10/8 モアノー探偵事務所 「母さん、助けて・・・・やって」事件
大吾郎さんが駆けつけたとき、大奥様はもうパニック状態だった。
「だって、あれは均だったわ。 均の声よ。」
「息子さんは・・・・」
「均は何も知らないのよ。 電話もしてないって。
私が声を間違えた?、息子の声を間違えたって言うの?」
「均が助けてやってって言うからお金を貸したのよ。
それに私も山田さんのこと心配だったし。」
「山田さんって均のお友達で中学も、高校も大学も一緒で・・・
とてもよく知っている子よ。」
でもここ数年、均さんはニューヨークで山田さんとは会っていなかったそうですね。
と大吾郎さんは念押しした。
「そうですけど・・・・
それから均は山田さんは今ヨーロッパ勤務だって・・・・」
大奥様は大きなべそをかいた。
チュン太は大奥様が気の毒でならなかった。それで、
思わず大きな声でチュン、チュン言ってしまった。
大奥様はチュン太の声に
「チュン太、チュン太はあの時知らせてくれたのよね。
それなのに、私ったら・・・・・」
大吾郎さんはインターフォンの写真を見せてもらった。
そこにはチュン太たちと30代の男が写っていた。
「チュン太はわかっていた。 声が同じだったと言った」
大吾郎さんは頭をフル回転させた。
「チュン太はこの男を知っているのかい?」
「知りません。 でもその男は危険だ。
その男は東京にいる。」
東京に?
しばらく考えていた大吾郎さんは
「均さんはこの男を知っているかもしれませんから
この写真を送ってみましょう。」
小1時間ほどして均さんから電話があった。
「かあさん、この男は池田だよ。
母さんが時々山田と間違えた男だよ。
母さんが言った太郎というのは池田の名前だよ。」
池田とはもう何年も会っていないし、今なにをどこでやっているのかも
わからない。」
均さんの電話のあと、大吾郎さんと刑事は話し合っていたけど、
もう一度チュン太に言った。
「チュン太、池田という男の居場所を教えてくれるかい?」
「いいですとも」
そう言って、刑事の車はチュン太の助手の後を追った。
そして数時間後には池田は逮捕されたのだ。
池田の声はちょっと聞くと確かに均さんの声に似ていた。
それを大吾郎さんが大奥様に指摘すると
大奥様ははっとして思い出したのだ。
「そうなのよ。 そうだったわ。 昔からあの男の声は均に似ていて、
電話をかけてきたときなんか、均と間違えたことがあったわ。」
「なるほどそれを池田は覚えていて悪用したのだ。
チュン太はすごい!」
大吾郎さんは敬意の目でチュン太を見た。
大奥様はチュン太が可愛くて、可愛くて、
「チュン太、本当にありがとう」と言った。
そして、チュン太の大好きなクリームパンを出したのだった。
今回の事件は終わりました。
次回からは新しいストリーです。
大吾郎さんが駆けつけたとき、大奥様はもうパニック状態だった。
「だって、あれは均だったわ。 均の声よ。」
「息子さんは・・・・」
「均は何も知らないのよ。 電話もしてないって。
私が声を間違えた?、息子の声を間違えたって言うの?」
「均が助けてやってって言うからお金を貸したのよ。
それに私も山田さんのこと心配だったし。」
「山田さんって均のお友達で中学も、高校も大学も一緒で・・・
とてもよく知っている子よ。」
でもここ数年、均さんはニューヨークで山田さんとは会っていなかったそうですね。
と大吾郎さんは念押しした。
「そうですけど・・・・
それから均は山田さんは今ヨーロッパ勤務だって・・・・」
大奥様は大きなべそをかいた。
チュン太は大奥様が気の毒でならなかった。それで、
思わず大きな声でチュン、チュン言ってしまった。
大奥様はチュン太の声に
「チュン太、チュン太はあの時知らせてくれたのよね。
それなのに、私ったら・・・・・」
大吾郎さんはインターフォンの写真を見せてもらった。
そこにはチュン太たちと30代の男が写っていた。
「チュン太はわかっていた。 声が同じだったと言った」
大吾郎さんは頭をフル回転させた。
「チュン太はこの男を知っているのかい?」
「知りません。 でもその男は危険だ。
その男は東京にいる。」
東京に?
しばらく考えていた大吾郎さんは
「均さんはこの男を知っているかもしれませんから
この写真を送ってみましょう。」
小1時間ほどして均さんから電話があった。
「かあさん、この男は池田だよ。
母さんが時々山田と間違えた男だよ。
母さんが言った太郎というのは池田の名前だよ。」
池田とはもう何年も会っていないし、今なにをどこでやっているのかも
わからない。」
均さんの電話のあと、大吾郎さんと刑事は話し合っていたけど、
もう一度チュン太に言った。
「チュン太、池田という男の居場所を教えてくれるかい?」
「いいですとも」
そう言って、刑事の車はチュン太の助手の後を追った。
そして数時間後には池田は逮捕されたのだ。
池田の声はちょっと聞くと確かに均さんの声に似ていた。
それを大吾郎さんが大奥様に指摘すると
大奥様ははっとして思い出したのだ。
「そうなのよ。 そうだったわ。 昔からあの男の声は均に似ていて、
電話をかけてきたときなんか、均と間違えたことがあったわ。」
「なるほどそれを池田は覚えていて悪用したのだ。
チュン太はすごい!」
大吾郎さんは敬意の目でチュン太を見た。
大奥様はチュン太が可愛くて、可愛くて、
「チュン太、本当にありがとう」と言った。
そして、チュン太の大好きなクリームパンを出したのだった。
今回の事件は終わりました。
次回からは新しいストリーです。