外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

2019年チュニジア・トルコ・イタリア旅行記(4)~チュニス2日目・猫とスーク編~

2019-10-25 14:58:07 | チュニジア

 

今回はチュニス2日目の続き。帰国してからもう1か月経ったのに、まだ旅の開始から2日目のことを書いているという…

 

新市街の鉄道駅から旧市街(メディナ)に入り、ザイトゥーナ・モスク周辺の広場でジュースを飲んだ後は、モスクの脇から伸びているアーケード付きの細い小道のスーク(市場・商店街)を通ってフランス門に向かった。地球の歩き方に「ジャマー・エズ・ジトゥナ通り」という表記で載せられている旧市街のメインストリートだ。

 

アーケード付きスークは全体的に猫スポットだった。新市街も旧市街の他の地域も、要所要所に猫がいるのだが、「猫だらけ」というほどではない。しかし、このスークやその脇道、特に猫の餌付けをしている人がいる辺りは猫だまりが多く、しかも子猫の姿が目立った。子育てシーズンだったのだろう。

 

広場からモスクにかけても露店のスークが広がり、青果や肉や乾物など、様々な店が並んで道行く人を誘惑するのだった。住んでたら通うんだが。

 

 

つぶれ桃。甘くて汁気が多くて見た目も愛嬌がある。でもスークでは普通キロ単位で買う必要があるので、写真を撮るだけにしておいた。

 

 

肉屋の店頭にはてんこ盛りのミント。肉を調理する時に使うのだろうか。

 

 

どう調理すればいいのか私にはよくわからない部位も並んでいる。インテリアかな。

 

 

 

これはもしや、煮干し?? 猫のおやつにも良さそうなので、買わなかったことを一日中後悔した。方向音痴なので、後で引き返して同じ場所にたどり着くのはほぼ不可能なのだ。

 

 

広場周辺の露店のスークを外れて、アーケード付きのスークの方に入る。

 

 

アラブの歴史的な屋根付スークには、旅人を惹きつける怪しい魅力があると思う。不思議な生物や精霊がひっそり棲みついていそうなのだ。

 

女性客で賑わっているマクハー(喫茶店)もあった。中東のマクハーは伝統的に男性の世界であり、女性客ばかりのところは珍しい。さすがチュニジアだ。

 

民族衣装を売る店。子供服、かわいいけど結構高そう。

 

下半身のマネキンは靴置き場を兼ねている。奥の右側のマネキンの顔がミイラ男

 

ある伝統的なドレスを売っている店では、日本好きだという威勢のいい若者に日本語で話しかけられた。ドレスにはぜんっぜん興味がないと言っても(事実だし)、「買わなくてもいいから見て行ってくれ。2階にもあるから2階に来てくれ」と熱心に言い募る。面倒なので、「今日は時間がないから、また今度来るね~」「今度っていつだ」「来年かな~」などと軽くいなして通り過ぎた。

 

スークに限ったことではないが、旧市街の古い建物の扉には、「ファーティマの手」が付いていることがあった。魔除け(邪視よけ)の役割を備えたドアノッカーで、「ハムサ」とも呼ばれる。ダマスカスの旧市街でもよく見かけた。手がふっくらしてかわいらしいので、つい用事がなくてもノックしたくなるのだが、大人なので我慢する。いい年して、しかも外国でピンポンダッシュするわけにもいかんからな・・・

 

ファーティマの手。これを持ち上げてコンコンとノックする

 

「私を握って」と誘惑する白い手

 

両手バージョンもある

 

子供の頃、ピアノの先生に「卵を握っているような形に手を丸めて弾くように」と指導されたことを思い出す。

 

 

猫たちはスークのお店の中にもいたりするが

 

 

脇道の方が猫を見かける確率が高いので、いちいち覗き込んでしまう。

 

 

私が美味しいものを持っていることを察したらしい賢い子

 

 

はるばる日本から空輸したちゅ~るをあげてみたら、獣のように(獣だけど)貪った。チュニジアの猫も日本の猫も、ちゅ~るの魔力の下では平等なのだ。

 

 

ペットボトルの下部を切り取った猫用の水の容器は、猫たちの世話をしている人が近くにいるサイン

 

台の下なども、覗くとこんなかんじ

 

ゴミ袋のベッドでツルっと滑っちゃった子猫と

 

それを冷静に観察する兄弟猫

 

家具屋さんの店頭にいた猫。なでさせてくれたが、なですぎたら爪が出た。教育的指導。

 

 

脇道の一つで、エサ場らしき猫だまりを見かけたので近寄って写真を撮っていたら、にこやかな女性が現れた。近くの文房具店の人で、毎日約20匹の外猫を餌付けし、自宅でも数匹飼っているとのことだった(うろ覚え)。

 

猫だまり

 

 

文房具店の前で待機している猫たち。よその猫より色つやがいい。

 

 

店内にも猫をはべらせている彼女。快く写真を撮らせてくれた。これはこの日のベストショット。

 

ちなみに、この日は途中でカメラのバッテリーが切れたので、携帯で写真を携帯で撮っていたのだが、道端で暇そうに立っていた男性がそれを見て、「携帯を狙うスリがいるから気を付けて。旧市街はスリだらけだぞ。携帯はカバンに入れた方がいい」と忠告してくれた。携帯を狙うスリが多発しているらしく、この忠告は他でも聞いた。そうはいっても写真を撮らないわけにはいかないので、注意しつつ持ち歩いた。

 

スークと猫を堪能し、歩き疲れてへなへなになったところでフランス門に到着したので、ホテルに帰って一休みすることにした。しかし、その前に酒を買わなければならない。前日、金曜日だったせいで酒が買えなかったから、この日はどうしても酒を買って、飲んでから昼寝をしなくてはいけなかったのだ。(アル中の使命感)

 

(続く)

 

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