どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

入院 手術 そして感動の味 重湯

2008年07月03日 | 日記
本当に手術しなくちゃいけないの?

何度も母に尋ねた

数駅先の病院へ行くその朝の電車の中 私はなんとか脱走できないものかとずっと考えていた

7歳になる夏休みに入って間もなく 扁桃腺とアデノイドの切除手術をしたのだった

どんなに嫌な事であっても 時として避けては通れず 受け入れるしか無いこともあるのだ

それを知った 人生で最初の出来事だったように思う


局部麻酔の注射そのものも痛かったが 手術中の痛みもかなりあった

手術が無事終わって 抱きかかえられ 横に寝かされた時 涙が一筋ほろりと流れた

先生が この子は強い子だと褒めてくれた

この情景は 傍らに立つ母の姿と共に 今もはっきりと思い出すことが出来る

人前で涙を流すということは たとえ子供であっても私には恥ずかしいことだった

それは 誰に教わったわけでも強いられたわけでもなく おそらくDNAに組み込まれていたものだと感じる


一泊か二泊したと思う

その日の夕方には 父も姉も来てくれた

お土産(お見舞い?)があったのだが それが何だったかは はっきりとは思い出せない

母は一緒に泊まってくれたのだろうか

それさえ記憶に無い

ただ それは駅の繁華街に近い病院で ふと目覚めた夜 ネオンサインが眩しかったのを覚えている


父が入院する時 母はすでに他界していて 私が同行した

おそらく只事では無いと父も察していたのだろう

電車に乗る時 このまま逃げちゃおうか なんて父は言った

親子だねぇ~ 同じように脱走を考えている^^


昨日 海外に住む友達が手術の為に入院した

朝 メッセンジャーに これから行きます 戻ったらまたおしゃべりしよう とあった

席をはずしていて すぐに返事を返せなかった

元気で戻ってくる日を待っている とメッセージを残した


ちなみに 私はそれ以来手術は勿論 入院も経験してはいない

今のところの生涯でのたった一度の入院で一番感動したのは 重湯の美味しかったこと!

それまで全く口にしたことの無いものだったのが すっかりお気に入りになった

以来 健康であっても時折作る

少ししょっぱいのが最高(塩分の取り過ぎ^^)


彼女は どんな夜を過ごし 何を経験し 何に感動するのだろうか

早く元気になって その時の話を聞かせて欲しいと思っている
コメント
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