スカパーの260チャンネル「洋画★シネフィル・イマジカ」で、F・W・ムルナウ監督の'22年作品「吸血鬼ノスフェラトゥ」を再見しました。
「第一幕」「これは1938年ヴィスボルグを襲ったペストの記録である」の字幕。ノスフェラトゥが不吉な名であることを示す字幕。町に住むフッターとエレンの夫婦は幸福な日々を送っていましたが、フッターが無気味な上司のクノックからトランシルヴァニアのオルクロック伯爵にフッターの自宅の向かいの部屋を売るために伯爵の元へ行くようにうまく言いくるめられます。不安がるエレンを船主のハーディングに預けて出発するフッター。険しい山を越えて辿り着いた村には不吉な影が射し、宿屋で吸血鬼ノスフェラトゥについての本をフッターは手に入れます。雇った馬車はこれから先は幽霊が出ると言って引き返してしまい、そこから徒歩で進むと無気味な馭者が乗り、コマ落としで動く馬車が迎えに来て、真夜中に城に着くと無気味な伯爵が出迎えます。「第二幕」の字幕。フッターが食事中に指を切ると、それを吸おうとする伯爵。朝目覚めると伯爵はいなくなっていて、首に傷がついています。用意されている豪華な朝食。夜になると伯爵が現れ、エレンの写真を見てその首に魅せられ、フッターの家の向かいの部屋を買います。本で伯爵の正体を知ったフッターはおそれおののき、伯爵は襲いかかりますが、夢の中でそれを察知したエレンの力によって伯爵は退散します。フッターは朝になると棺に眠る伯爵を発見し、夜伯爵が自らを箱の中に横たえて城を出発するのを見て後を追います。筏で運ばれる箱。「第三幕」の字幕。発狂したクノックは病院に隔離されます。砂浜で一人たそがれるエレンはフッターからの手紙の不吉な内容に動揺します。そして伯爵の箱を乗せた帆船の乗組員は次々に伯爵の餌食となり、ついに船は伯爵に乗っ取られます。「第4幕」の字幕。帆船がついにヴィスボルダに着き、コマ落としで開く扉から伯爵が現れ、クノックも看守を殺して病院から脱走します。フッターはようやくエレンの元に戻りますが、帆船から航海日記が発見され、町はペスト対策を講じます。「第五幕」の字幕。それにも関わらず、首に傷がつくというペストが蔓延し死者が続出します。吸血鬼の本で退治方法を知ったエレンは、向かいの部屋からこちらを見つめる伯爵をおびき出し、フッターに吸血植物の研究をする教授を呼びに行かせます。エレンを襲った伯爵は一番鶏の声を聞き、滅びます。逮捕されていたクノックも主人の死を知りますが、エレンもまたフッターの腕の中で息を引き取ります。ペストはその瞬間に終息し、城も崩れ去るのでした。
ハイエナ、影、無数のネズミ、食虫植物、クモ、巨木、廃墟、葬列など、不吉なもののオンパレード。しかも帆船、一軒家、ラストの崩壊した城など、見事な画面の連続で魅了させてくれます。大学生の頃に見た時には伯爵のメーキャップにばかり目がいっていましたが、今回はこの映画の偉大さを再認識できました。ハンス・エルドマンの不安をあおる音楽が秀逸だったことも付け加えておきたいと思います。文句無しにオススメです。
「第一幕」「これは1938年ヴィスボルグを襲ったペストの記録である」の字幕。ノスフェラトゥが不吉な名であることを示す字幕。町に住むフッターとエレンの夫婦は幸福な日々を送っていましたが、フッターが無気味な上司のクノックからトランシルヴァニアのオルクロック伯爵にフッターの自宅の向かいの部屋を売るために伯爵の元へ行くようにうまく言いくるめられます。不安がるエレンを船主のハーディングに預けて出発するフッター。険しい山を越えて辿り着いた村には不吉な影が射し、宿屋で吸血鬼ノスフェラトゥについての本をフッターは手に入れます。雇った馬車はこれから先は幽霊が出ると言って引き返してしまい、そこから徒歩で進むと無気味な馭者が乗り、コマ落としで動く馬車が迎えに来て、真夜中に城に着くと無気味な伯爵が出迎えます。「第二幕」の字幕。フッターが食事中に指を切ると、それを吸おうとする伯爵。朝目覚めると伯爵はいなくなっていて、首に傷がついています。用意されている豪華な朝食。夜になると伯爵が現れ、エレンの写真を見てその首に魅せられ、フッターの家の向かいの部屋を買います。本で伯爵の正体を知ったフッターはおそれおののき、伯爵は襲いかかりますが、夢の中でそれを察知したエレンの力によって伯爵は退散します。フッターは朝になると棺に眠る伯爵を発見し、夜伯爵が自らを箱の中に横たえて城を出発するのを見て後を追います。筏で運ばれる箱。「第三幕」の字幕。発狂したクノックは病院に隔離されます。砂浜で一人たそがれるエレンはフッターからの手紙の不吉な内容に動揺します。そして伯爵の箱を乗せた帆船の乗組員は次々に伯爵の餌食となり、ついに船は伯爵に乗っ取られます。「第4幕」の字幕。帆船がついにヴィスボルダに着き、コマ落としで開く扉から伯爵が現れ、クノックも看守を殺して病院から脱走します。フッターはようやくエレンの元に戻りますが、帆船から航海日記が発見され、町はペスト対策を講じます。「第五幕」の字幕。それにも関わらず、首に傷がつくというペストが蔓延し死者が続出します。吸血鬼の本で退治方法を知ったエレンは、向かいの部屋からこちらを見つめる伯爵をおびき出し、フッターに吸血植物の研究をする教授を呼びに行かせます。エレンを襲った伯爵は一番鶏の声を聞き、滅びます。逮捕されていたクノックも主人の死を知りますが、エレンもまたフッターの腕の中で息を引き取ります。ペストはその瞬間に終息し、城も崩れ去るのでした。
ハイエナ、影、無数のネズミ、食虫植物、クモ、巨木、廃墟、葬列など、不吉なもののオンパレード。しかも帆船、一軒家、ラストの崩壊した城など、見事な画面の連続で魅了させてくれます。大学生の頃に見た時には伯爵のメーキャップにばかり目がいっていましたが、今回はこの映画の偉大さを再認識できました。ハンス・エルドマンの不安をあおる音楽が秀逸だったことも付け加えておきたいと思います。文句無しにオススメです。