ゲームソフトの週間販売本数を追いかける記事の第5回。
→コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべて
ゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
今回の首位は「ワンピース アンリミテッドクルーズ スペシャル」(8.0万本)。
基本はWiiの「アンリミテッドクルーズ」2タイトル(ep1初週5.7万本、ep2同4.7万本)の移植なんだけど、
追加要素の「マリンフォードモード」が好評ということもあり、オリジナルを上回る出足になっております。
●原作の盛り上がりでゲーム販売はU字回復
ここでワンピースのゲームのこれまでの販売本数をみてみよう。大量に出てるのでPS2以降を抜粋してみた。
見ての通り、見事にU字回復。大量にソフトが出た2005年は相当キビシイ売り上げだったんだけど
1年半の充電期間を経て発売されたWii「アンリミテッドアドベンチャー」が3年ぶりに10万本以上の販売を記録。
その後は原作の盛り上がりを追い風にして、DS「ギガントバトル」で大きく盛り返しました。
今作「アンリミテッドクルーズス ペシャル」の消化率は50%前後(
電撃オンラインより)とのことだけど
上記のグラフの通り(濃い青が初週販売、薄い青が2週目以降の販売)、初週売り切りのシリーズじゃないので
今後も3DSのハード同時購入ソフトのひとつとして順調に売り上げを伸ばしていきそう。
●3DSのサードパーティ製ソフトはDS以上の動き
3DSに関してはネガティブな話ばかり聞こえてくるけど、実は悪い話ばかりでもないんです。
確かにハードの動きはDSに比べて鈍い。しかし、ソフトのほうはどうか?
発売3ヶ月(14週)経過時点で3DSとDSを比較してみました。
といっても、3DS・DSともに3ヶ月経過時点のソフト総販売本数のデータは得られなかったんで
初週販売本数のみで無理やり計算してあります。
これでは正確なデータにならないんだけど、それぞれのハードの傾向はつかめるハズ。
発売タイトル数は3DS・DSともに18タイトル。
その18タイトルの「初週販売本数の合計」を比較すると、3DSとDSはほとんど変わらないことが分かります。
3DSのハード販売がDSの6割程度にとどまっているにも関わらず。
そして、任天堂は3DS市場でサードパーティのソフトのシェアを伸ばそうとしてる、と以前に書いたけど
任天堂+ポケモンとサードパーティの「初週販売本数の合計」を比べてみると
3DSとDSでは数字がひっくり返ってるのが分かります。
これは、DSが累計3000万台以上を販売する大成功を収め、その後継機となる3DSには、DSのロンチとは違い
サードパーティが発売当初から積極的に自社の有力ブランドを投入してるっていうのが大きい。
こういった任天堂の戦略とサードパーティの展開は、一定の成果を収めているとみてもいいんではなかろーか。
今月にはさらに、リメイクながら、バイオ、テイルズ、と立て続けにサードパーティ製の
有力ソフトが登場するので、この流れはさらに加速していきそーだ。
3DSは当初、3月末までに150万台の出荷を予定していました。それまでに発売されたソフトは
その計画に合わせて大量の出荷が行われていたこともあり、店舗によっては値崩れを起こしているのは確か。
しかし今後は適正な出荷が行われ、健全な市場が築かれていくものと思われます。
まー今回のデータは机上の数字遊びに過ぎないんだけど、
「悪い話ばかりではない」ことを言いたかったのれす。
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