部屋。
現在80台のロボットで客室のサービスをほぼ賄っている。
国内でも例がないこの試み。
背景にはホテル業界の人手不足がある。
国内のホテルの客室数と従業員数(総務省 統計局)を見ると
海外からの観光客の増加を背景に
客室数は増え続けているが従業員の数は減少傾向にある。
今後 労働人口がさらに減っていくなか
ホテル業界にとって労働力の確保は喫緊の課題だった。
(ハウステンボスホテルズ 支配人 友弘和真さん)
「チェックインに来て荷物を預けて部屋まで人なしで本当にやれたと
 ここに関しては我々も上手くいったかなと。」
このホテルではロボットを導入したことで
20人必要だったスタッフを5人まで減らすことができた。
さらにロボット化したことは宿泊費の大幅な削減にも効果をもたらした。
(ハウステンボスホテルズ 支配人 友弘和真さん)
「人件費
 これが非常に重いウェイトを占めているんですね。
 ホテルは24時間動いているところですので
 人件費が下がれば必然的に経費が下がると。」
一方で課題も見えてきた。
ホテルを利用した宿泊客1万人以上から寄せられたアンケートによると
客室ロボットのチューリーちゃんが対応できる言葉が少なく
きめ細かな対応ができていないという言葉が最も多く寄せられた。
そしてその多くがホテル業界が今ターゲットにしているシニア世代だと言う。
「普通のホテルだったら人がしてくれるけど
 ここでは頭使わないと何もできない。
 だって年が年だからなかなか近代的な機械にはついていけない部分がいっぱいありました。」
シニア世代に満足がいくサービスをどう提供していくか。
ホテルの役員が集まり具体的な改革案について話し合いを行った。
テーマになったのはチューリーちゃんの改良である。
「きょうの長崎の天気はですねぇ
 外の気温はゼロ度です。」
現在はごく限られた7パターンの要望にしか反応することができない。
シニア世代の要望に応えられるようにどういう機能を増やすか
意見を出し合った。
来年3月までに会話のパターンを大幅に増やすことに決めた。
(ハウステンボスホテルズ 支配人 友弘和真さん)
「可能性があるロボットだから
 そこをいかにコンシェルジュ化できていくか
 それが次の課題かなという気がしますね。」
経営の効率化には大きな効果を上げつつも
きめ細かいサービスという壁に直面するロボットホテル。
今後新たな可能性を切り開いていけるのか
現場の模索は続く。



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