先日、母と神奈川県厚木市立文化会館で、片渕須直監督・脚本の’16年作品『この世界の片隅に』を見てきました。広島で生まれ育った主人公の女性が19歳で呉に嫁ぎ、義理の姉とその子の晴美、そして義理の母と暮らし始め、やがて義理の父と夫は軍に召集され、父は空爆で大けがをします。ある日、晴美を連れて外出しているさなかに時限爆弾の被害を受け、晴美は亡くなり、絵のうまい主人公の女性も右手の手首から先を失います。そして……。
市井の人々の戦時下の生活をこれほどリアルに描いた映画は今までなかったのではないでしょうか? 見ていて何度も涙を流してしまいました。まだ見ていない方、必見です。そして片渕監督もこれから注目です!!
また、WOWOWシネマで、アルノー・デプレシャン監督・共同脚本の’15年作品『あの頃エッフェル塔の下で』も見ました。1 少年時代、2 ソビエト連邦、3 エステル、4 エピローグと4つの部分からなっている映画で、1では母との不和、2ではイスラエルへのユダヤ人の移住を禁じていたソ連で、ユダヤ人を支援する友人と秘密裡に活動したことを現在の自分が暴露すること、3はその後、恋人となったエステルとの愛憎にまみれた生活の回想、4はエステルへの愛に満ちた思い出が映し出されていました。
また、WOWOWシネマで、スティーヴン・スピルバーグ監督・共同製作の’16年作品『GFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』も見ました。人の夢を集め、それを人に与えることを仕事にしている巨人、BFGと孤児院の少女との交流を描いたもので、GFG以外の人食い巨人を退治するところで映画は終わります。CGが見事で、特に表情や仕草などが素晴らしかったと思います。
また、WOWOWシネマで、内田吐夢監督、伊藤大輔・小津安二郎・清水宏企画協力の’55年作品『血槍富士』も見ました。槍持ちの権八(片岡千恵蔵さん)が同じ家来である源太(加東大介さん)の仇を取る映画で、それ以外に盗賊として金を盗み、それで買われた娘を買い戻そうとする藤三郎を月形龍之介さん、盗賊の偽物を進藤英太郎さん、人買いの忠兵衛を吉田義夫さんが演じていて、権八の主人が普段は情け深い侍なのに酒乱で、それで源太が苦労すること、幼い娘を躍らせて生活を立てる三味線弾きの女と権八の心の交流などが一つの宿場町の中でグランドホテル方式で描かれている映画でした。フェイドイン、フェイドアウト、ワイプなども多く見られました。
また、WOWOWシネマで、北野武監督・脚本・編集・主演の’03年作品『座頭市』も見ました。座頭市が身を寄せる中年女性・お梅を大楠道代さん、お梅の甥の新吉をガダルカナル・タカさん、元盗賊・伊之助、今はやくざの親分の銀蔵を岸部一徳さん、元商家の雇われ者で伊之助に通じ、今は商家を構える扇谷を石倉三郎さん、銀蔵に雇われる浪人を浅野忠信さんが演じていて、殺陣と血が飛び散る特殊効果が見事でした。
また、WOWOWシネマで、加藤泰監督の’68年作品『みな殺しの霊歌』も再見しました。北海道から出稼ぎで、クリーニング屋で働く少年・清が、5人のマダムによって輪姦され、それを苦に自殺します。同じ北海道出身の川島正(佐藤充さん)は、5人のマダム、すなわち安田孝子、橋本圭子(中原早苗さん)、王操(沢淑子さん)、毛利美佐(菅井きんさん)、富永京子を次々に殺し、自らも飛び降り自殺します。ラーメン店で働き、乱暴者の兄を殺した前科を持ち、川島と互いに愛し合う娘、春子を倍賞千恵子さんが演じ、清の父を吉田義夫さんが演じていて、ローアングル、極端な縦の構図が多く見られました。
また、WOWOWプライムで、樋口真嗣監督・特技監督、庵野秀明脚本・編集・総監督の’16年作品『シン・ゴジラ』も見ました。昨年ヒットした話題作でしたが、ゴジラが出現する部分のCGはそれなりに面白かったものの、人間の会話部分はまったく面白くありませんでした。しかも官僚らや政治家たちがゴジラ退治に多くの犠牲者を出したにも関わらず、相変わらず政局の話をしているラストには大いに違和感を覚えました。改めてオリジナル版の『ゴジラ』を観たくなりました。
また、WOWOWシネマで、ロン・ハワード監督・共同製作の’15年作品『白鯨との闘い』も見ました。まだ石油が発見されていず、油をすべて鯨から得ていた1890年頃、鯨を取りに出た船が巨大な白鯨に襲われ、大洋を漂流し、生き残りのために人肉も食べたという話を、生き残りの者からハーマン・メルヴィルが聞き書きしたというストーリーで、それなりに楽しめた作品でした。
また、WOWOWシネマで、三池祟史監督の’12年作品『逆転裁判』も見ました。主人公が弁護士、石橋凌さんが相手の検事役、柄本明さんが裁判長役、桐谷美玲さんも重要な役で出演している、題名の通り法廷劇でしたが、演出過多のコメディータッチの映画でした。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
市井の人々の戦時下の生活をこれほどリアルに描いた映画は今までなかったのではないでしょうか? 見ていて何度も涙を流してしまいました。まだ見ていない方、必見です。そして片渕監督もこれから注目です!!
また、WOWOWシネマで、アルノー・デプレシャン監督・共同脚本の’15年作品『あの頃エッフェル塔の下で』も見ました。1 少年時代、2 ソビエト連邦、3 エステル、4 エピローグと4つの部分からなっている映画で、1では母との不和、2ではイスラエルへのユダヤ人の移住を禁じていたソ連で、ユダヤ人を支援する友人と秘密裡に活動したことを現在の自分が暴露すること、3はその後、恋人となったエステルとの愛憎にまみれた生活の回想、4はエステルへの愛に満ちた思い出が映し出されていました。
また、WOWOWシネマで、スティーヴン・スピルバーグ監督・共同製作の’16年作品『GFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』も見ました。人の夢を集め、それを人に与えることを仕事にしている巨人、BFGと孤児院の少女との交流を描いたもので、GFG以外の人食い巨人を退治するところで映画は終わります。CGが見事で、特に表情や仕草などが素晴らしかったと思います。
また、WOWOWシネマで、内田吐夢監督、伊藤大輔・小津安二郎・清水宏企画協力の’55年作品『血槍富士』も見ました。槍持ちの権八(片岡千恵蔵さん)が同じ家来である源太(加東大介さん)の仇を取る映画で、それ以外に盗賊として金を盗み、それで買われた娘を買い戻そうとする藤三郎を月形龍之介さん、盗賊の偽物を進藤英太郎さん、人買いの忠兵衛を吉田義夫さんが演じていて、権八の主人が普段は情け深い侍なのに酒乱で、それで源太が苦労すること、幼い娘を躍らせて生活を立てる三味線弾きの女と権八の心の交流などが一つの宿場町の中でグランドホテル方式で描かれている映画でした。フェイドイン、フェイドアウト、ワイプなども多く見られました。
また、WOWOWシネマで、北野武監督・脚本・編集・主演の’03年作品『座頭市』も見ました。座頭市が身を寄せる中年女性・お梅を大楠道代さん、お梅の甥の新吉をガダルカナル・タカさん、元盗賊・伊之助、今はやくざの親分の銀蔵を岸部一徳さん、元商家の雇われ者で伊之助に通じ、今は商家を構える扇谷を石倉三郎さん、銀蔵に雇われる浪人を浅野忠信さんが演じていて、殺陣と血が飛び散る特殊効果が見事でした。
また、WOWOWシネマで、加藤泰監督の’68年作品『みな殺しの霊歌』も再見しました。北海道から出稼ぎで、クリーニング屋で働く少年・清が、5人のマダムによって輪姦され、それを苦に自殺します。同じ北海道出身の川島正(佐藤充さん)は、5人のマダム、すなわち安田孝子、橋本圭子(中原早苗さん)、王操(沢淑子さん)、毛利美佐(菅井きんさん)、富永京子を次々に殺し、自らも飛び降り自殺します。ラーメン店で働き、乱暴者の兄を殺した前科を持ち、川島と互いに愛し合う娘、春子を倍賞千恵子さんが演じ、清の父を吉田義夫さんが演じていて、ローアングル、極端な縦の構図が多く見られました。
また、WOWOWプライムで、樋口真嗣監督・特技監督、庵野秀明脚本・編集・総監督の’16年作品『シン・ゴジラ』も見ました。昨年ヒットした話題作でしたが、ゴジラが出現する部分のCGはそれなりに面白かったものの、人間の会話部分はまったく面白くありませんでした。しかも官僚らや政治家たちがゴジラ退治に多くの犠牲者を出したにも関わらず、相変わらず政局の話をしているラストには大いに違和感を覚えました。改めてオリジナル版の『ゴジラ』を観たくなりました。
また、WOWOWシネマで、ロン・ハワード監督・共同製作の’15年作品『白鯨との闘い』も見ました。まだ石油が発見されていず、油をすべて鯨から得ていた1890年頃、鯨を取りに出た船が巨大な白鯨に襲われ、大洋を漂流し、生き残りのために人肉も食べたという話を、生き残りの者からハーマン・メルヴィルが聞き書きしたというストーリーで、それなりに楽しめた作品でした。
また、WOWOWシネマで、三池祟史監督の’12年作品『逆転裁判』も見ました。主人公が弁護士、石橋凌さんが相手の検事役、柄本明さんが裁判長役、桐谷美玲さんも重要な役で出演している、題名の通り法廷劇でしたが、演出過多のコメディータッチの映画でした。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)