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オシャレで御利益も?タイ「お守り」新事情

2019-08-23 07:00:00 | 報道/ニュース

7月29日 NHKBS1「国際報道2019」


タイのお寺などで作っているお守り。
首から下げて身に着けるのが一般的で
古いもので600年以上の歴史があり
仏教国タイの人々にとってとても身近な存在である。
こうしたタイの伝統文化も
近年は若い人たちのセンスに合わせて急速に姿を変えつつある。

バンコクの会場を埋め尽くした大勢の人。
ルーペを片手に真剣な顔つきでのぞき込んでいるのは「お守り」である。
タイ各地で毎週のように開かれている“お守りの価値”を競うコンテスト。
この日会場に集まったのは1万2,000個ものお守りである。
「保存状態は?」
「いいけど少しだけ欠けてる。」
古さや状態の良さ
どこの寺で作られたかなどを基準に
今回 もっとも価値が高いと判定されたのが
タイ北部 世界遺産があるスコータイの寺院で作られた約100年前のお守りである。
(優勝者)
「素晴らしいお守りを手に入れ
 賞まで受賞しました。
 誇りに思います。」
14世紀のアユタヤ王朝時代に起源があるとされるタイのお守り。
この寺では仏の像や有名な僧侶をかたどった伝統的なお守りだけでなく
地元で“勝利の象徴”とされているハチのお守りを作り
人気を集めている。
勝利の御利益があるとの触れ込みが評判となり
去年 全国で1万2,000個を完売するほどの人気となった。
(僧侶)
「このお守りで寺は一躍有名になりました。
 ここに来る人は皆お守りについて尋ねます。」
寺でのお守り作りに欠かせないのが“お守りに祈りを込める”儀式。
ここでは年に1度行われている。
霊験あらたかとされる白い糸を使って
全国から集まった高い位の僧侶たちが御守りに祈りを注入していく。
タイでは国民の7割以上がお守りを持っていると言われている。
ところが
「お守りはおしゃれじゃないので身につけません。
 きれいなネックレスをつけたいです。」
最近では若い人たちの間でお守りを持ちたがらない人が増えている。
去年バンコクの中心部にオープンしたお守りの専門店。
デザイナーのジャンドラさん(30)は
若者にお守りの良さを再認識してもらおうと新たなスタイルを提案している。
(デザイナー ジャンドラさん)
「若者のお守り離れは古いデザインが原因なので
 ファッション性の高いものを作っています。」
ジャンドラさんは全国の寺から
月や動物など
特に愛らしい形や色のお守りを集め
そこに思い切っておしゃれな枠をつけるなど装飾を加えた。
そしてこれまでは紐で首から下げるのが一般的だったお守りを
ブレスレットのように腕に巻くスタイルを考案するなど
新たなアイデアを次々に生み出している。
(客)
「金運の御利益はありますか?」
「そうです。
 仕事がいっぱい入ってきて収入も上がりますよ。」
若い世代を意識したジャンドラさんのお守りはSNSを通じて広まり
タイのセレブやアイドルも身に付けるなど一躍注目の元となった。
(口コミサイト)
“意中の男性から告白されました”
“このお守りは私の人生を劇的に変えました
 いろんな方面からたくさんお金が入ってきました”
(デザイナー ジャンドラさん)
「自分に自信が持てなくてもお守りがあれば自分を奮い立たせることができます。
 お守りを身に付けることで
 良い結果を信じられるようになるのです。」

 

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