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ジャン=リュック・ゴダール監督『小さな兵隊』

2011-03-30 08:42:00 | ノンジャンル
 ジャン=リュック・ゴダール監督の'60年作品『小さな兵隊』を、スカパーの洋画★シネフィル・イマジカで見ました。
 フランス情報局の通信員としてジュネーヴで働くブリュノは、友人から紹介されたヴェロニカ(アンナ・カリーナ)に一目惚れします。彼は上司からアラブの二重スパイと疑われ、パリヴォダという男の暗殺を指令され、殺したくないと言って拒否しますが、脱走兵であるブリュノをフランスに強制送還して軍事裁判にかけさせると、同僚のジャックは脅します。ブリュノはヴェロニカとブラジルに逃げようと、ビザを手に入れようとしますが、彼には既にジャックらの監視がついていました。ヴェロニカの部屋を訪れたブリュノは、様々な質問をぶつけながら彼女の写真を撮りまくります。ジャックらはブリュノの車を盗み、それで当て逃げをして、ブリュノをトラブルに巻き込み、暗殺を承知させます。ブリュノは暗殺に何度も失敗した上に結局あきらめてしまい、監視のポールを海に突き落として逃げます。チューリッヒに逃れたブリュノでしたが、そこでアラブ側の組織に捕えられ、惨殺された仲間らの写真を見せられた上、水責めや火責め、そして電気ショックの拷問を受けますが、情報を渡そうとはしません。すきを見て窓から飛び下りると、たまたま部屋が2階だったので命が助かり、ヴェロニカに匿われます。ブリュノは彼女とブラジルへ逃げるため、ジャックに連絡し、パスポートを2枚用意してもらう代わりに、アラブのアジトの場所を教えます。ヴェロニカはフランスが負けるだろうと言いますが、ブリュノは持論を延々と展開し、大義がなく自分個人しかない状況を訴えます。ヴェロニカがアラブ側の人間だと知ったジャックは、アジトは既に空だったとブリュノに言い、パリヴォダの暗殺を再度命じます。暗殺のため、ブリュノが部屋を出た直後に、ジャックらはヴェロニカを拉致し、激しい拷問を加えます。ブリュノはバリヴォダの暗殺に成功しますが、その時既に、ヴェロニカはジャックらに殺されていたのでした。
 ブリュノの独白のナレーションが常に背景に流れている構成を取り、オールロケーションで撮影されている映画でしたが、淡い光線の中、美しいアンナ・カリーナのドキュメンタリーを見ているような気になりました。アンナ・カリーナのゴダール映画初出演映画として、記憶に残る映画です。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)

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