今から46年前の1965年(S40)3月、日産から高級クーペ「シルビア(CSP311)」がデビューした。
当時、他の国産車には無い洗練されたデザイン。クリスプカットと称された其のボディは、正に光り輝く研ぎ澄まされた“走る宝石”の様だとも云われた・・
私はこの「初代日産シルビア」の実車はまだ一度も見た事が無い。総生産台数554台と云う事から、ほぼ存在しないに等しい幻の車だ。
(1967年(S42)デビューした総生産台数377台の「トヨタ2000GT」に至っては、過去に二度目にしているが・・)
“走る宝石”と異名をとったモデルだけに、ゴールドとシルバーのボディカラーが用意されていた・・とても半世紀前のセンスとは信じられない・・
約半世紀前に日本でもこんなハイセンスなデザインの車があったとは驚かされる~因みにデザインはドイツ人デザイナーのアルブレヒト・ゲルツだと云われるが、実際にはゲルツはアドバイスしただけで、完成させたのは「日産デザイン部門」だという・・
勿論、素晴らしいのはデザインばかりでなく、ボディー製造工程などは当時のプレス加工技術では表現しきれず、多くを熟練工によるハンドメイドで仕上げるという拘りようだった。
右は後ろ姿 全体にトータルバランスの取れた素晴らしいデザイン・・・緒元から察すると、初代ユーノスロードスターより一回り小さいようだ・・1/43scale
主要緒元・・形式CSP311 全長3985mm 全巾1510mm 全高1275mm 定員2名
Eg性能 最高速度165km/h 形式R型・直4OHV 排気量1595cc 出力90ps/6000rpm トルク13.5kg/4000rpm 当時販売価格120万
流石に車両価格も高価だ。因みに1965年(S40)の物価は・・大卒者初任給2万3千円 ハガキ5円 かけそば50円 煙草(ピース)40円 珈琲(喫茶店)80円 国鉄初乗り10円 映画350円の時代だ・・
この初代シルビア、商業的に見れば決して成功したとは言えないが、“日本車でも、此処まで美しいスタイリングの車が製造できる”という事実を世界にアピールできたという点では“成功作”かも知れない・・・その二年後、1967年(S42)にトヨタ2000GTがデビューした・・
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