清水宏監督・共同製作の'48年作品『蜂の巣の子供たち』をスカパーの日本映画専門チャンネルで見ました。
“この映画の子供たちに、お心当りの方はありませんか”の字幕。子供たちによる主題歌の合唱をバックにタイトル。駅のホームに戦災孤児たち。東京行きの引き揚げ者専用の臨時列車が発車した後、1人の復員兵だけが残ります。子供に声をかけられますが、無視して駅前広場へ移る復員兵。“下関駅”の看板。荷物を下ろして座ると、近くの孤児にお菓子をやります。しばらくすると、さっきお菓子をやった孤児が仲間を連れてきます。「もう食べちゃったのか?」と復員兵が言うと、「兄貴に渡した」と孤児は言います。孤児の指差す先には、片足のない男が、孤児から集めたパンを行き交う人々に売っていました。「電報が戻ってきたので取りに来て下さい」とのアナウンスを聞いたユリ子は、荷物を彼らに託して駅に向かいます。感化院から戦争に行って、帰る先のないと言う復員兵に、しばらくここにいればいいと言う孤児。復員兵はここでどんな仕事があるのか、ケンという名前の孤児に聞きますが、それに詳しいとケンに言われた孤児は逃げ出してしまいます。しばらくして叔父貴に呼び出しを食らうケン。仕事のことを他人にばらしたと、ケンは制裁を受けることになりますが、ちょうどそこへ警察の手入れが入り、片足と子供たちは逃げ出します。
ケンは幼いヨシ坊を連れて、叔父貴の元から逃げ出しますが、ヨシ坊はおんぶしてくれとケンにせがみます。そこへ合流した3人は、いつも大口叩いていた叔父貴が、いざとなると情けなかったと語ります。ケンは3人に、四国に行くつもりだと話します。そこへトラックがやって来ると、荷台には片足と残りの子供たちが乗っていて、ケンらもトラックに乗せてもらいます。材木の積み込みを手伝うということで、トラックに乗せてもらっていると言う片足。やがて歩いている復員兵をトラックは追い越し、彼も荷台に乗せてもらいます。子供たちと復員兵が話していると、片足はうるさがりますが、復員兵が煙草を差し出すと、とたんに低姿勢になり、神戸に行きましょう、神戸にいけば、こんなジャリ相手にしなくっても左団扇なんだと言います。
トラックが材木置き場に着くと、子供たちは皆逃げ出します。それを追うふりをして、自分も逃げ出す片足。復員兵は運転手を手伝って、材木の積み込みの仕事をし、やがてケンともう1人の子供も手伝い始めます。仕事が終わり、手間賃がさつま芋と聞いて、分が悪いと言っていたケンたちでしたが、食べてみると芋がうまいことが分かり、復員兵から「働いたからうまいんだ」と言われます。片足と逃げずに残っていた2人にも復員兵はさつま芋をあげようとしますが、ケンは「あいつらは働いていないから、芋をあげてもうまくない」と反対します。働かなかった2人は「芋なんかいらないよ」と、近所でもいできた柿を食べますが、渋柿だったらしく、ぺっぺっと吐き出します。「ざまあみろ」とケン。
海辺を走る汽車。汽車を追って走る子供たち。ヨシ坊は海へ走っていき、膝まで浸かると「母さーん」と叫びます。「ヨシ坊の奴、大きな船を見ると、海で死んだ母さんを思い出すんだ」と言うケン。ヨシ坊は引き揚げ船が沈没し、それで母を失っていました。彼らが先へ進むと、海辺の木舟の中で寝ていた片足と子供たちに追いつきます。芋の残りを彼らにやるケン。ケンは一緒に働こうと彼らを誘い、彼らは片足を置いて出発します。彼らを追う片足でしたが、踏切で足止めを食い、取り逃してしまいます。
馬に引かせた荷物を「よいしょ、よいしょ」と掛声をかけて坂上に運ぶ復員兵と子供たち。平地になり、荷物に乗って馬に運ばれる復員兵と子供たち。そこへユリ子が通りかかり、ユリ子が島に行くと言うのを聞いて、彼らは港まで一緒にユリ子と行くことにします。
港に着き、荷物を降ろす子供たち。復員兵は荷主から金をもらい、仕事も紹介されます。ユリ子はヨシ坊を連れてポンポン船に乗って、島へ向かいます。復員兵は、いつまでも自分に付いてきてもしょうがないから、ここで別れようと子供たちに言いますが、子供たちは働きたいので一緒に連れてってくれと頼み、復員兵は承諾します。(明日へ続きます‥‥)
→「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
“この映画の子供たちに、お心当りの方はありませんか”の字幕。子供たちによる主題歌の合唱をバックにタイトル。駅のホームに戦災孤児たち。東京行きの引き揚げ者専用の臨時列車が発車した後、1人の復員兵だけが残ります。子供に声をかけられますが、無視して駅前広場へ移る復員兵。“下関駅”の看板。荷物を下ろして座ると、近くの孤児にお菓子をやります。しばらくすると、さっきお菓子をやった孤児が仲間を連れてきます。「もう食べちゃったのか?」と復員兵が言うと、「兄貴に渡した」と孤児は言います。孤児の指差す先には、片足のない男が、孤児から集めたパンを行き交う人々に売っていました。「電報が戻ってきたので取りに来て下さい」とのアナウンスを聞いたユリ子は、荷物を彼らに託して駅に向かいます。感化院から戦争に行って、帰る先のないと言う復員兵に、しばらくここにいればいいと言う孤児。復員兵はここでどんな仕事があるのか、ケンという名前の孤児に聞きますが、それに詳しいとケンに言われた孤児は逃げ出してしまいます。しばらくして叔父貴に呼び出しを食らうケン。仕事のことを他人にばらしたと、ケンは制裁を受けることになりますが、ちょうどそこへ警察の手入れが入り、片足と子供たちは逃げ出します。
ケンは幼いヨシ坊を連れて、叔父貴の元から逃げ出しますが、ヨシ坊はおんぶしてくれとケンにせがみます。そこへ合流した3人は、いつも大口叩いていた叔父貴が、いざとなると情けなかったと語ります。ケンは3人に、四国に行くつもりだと話します。そこへトラックがやって来ると、荷台には片足と残りの子供たちが乗っていて、ケンらもトラックに乗せてもらいます。材木の積み込みを手伝うということで、トラックに乗せてもらっていると言う片足。やがて歩いている復員兵をトラックは追い越し、彼も荷台に乗せてもらいます。子供たちと復員兵が話していると、片足はうるさがりますが、復員兵が煙草を差し出すと、とたんに低姿勢になり、神戸に行きましょう、神戸にいけば、こんなジャリ相手にしなくっても左団扇なんだと言います。
トラックが材木置き場に着くと、子供たちは皆逃げ出します。それを追うふりをして、自分も逃げ出す片足。復員兵は運転手を手伝って、材木の積み込みの仕事をし、やがてケンともう1人の子供も手伝い始めます。仕事が終わり、手間賃がさつま芋と聞いて、分が悪いと言っていたケンたちでしたが、食べてみると芋がうまいことが分かり、復員兵から「働いたからうまいんだ」と言われます。片足と逃げずに残っていた2人にも復員兵はさつま芋をあげようとしますが、ケンは「あいつらは働いていないから、芋をあげてもうまくない」と反対します。働かなかった2人は「芋なんかいらないよ」と、近所でもいできた柿を食べますが、渋柿だったらしく、ぺっぺっと吐き出します。「ざまあみろ」とケン。
海辺を走る汽車。汽車を追って走る子供たち。ヨシ坊は海へ走っていき、膝まで浸かると「母さーん」と叫びます。「ヨシ坊の奴、大きな船を見ると、海で死んだ母さんを思い出すんだ」と言うケン。ヨシ坊は引き揚げ船が沈没し、それで母を失っていました。彼らが先へ進むと、海辺の木舟の中で寝ていた片足と子供たちに追いつきます。芋の残りを彼らにやるケン。ケンは一緒に働こうと彼らを誘い、彼らは片足を置いて出発します。彼らを追う片足でしたが、踏切で足止めを食い、取り逃してしまいます。
馬に引かせた荷物を「よいしょ、よいしょ」と掛声をかけて坂上に運ぶ復員兵と子供たち。平地になり、荷物に乗って馬に運ばれる復員兵と子供たち。そこへユリ子が通りかかり、ユリ子が島に行くと言うのを聞いて、彼らは港まで一緒にユリ子と行くことにします。
港に着き、荷物を降ろす子供たち。復員兵は荷主から金をもらい、仕事も紹介されます。ユリ子はヨシ坊を連れてポンポン船に乗って、島へ向かいます。復員兵は、いつまでも自分に付いてきてもしょうがないから、ここで別れようと子供たちに言いますが、子供たちは働きたいので一緒に連れてってくれと頼み、復員兵は承諾します。(明日へ続きます‥‥)
→「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
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