春のそよ風夏の雨

嬉しいひととき。好きなこといろいろ書いています。

佐藤正午+牛尾篤「花のようなひと」(岩波現代文庫)

2025年02月17日 | 
佐藤正午+牛尾篤「花のようなひと」(岩波現代文庫)

掌編+版画よりなる「花のようなひと」
短編にカラー挿絵が入った「幼なじみ」
二冊の合本です。

「花のようなひと」1つの作品が2ページの文章と1枚の絵からなるので、
画文集のようにも楽しめます。
文章を読みながら絵を眺めて、読み終わってからもう一度絵を眺めて、
コラボ感がとても素敵です。

「幼なじみ」は挿絵も多いのですが、ある程度長さがあるので、
文章から入ってくるものが多かったです。
ほろ苦い中に甘さも感じられる切ない物語でした。

単行本バージョンはもっと贅沢に楽しめそうなので、機会があったら
こちらでも読んでみたいです。
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鯨統一郎 「ただいま家事見習い中 - ハウスワーク代行・亜美の日記」

2025年02月17日 | 
鯨統一郎 「ただいま家事見習い中 - ハウスワーク代行・亜美の日記」

結構前に読んで割と好きだった覚えがあって、ふっと読みたくなりました。

両親が事故で亡くなり、祖母と二人で暮らす亜美が主人公。
祖母も年金生活でお金はあまりないし、学費は自分で稼いでいるのに、
バイト先のコンビニが倒産。
スナックでのバイトを勧められて、間違ってたどり着いたのは家事代行業の会社で、
人手が足りないからと、いきなり犬の散歩の仕事がまわってきた。

亜美と仕事先の人々の交流が中心に描かれている日常の謎シリーズという感じです。

ちょっと文章に癖があるところもあるんですが、
亜美のキャラが好きだなと思います。

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原田ひ香「古本食堂 新装開店」

2025年02月14日 | 
原田ひ香「古本食堂 新装開店」

シリーズ二冊目。

神保町の古書店を営む珊瑚と、その店で働くことになった姪の娘美希喜を中心とした
連作短編です。

一巻目は、本と食によって人がちょっと安らいだりする感じがありつつ、産後の兄に
関する物語が流れている感じで面白かったのだけど。

二巻目は、え・・・珊瑚はそんな人だったの???とちょっと残念な気がしました。
こういう展開だと、題名にもちょっとあってないような気がしますしね。
今回は、みんなワタワタしている感じがあって、それだけで終わってしまった感じかも。
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名取佐和子「金曜日の本屋さん 冬のバニラアイス」

2025年02月11日 | 
名取佐和子「金曜日の本屋さん 冬のバニラアイス」

季節が春夏秋冬と巡り、最終巻となりました。

これまでの巻は、倉井くんが主人公だけれども他の人の物語を通して、
少しずつ成長しているような、脇役っぽい立ち位置でもあったのですが、
この巻は、家族やこれからと向かい合う話で、まさに倉井くん巻でした。

オープンエンドですが、これからこうなって行くのかななんて考えてみるのも
楽しくなるような、素敵な終わり方だと思いました。

このシリーズからいろいろ本を読みたくなりました。
一度読んだことがある本も結構あったのですが、名前は知っていたけれど読んでなかった
本も結構ありました。

特に気になるものは何冊か手に入れたので、これから読むのが楽しみです。
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長月天音「ほどなく、お別れです それぞれの灯火 」

2025年02月08日 | 
長月天音「ほどなく、お別れです それぞれの灯火 」

シリーズ二巻目。
スカイツリーの近くにある葬儀屋で働く人たちを描いたシリーズです。

事情がある人たち担当している漆原について働いている美空が主人公。
交通事故で高校生の男の子を亡くした両親の悲しみや怒り。
ふらつくように線路に向かって行き亡くなった二十代の女の子の家族の罪悪感。

どの気持ちもとてもリアルに伝わってきます。
そういう中だから、どうしたら少しでも家族の気持ちが落ち着くのか。
故人への想いをいい形で心に抱いて生きていけるのか。
そういうことに心をつくす漆原や美空たち。

とても深くて温かい作品だと思います。
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オーディション番組

2025年02月08日 | 音楽
このグループが売れているとか、売れていないとかは何を基準とするかによって
変わるよなぁ・・・って思うのです。

MAZZELが売れていないという人も結構見かけるのですが、
BE:FIRSTと比べればそうだけど、同じくらいにデビューをしたグループと
比べたらそこまで売れていないということはないよなと。

2021年デビューグループまでは、それなりに売れているグループがいるけれど、
2022年からはそこまで売れているグループはなくて、2023年以降デビュー組では、
売れているグループは見ないように思うのですよね。
(過去があるグループは別ですが・・・。)

MAZZELのオーディションが地上波で放送されなかったから人気が出ないんだと
言っている人も結構見かけるのですが、その頃に地上波で放送されたオーディションは、
龍宮城のオーディション、XYのオーディション。
オーディションではないけれど、少し前に結成の様子を放送されたのがMaison Bなど。
その中で、MISSION×2がドキュメンタリー番組ではなくて、オーディション番組として
放送されたとしても、今よりもファンが増えているかというとせいぜい数%かなと。
1割も増えてないと思うんですよね。

でも、No No Girlsは人気だったじゃないと思う方もいるかもしれないのですが、
No No Girlsは、年齢やルッキズムに重きを置かれることが多いガールズグループ
に対して、実力重視を掲げたところに新しさがあって、その新しさとちゃんみなさんの
誠実な姿勢が受けたんだと思うのですよね。

THE FIRSTは、コロナ禍に地上波で放送されたということに、SKY-HIさんが、自らも
合宿に一緒に参加して寝泊まりして近い距離で参加者にしっかり向き合ったところに、
こんなプロデューサー見たことがないという新しさがあったのだと思うのです。
MISSION×2がオーディション番組として放送されていても、来られるのは審査の時くらい
という状態だったら、THE FIRSTの時はずっと寄り添ってたけど、審査の時しか来ないの
だねと、THE FIRSTを見ていた人からはなんだか手抜きしているみたいな捉え方をされて
しまう可能性もあったのではないかな。

だから、The Last Pieceのオーディションも、オーディションで話題になるというのは
難しいのではないかなと思ってます。
メンバーも三人は決まっているなら、追加の枠は少なくなりますしね。
ただ、No No Girlsのオーディションで、BMSGのYoutubeチャンネルの登録者数が
30万人くらい増えたのですよね。The Last PieceのオーディションもYoutubeで公開
されるのではないかと思うので、30万人増加は良いプレゼントになったなと思います。

成功したオーディションの記憶で、オーディション番組への期待が大きい人もいると思うのですが、
K-POPもですが、ボーイズグループのオーディション番組のバブルはもう過ぎているので、
今はオーディション番組で、人気を獲得するのは難しい時代だなと思うのです。
ガールズグループもオーディション番組で人気を獲得できるのは今年くらいまでではないかな。

なので、オーディション番組に頼らずに、歌番組やフェスで見る人を魅了できるグループが
生き残っていく時代になるのではないかなと思います。

特にK-POPは、被せを強くしてもダンスを完璧にというところが強かったように思うのですが、
これだけグループが増えていくと、なかなかダンスで感動を与えるというのが難しくなっていく
のではないかなという気がするのですよね。(シンクロダンスくらいではなくて、圧倒的な
何かを感じさせる実力がないと。)

(もちろん、ルックスを求める人はこれからも減ることはないと思うのですが、
そういうグループは置いておいて・・・。)
これからは、もう口パクはいいから、しっかり歌えるグループが求められるような時代が
来るような気がするのですよね。被せでもいいからという時代の反動として。
全く個人的な予想ですが。音楽を大事にしている人にとってはこれは大切ですよね。
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標野凪「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。 」

2025年02月07日 | 
標野凪「今宵も喫茶ドードーのキッチンで。 」

住宅地の外れにある小さな木立の中にある小さな喫茶店。
お一人様用のお店です。

そこのメニューはちょっと変わっていて・・・。

ちょっとファンタジックな語り口で喫茶店の周りはおとぎ話のよう。
癒しの喫茶店という感じですが、何が出てくるのかもわからないお店だし、
ちょっと変わったシェフは、実際にあったらちょっと怖いかも。
でも、出てくるお料理が美味しそうです。

でも、そんなおとぎの国にやってくるのは現代の疲れた女性たち。
こういう嫌なことあるよねって話が多いので、こんなおとぎの国に行きたく
なる時があるのも分かるなとは思います。
現実から離れたようなところで、ゆっくりした時間を過ごしたい時もありますよね。
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原田ひ香「失踪.com 東京ロンダリング」

2025年02月07日 | 
原田ひ香「失踪.com 東京ロンダリング」

文庫では「事故物件、いかがですか? 東京ロンダリング」という題になっているそうです。

「東京ロンダリング」は、いわゆる事故物件に一月だけ住む人を描いた作品だったのですが、
今回は、もっと広くというか、住んでいるところから失踪する人々や、不動産屋さん、
失踪した人を探す仕事をしている人のこと・・・などゆるく繋がっているのだけど、
いろいろな立場の人が描かれていました。

「東京ロンダリング」の続きになる話もあれば、関連話もあるのですが、
続きの話はちょっと好きになれなかったかも。

最後の話も、なんだか慌てて伏線回収したみたいな荒さがあったかな。
もう少し、自分探しみたいな部分を減らして、焦点を絞った感じで描かれた方が
面白かったかも?と思いました。

「ギリギリ」もそうでしたが、全てを投げ捨てて自分探しというのが原田ひ香さんは
お好きなのかも。



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広瀬友紀「ちいさい言語学者の冒険――子どもに学ぶことばの秘密 」

2025年02月07日 | 
広瀬友紀「ちいさい言語学者の冒険――子どもに学ぶことばの秘密 」

子供の言い間違いなどから、子供が日本語をどう捉えているのか、
どういう風に正しい日本語を獲得して行くのかというようなことが
描かれています。

具体的な話がたくさん載っていて楽しい本です。

日本語以外の言語を考えると、
確かにp-bがペアだな〜。小さい子だと、その感覚を持っているんだなとか。
大人なら当たり前だけど、それは知識としての当たり前なんだなと思うところも
たくさんありました。

本当に、言葉って面白い。
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原田ひ香「ギリギリ」

2025年02月06日 | 
原田ひ香「ギリギリ」

5話からなる連作短編。

夫が亡くなった後で、学生時代の知り合いと結婚した女性
結婚相手の男性
亡くなった元夫の母親
などを中心とした作品です。

原田ひ香さんの作品は、割と似たキャラクターが多くて、
夫または元夫に別の女がいる(いた)妻が主人公な場合が多いですね。
この作品でも、そんな絡みがありました。
ちょっとそういうパターンはもういいかなという気も。

そういう絡みもあってか、ちょっと登場人物があまり好きになれませんでした。
でも、今の夫は良かったかな。
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