増村保造監督の1967年作品『妻二人』をDVDで観ました。
サイト「映画ウォッチ」のあらすじに加筆修正させていただくと、
婦人雑誌を出版する会社の事業部副部長である健三(高橋幸治)は、ある夜、乗ったタクシーが故障し、別のタクシーを拾うように言われる。疲れた体を休めようと入ったバーで健三は順子(岡田茉莉子)と再会する。
大阪から最近出てきてこのバーで働き始めたと言うが、風邪で体がフラフラの彼女を家に送っていく。そこは今の恋人・小林の友だちのアパートだという、汚い部屋だった。健三は順子の首の包帯の下の首を絞められた跡のあざを見て、順子が小林に暴力を振るわれていることを知る。健三は、ちょうど酔っぱらってやってきて順子の名を叫んでいた小林を叩きのめして帰っていく。
健三はかつて作家志望だった。会社勤めの順子は彼の才能を信じて彼の生活を支えていた。健三はそんな順子に母親の形見の指輪をあげた。作家として芽が出ない健三のために、順子は父親の幼なじみだったという縁のある、主婦と生活社社長・永井昇平に健三の小説を送る。
小説は不採用だったが、永井の娘で社長秘書を務める道子(若尾文子)の意見により健三は編集者として雇われる。健三は道子と親しくなる。「好きな人はいるの」と道子にきかれて「いません」と答える健三。彼は順子に自分と別れた方がいいと言う。順子は「社長の娘さんと結婚したいのね。私を愛していないのね」と言って大阪に去って行き、健三は道子と結婚して、それから数年が経っていた。
健三は会社員として業績をあげ、道子は結婚後も会社に残り、今は事業部部長として、経営拡大に走る父親と対照的に、清潔で社会問題に目を向ける社風を維持しようとしていた。
翌日健三は再び順子の部屋を訪れる。小林もまた売れない小説家だった。順子は、小林の書いた小説の原稿を健三に託す。小林には才能があると言いつつも、順子は小林が健三の身代わりであることを認める。
小林が会社に健三を訪れる。レストランで二人が話しているところに道子の妹で、奔放なせいで姉とそりが合わない利恵(江波杏子)が現れ、健三は小林を友人として紹介する。その後利恵と小林は急速に接近し、利恵は小林と結婚すると言い出す。
道子は直感的に小林のうさん臭さに気づく。小林に利恵と別れるように迫るが、小林は順子の存在、道子が会社の事業として推進する障害児救済基金の会計係井上が基金を横領していること、さらに井上の妻が永井社長の愛人であること等をぶちまけて、その日の夜もう一度会って話をつけようと道子に言う。
小林は順子から指輪と護身用の拳銃をもぎとって部屋から追い出す。順子は深夜公衆電話から健三に電話してからアパートを訪れ、お金を頼む。一晩安宿に泊まって母親の実家のある仙台に行くと言う。だが、健三が順子を抱き寄せるところを、たまたま目を覚ました住み込みの女中が見ていた。
そのころ、出張で大阪にいると健三が思っていた道子は、順子が住んでいたアパートに行く。手切れ金として100万円の小切手をもっていくが、小林はあくまでも利恵と結婚すると言い張る。そればかりか道子を押し倒して犯そうとする。道子は小林の上着のポケットに入っていた拳銃を取り出し、小林を撃つ。
翌朝、健三は永井社長からの電話で起こされる。小林の死体が発見されたのだ。その夜は利恵が、既成事実を作って小林との結婚を許可させようと考えて小林のアパートに泊まっていた。利恵に嫌疑がかかるのを恐れた永井は利恵が犯行時間に健三といっしょにいたことにするように健三に指示する。
警察は犯行現場に残されていた指輪と拳銃の所有者である順子を容疑者として仙台で逮捕した。順子と健三の過去も警察は調べ上げていた。警察で健三と順子はあたかも2年ぶりに会ったかのように対面する。
道子は差し入れをもって順子に面会しに行く。健三のことを愛しているのかと問う道子に順子は「一生一度の恋でした」と言う。
(明日へ続きます……)
サイト「映画ウォッチ」のあらすじに加筆修正させていただくと、
婦人雑誌を出版する会社の事業部副部長である健三(高橋幸治)は、ある夜、乗ったタクシーが故障し、別のタクシーを拾うように言われる。疲れた体を休めようと入ったバーで健三は順子(岡田茉莉子)と再会する。
大阪から最近出てきてこのバーで働き始めたと言うが、風邪で体がフラフラの彼女を家に送っていく。そこは今の恋人・小林の友だちのアパートだという、汚い部屋だった。健三は順子の首の包帯の下の首を絞められた跡のあざを見て、順子が小林に暴力を振るわれていることを知る。健三は、ちょうど酔っぱらってやってきて順子の名を叫んでいた小林を叩きのめして帰っていく。
健三はかつて作家志望だった。会社勤めの順子は彼の才能を信じて彼の生活を支えていた。健三はそんな順子に母親の形見の指輪をあげた。作家として芽が出ない健三のために、順子は父親の幼なじみだったという縁のある、主婦と生活社社長・永井昇平に健三の小説を送る。
小説は不採用だったが、永井の娘で社長秘書を務める道子(若尾文子)の意見により健三は編集者として雇われる。健三は道子と親しくなる。「好きな人はいるの」と道子にきかれて「いません」と答える健三。彼は順子に自分と別れた方がいいと言う。順子は「社長の娘さんと結婚したいのね。私を愛していないのね」と言って大阪に去って行き、健三は道子と結婚して、それから数年が経っていた。
健三は会社員として業績をあげ、道子は結婚後も会社に残り、今は事業部部長として、経営拡大に走る父親と対照的に、清潔で社会問題に目を向ける社風を維持しようとしていた。
翌日健三は再び順子の部屋を訪れる。小林もまた売れない小説家だった。順子は、小林の書いた小説の原稿を健三に託す。小林には才能があると言いつつも、順子は小林が健三の身代わりであることを認める。
小林が会社に健三を訪れる。レストランで二人が話しているところに道子の妹で、奔放なせいで姉とそりが合わない利恵(江波杏子)が現れ、健三は小林を友人として紹介する。その後利恵と小林は急速に接近し、利恵は小林と結婚すると言い出す。
道子は直感的に小林のうさん臭さに気づく。小林に利恵と別れるように迫るが、小林は順子の存在、道子が会社の事業として推進する障害児救済基金の会計係井上が基金を横領していること、さらに井上の妻が永井社長の愛人であること等をぶちまけて、その日の夜もう一度会って話をつけようと道子に言う。
小林は順子から指輪と護身用の拳銃をもぎとって部屋から追い出す。順子は深夜公衆電話から健三に電話してからアパートを訪れ、お金を頼む。一晩安宿に泊まって母親の実家のある仙台に行くと言う。だが、健三が順子を抱き寄せるところを、たまたま目を覚ました住み込みの女中が見ていた。
そのころ、出張で大阪にいると健三が思っていた道子は、順子が住んでいたアパートに行く。手切れ金として100万円の小切手をもっていくが、小林はあくまでも利恵と結婚すると言い張る。そればかりか道子を押し倒して犯そうとする。道子は小林の上着のポケットに入っていた拳銃を取り出し、小林を撃つ。
翌朝、健三は永井社長からの電話で起こされる。小林の死体が発見されたのだ。その夜は利恵が、既成事実を作って小林との結婚を許可させようと考えて小林のアパートに泊まっていた。利恵に嫌疑がかかるのを恐れた永井は利恵が犯行時間に健三といっしょにいたことにするように健三に指示する。
警察は犯行現場に残されていた指輪と拳銃の所有者である順子を容疑者として仙台で逮捕した。順子と健三の過去も警察は調べ上げていた。警察で健三と順子はあたかも2年ぶりに会ったかのように対面する。
道子は差し入れをもって順子に面会しに行く。健三のことを愛しているのかと問う道子に順子は「一生一度の恋でした」と言う。
(明日へ続きます……)