ランブルフィッシュは「記録」ということに関しては
微妙に絶妙に面白いスタンスをとったバンドだった。
ランブルの前身のネクスカは、学園祭出演を目的に集まったバンドだったが
学園祭が終わると佐治はバンドを「録音」というモードに切り替えた。
録音、録音、の日々だった。ロクな機材もないのだが、
カセットテープに10曲くらい録音して、それを10本くらいコピーして、
「アルバム」と称して、学校内で仲間内に流通させた。もちろん無料で。
高校卒業する前に3作品くらい作った。
ランブルは、あの頃が一番、録音に関しては熱心だった。それはしかし、楽しかった。
アレが残っていればいいのだが・・・・・。
で、高校卒業後、同じようにカセットテープで「七色」というアルバムを自分たちで
自主制作した。これは、今でも残っている。すごくいい作品集。
そのあと、大阪・本町の本格的なレコーディングスタジオに入って
4曲、録音して、その音源はアナログ・12インチのブラックディスク、
今でいう「ヴァイナル」で、制作して、500枚だけ作って販売した。
これも、いい音源だったと思う。
そのあとはライヴに明け暮れて・・・・。
スタジオに入ってるヒマは、全然なかった。
1990年の、十三ファンダンゴでのライヴを高音質で録音して、
それを、ファンダンゴ・レーベル第一弾として発売した。
1991年の事だった。ライヴ・アルバムだ。これは今でも販売している。
cdなのだが12インチのジャケットを使用した、豪華版だ。
っでもライヴアルバムって難しい・・・・と、今では思う。
ビッグネームの音源でも、ライヴアルバムって微妙・・・・と思う。
そして1991年の暮れにランブルフィッシュは突然、解散を表明する。
2025年の今、
ランブルを理解するならこれを聴いてくれ!というようなスタジオ音源は、ないのだ。
ライヴアルバムは特殊、というか、別物だと、俺は認識している。
ランブルの、これ!というスタジオ音源がないのは、とても寂しい。
カセットで現存している「七色」をいつか、今の形でリリース出来ないか?と思っているのだが。
30年前のバンドの音源の再リリースは、今更ムツカシイ。
我々はメジャーデヴューすら、していないのだ。
レコーディング(記録)に関する、ランブルフィッシュの思い出。・・・・・・・・・でした。