もちろんひとくくりにしては言えませんが、今の若い世代は恋愛について、どう考えているのでしょうか。
思うに、「恋愛をしなければならない」と考えていない人も少なくはないのでないかと、わたしは最近思うのです。
私たちの若い頃は「恋愛はするもの」と考えていたのを思い出します。
でも、もうその感覚を理解しない人が若い世代に増えているのではないでしょうか。
恋人がわたしをまるごと認めてくれるのでなく、インターネットでつながる人がたくさんいて、フォロワーが何人いるとかでわたしはひとりでない。
部分的にでも、ゆるやかにつながっている人に理解してもらえればいい。
このような感覚をもつ人が増えてきたのではないかと思うのです。
だから、結婚願望も薄い人がいるのです。
性の多様性が広がり、家族のカタチも多様であるという認識がここ10年ほどで広く広がりました。
昔は、恋人がいない人には、近所のおばちゃんが世話を焼いてくれ、写真を抱えて訪ねてきて、お見合いをして結婚する。
すると今度は、子どもを産むという既定路線にのっかり、家族ができる。
いまはそんな時代でもありません。
そのあたりの若い世代の意識の変化をとらえず、おっちゃん・おばちゃん世代の政治家が、「恋愛→結婚→出産→子どものいる家族」という思考経絡で少子化対策をうちだしても、効果はないのでないかと思います。
その反面、今のような自由恋愛の時代になると、結婚したい人は周りが手を差し伸べてくれることに期待できず、自分の意思と相手へのかかわりで人生を自ら切り開いていくことになります。
個人化(社会学ではprivatizationといいます)が進んだ分、個人が引き受ける「責任」は、ある意味で大きくなってきているとも言えるのではないかと思うのです。
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