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金城一紀『SP 警視庁警備部警護課第四係』

2009-07-24 18:20:00 | ノンジャンル
 金城一紀さん原案・脚本の'08年作品「SP 警視庁警護課第四係」を読みました。視覚の中の情報を瞬時に分析できる特殊能力を持つ警視庁警護課の井上を主人公にしたテレビ番組用台本5つからなる本です。
 エピソード1「警護対象者『東京都知事・大川優子』」は、知事に馬鹿にされたことを根に持つ記者が会見場で知事を射殺しようとするのを井上が身を持って防ぐ話。
 エピソード2「警護対象者『元総理大臣・加藤純三』」は、元総理が手術している病院ごと占拠した6人の元軍人たちが株の価格操作で3億円を手に入れようとするが、入院患者に紛れていた井上が一人ずつ倒していく話。
 エピソード3「警護対象者『シルバー証券・大橋正一』」は、粉飾決済の証人をホテルで非公式に警護した井上たちが、既に一人証人を殺している4人組からの2度にわたる攻撃を防ぎますが、結局政治的判断で警護の任を解かれてしまう話。
 エピソードZEROは、井上が警護課に配備されるまでの話。
 エピソード4「警護対象者『内閣総理大臣・麻田雄三』」は、警視庁の上層部が黒幕となって、井上の両親を殺し最近出所した山西を使って首相を暗殺しようとするのを井上が防ぐ話です。

 金城さんでもフジテレビのドラマの脚本を書くとこれほど凡庸になるのか、といった感じで、設定も登場人物のキャラクターも全くリアルさに欠けているように思いました。金城さん自身は作品の出来に満足されているようですが、ご本人が書いている注釈を読んでいると、主演の岡田准一くんを始めとする充実したキャストと撮影現場の熱気に当てられた感じです。フジテレビのドラマが好きな方にはオススメかも。