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ロバート・アルトマン監督『フール・フォア・ラブ』

2007-12-21 19:31:54 | ノンジャンル
 テレビ朝日系で放送されている「ミュージック・ステーション」は今日は4時間ぶっとうしでやるそうです。紅白並みですね。私はとりあえず、aiko のところだけ見ようと思ってます。

 ところで、ロバート・アルトマン監督の'85年作品「フール・フォア・ラブ」をWOWOWで見ました。
 俯瞰からのズームアップで砂漠の中の小さな町をカメラが捕えます。そこへ馬運車を引いた泥だらけの車がやってきますが、台所仕事をしていたメイ(キム・ベイジンガー)と外の椅子に座って背広姿でハーモニカを吹いていたメイの父(ハリー・ディーン・スタントン)は隠れます。一旦去ったキャンピングカーはメイの車がスクラップになって捨ててあるのを発見し、戻って来て車を運転していた男ジャック(サム・シェパード)はメイの家に押し入ります。それからよりを戻そうとするジャックと追い出そうとするメイの間で、延々と罵り合いが続きます。そこへ黒いベンツで赤毛の女がやって来て、メイを撃ち損ない、ジャックのトラックのフロントガラスを撃って去って行きます。やがて、メイの友人マーティン(ランディ・クウェイド)がやってきて、ジャックは彼を相手に、昔の話しを始めます。父が度々夜に外出するので、ジャックが同行させてもらうと、赤毛の女性のところへ行き、父はその女性と抱き合い、その女性の娘メイとジャックはお互いが母違いの兄妹であることを知らず、恋の落ちます。話を引き継いだメイは、母はエディの母に、自分とエディを会わせないように頼み、銃で自殺した、と語ります。それを聞いていた父はすべてデタラメだ、と言います。そこへ赤毛の女が再び黒いベンツで現れ、拳銃を撃ちまくり、火事を起こします。メイは家を去り、ジャックは馬に乗って車を追いかけ、父はハーモニカを吹きながら、燃えている部屋に入って行く、という話です。
 
 何と言っても、役者がすごいですね。それぞれがいい雰囲気を出しています。特にハリー・ディーン・スタントンは出番も少なく、目立たない役なのですが、存在感があり、改めていい役者だなあ、と思いました。メイとジャックの関係は最後になって明かされますが、それまでは夫の浮気を妻が責める痴話げんかだと思わせる構成になっていて、終わり方が秀逸だと思いました。ただ、ラスト以外はメイとジャックの会話ばかりでかなり単調なので、それを単調だとは思わない、例えば台詞の長いやりとりに慣れている演劇好きの方にはオススメです。

『ロバート・アルトマンのヘルス』

2007-12-20 18:47:31 | ノンジャンル
 ロバート・アルトマン監督の'80年作品「ロバート・アルトマンのヘルス」をWOWOWで見ました。
 キャベット・ショー「ヘルス」総会が開かれています。これは健康を増進することを目的とした団体の総会でほとんどお祭り騒ぎで、テレビの撮影隊も来ています。ホワイトハウスからは健康問題担当顧問補佐の1人・グロリア・バーバンク(キャロル・バーネット)が来ていて、総会とともに行われる会長の選挙候補、イザベル・カーネル(グレンダ・ジャクソン)とエスター・ブリル(ローレン・バコール)に大統領から激励のメッセージを伝えに来ています。この2人の候補者は2人とも変人で、イザベルの方は理論派で演説は理路生前としていながら、やることは常識はずれで、選挙の前日の夜にメガホンで建物の一番高い窓から演説するという奇行に走ったりします。エスターはというと、右手を上げたまま固まってしまう病気を持ち、初対面の人には必ず自分の本にサインして渡す癖を持ち、スタッフは皆酔っぱらいで仕事もせずゲームに興じるといった人です。そこにグロリアの元夫で、浮気性、現在はエスターのマネージャーをやっているハリー・ウルフ(ジェームズ・ガーナー)が遅れてやってきて、様々な事件が勃発します。そこへ無所属で会長に立候補して無視されているゲイニーが、プールの底に死体のふりをして沈み、注目を集めるとか、オーナーのカーディー大佐という強引な男が会場をかき回し、プロのイカサマ師のボビー・ハマーも現れるなど、会場は混乱を極めますが、結局最終日、選挙の結果エスターが次期会長に選ばれ、めでたしめでたし、といった映画です。

 これは、もうお気付きの通り、「ナッシュビル」そのものですね。いい俳優が目白押しですし、飽きさせません。細かいエピソードの積み重ねで、あらすじを追って見るような映画ではなく、その場その場で楽しむ類いの映画です。各人物も魅力的に描かれ、楽しめました。まだ、見ていない方がいらっしゃったらオススメです。

日本の長寿化の凄さ!

2007-12-19 16:06:22 | ノンジャンル
 12月18日の朝日新聞の朝刊に、県別の男女の平均寿命が載っていました。
 全体の平均は男が78.79才、女が85.75才です。私の住んでる神奈川県では、男が79.52才、女が86.03才となっています。ちなみに私の父は78才で認知症、介護度3、日常的な動作(ADL)は問題なくできますが、最近風呂に入って体を洗わず出て来たりするし、人工透析ではじっとしてられなくて暴れ出したりするのし、何より自分が偉いと思っていて言う事を聞いてくれないことがよくあるので、母がつきっきりの状態です。母は75才、頭はしっかりしていますが、父がそういう状態なので、父の介護と家事に追われ、自分の時間がとれず、イライラしています。私が手伝えばいいのですが、父は私の介助を嫌がり、家事は私自身が苦手で、風呂の掃除と時には食器の洗い片付け、そして病院への父母の送迎で手伝う程度しかできません。
 母はとても才能豊かな人で、書もうまいし、絵も描きたいと言ってるし、そういうことを私もさせてあげたいと思っているのですが、父が生きているうちは以上のような理由で無理です。で、父はいつまで生きるのかなあ、と思ってこの記事を見たのですが、やっと平均寿命に手が届くあたりなんですね。まだまだ、長生きしそうだなあ。もう十分人生、楽しんだと思うのですが‥‥。
 ということで、今日は独り言でした。

地球温暖化対策推進法とは?

2007-12-18 16:04:47 | ノンジャンル
 12月18日の朝日新聞の朝刊に、現在政府が地球温暖化防止のために作った「地球温暖化対策推進法」の内容が載っていました。
 そのまま引用すると「温暖化防止を目的に、国、地方公共団体、事業者、国民の責務や役割を定めた法律で、98年に成立した。06年4月からは、原油換算で年に150キロリットル以上か、電力で600万キロワット時以上消費する事業所などを対象に、排出量を国に報告することが義務付けられた。国は報告された情報を集計し、公表する。事業者が自らの状況を把握することで、対策づくりにつなげる狙い。」
 これ、ダメじゃないですか! 単に二酸化炭素排出量を報告することを義務ずけるだけ、後は自分で考えてね、って意味ないでしょう。その報告された数字に対して、何らかの改善を行政処分として課すとかしなくちゃ、ほっとく企業はほっときますよ。こんな法律しかなかったとは知りませんでした。これで、日本が地球温暖化対策で世界でビリの評価を受けているのも頷けました。
 記事では、このままじゃさすがにいけないと分かったらしく、今後は業種別に排出の抑制指針を定め、取り組みが著しく不十分な事業者は公表するようにしたいらしいですが、これでも経済界や経済産業省などの反発が予想されるそうです。悪質な業者を公表するだけで、経済界が反発するって、一体この国どうなんてんでしょう? 私など、悪質な業者を発表するだけじゃ全然足りないと思うし、先程書いたように、目標の排出基準をクリアできない企業は厳しい行政処分を課すか、構造的に目標の達成が不可能な業種については政府が補助金を出して目標を達成させるべきだと思います。
 経済界、そして経済産業省の皆さん、もう少し地球温暖化というのがいかに大きな問題なのか、勉強し直してはいかがでしょうか?

ジョセフ・ロージー監督『夕なぎ』

2007-12-17 16:33:53 | ノンジャンル
 スカパーの260チャンネル「洋画★シネフィル・イマジカ」で放送されたジョセフ・ロージー監督の'68年作品「夕なぎ」を見ました。
 ナボリの島に自分の名前を付け、そこの邸宅で大勢の召使いに囲まれているミセス・ゴーフォース(エリザベス・テイラー)。彼女の家に向かう船に乗せてもらったフランダース(リチャード・バートン)は、船長に彼女を紹介してくれ、と言われますが、彼女のことを知らないと言うと、荷物を海に放り込まれ、それを追って飛び込みます。ゴーフォースは回想録を秘書のブラッキーに口述筆記させ、自分が有名になったのは5人の億万長者と結婚したからだと語ります。番犬に襲われたフランダースは、ゴーフォースの名を叫び続け、ゴーフォースに追い返されそうになるところをブラッキーの口利きで客として迎えられます。彼女が呼んだカプリの魔術師は、フランダースが過去に財産を持つ老婦人と晩年を付き添うことにより、莫大な財産を稼いできたことで、「死の使い」と呼ばれていることをダンフォースは知りますが、孤独な彼女はフランダースを受け入れ、悩みを語り、慰めてもらいます。そして最後にフランダースは彼女がこの夏で死ぬという情報を得てやってきたことを告白し、意識が朦朧としている彼女から装飾品を外していき、毒を盛って殺す、という話です。

 テネシー・ウィリアムズの原作・脚本で、エリザベス・テイラーとリチャード・バートンが実生活で夫婦だった時に撮られた映画です。邸宅の構造が見事で、その非科学的な造型は、鈴木清順監督作品を彷佛とさせるものでした。2人の会話でなりたっているような映画なので、そうした映画が苦手な人にはあまりオススメできませんが、逆にそうした映画が好きな方にはオススメです。