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熱中症対策 鍵を握る「塩分」

2016-08-10 07:15:00 | 報道/ニュース

7月21日 首都圏ネットワーク


水分補給をしていたのに子どもが熱中症にかかるケースが各地で相次いでいる。
神奈川県内に住む中学1年生 飯村太一さん。
“躰道(たいどう)”という武道の練習中に熱中症の症状を訴えた。
(飯村太一さん)
「くらっとして
 もう立てないっていうか座り込む状態でした。」
ふだんは水筒にスポーツドリンクを用意しているが
この日は麦茶だった。
休憩中にこまめに飲んでいたという。
(飯村太一さん)
「水分はしっかりととっていたのにって。
 熱中症とはあまり感じなかったけど
 あとから先生に軽い熱中症って言われてびっくりした。」
なぜ水分を補給しているのに熱中症にかかるのか。
大量の汗をかくと体内の水分と塩分が失われる。
この時水分だけを補給すると塩分の濃度が下がる。
体には塩分の濃度を一定に保とうとする働きがあるため
補給した水分が体の外に排出される。
その結果 脱水症状に陥り
熱中症になってしまう。
熱中症予防の鍵を握る塩分。
子どもは運動でどれぐらいの量を失うのか。
体育の授業で
子どもたちが熱中症になるリスクを調べようという初めての調査。
小学5年生の授業で27人が参加して行われた。
授業の前後で体重を測って汗の量を計算し
失われた塩分の量を調べる。
調査を監修した医師の十河(そごう)剛さん。
「熱中症になると最初にどんな症状が出ますか?」
「頭が痛くなる。」
「倒れちゃう前に何とかしたいから
 気持ち悪いとか
 いつもと違ってだるいとか
 もしそういうことが起きたら
 我慢しないですぐに先生に言ってください。」
この日の天気はうす曇り。
気温 26,4℃
湿度 60%と高めだった。
子どもたちはゲームなどをしながら走り続ける。
授業が終わった後再び体重を測り
汗の量を計算する。
すると平均で1時間あたり385gにのぼった。
1時間の間に失われた塩分の量は最大で1,5g程度。
梅干し1個分にあたると推計された。
(生徒)
「運動しただけで300gくらい減っちゃうのがすごくびっくりした。」
「授業中そんなに汗をかいているんだなって思った。」
失われた塩分を水分とともに補給しなければ
熱中症の予防や症状の改善にはつながらない。
塩分と水分の両方をバランスよく含む“経口補水液”が最適だと
十河医師は言う。
(再正解横浜市東部病院 十河剛医師)
「やはり塩分が含まれているものを体育の授業といえども摂取しないと
 塩分が不足して
 そこから熱中症が発症するリスクが出てくる。
 体内に必要なものを入れてあげないといけないので
 すみやかに吸収されるものと考えると
 経口補水液を摂取するのが一番現実的。」
熱中症対策の切り札ともいえる経口補水液。
用意している学校はまだ多くはない。
学校の教師などを対象にしたセミナーでは
症状を訴えた子どもがすぐに飲めるよう
準備が必要だと指摘された。
(参加した教師)
「経口補水液はまだ用意がないですね。
 でも用意した方がいいなと思いました。」
「時と場合によっては経口補水液をすぐに飲ませることが必要だとわかりました。
 命が最優先ですので
 現場ではそちらを最優先でやっていきたい。」


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