箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

感情をため込まないためには

2022年11月26日 09時32分00秒 | 教育・子育てあれこれ

人は生きていくうえで、対人関係を結ばなければ立ちゆかなくなるのがふつうです。

対人関係により、人は助けられ、社会生活を送ることができます。

他者と接することで、楽しさや喜びの感情が湧き、動き出します。

つまり、対人関係を保つが故に、感情が生まれるのです。

その感情が楽しさや喜びの場合はいいのですが、悲しさや悔しさ、憤りであるときにはその対処法が必要になります。

何らの事情があり,真面目な人ほど「仕事なのだから、がまんしなければ」と持続させ、抑圧された感情はたまっていきます。

その感情を吐き出す機会、解放する機会を持てなかった人は、病気にいたり身体的な症状として現れます。

このことはおとなでも子どもでも同じです。

おとなの場合は、その感情を紙に思いのまま書き出し、自分のたまった感情を吐き出す方法は意外とと効果があります

その紙面は人に見せるものではなく、書き終わったらシュレッダーにかけるなどして捨てます。

または、SNSにロック付きのアカウントで思いのまま書き記すのもいいです。

子どもの場合は、抑圧された感情がたまってくると、不登校になったり,不適応を起こしたりします。

この感情は今までのたまりたまったものですので、本人自身にも何が不登校の理由になっているかもわからず、ただ「学校に行きたくない」となることもあります。

ため込んだ感情をときほぐすには思いっきり好きなことを楽しむとか、体を動かすのも効果的です。

また、自分の範囲内で、たまった感情を「あの日、あのとき、あの場で、こんなことを言われた」など、洗いざらい書き出してみると、そのことに集中すればするほど、あとで心は軽くなっていることはよくあることです。

親子関係において、幼い頃から自分の親に言いたいことが言えずに抑圧されてきた子どもが,時間をとり、親に対して感じてきた感情を書き出してみると、重い心が軽やかになることがあります。

子どもにとっても「書くこと」「綴ること」は、自分の絡み合った感情や気持ちをときほぐす有効な手段になります。


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