雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

そこまで難解ではない。

2018-03-10 15:02:54 | books&magazine
昨日は、最高気温が16℃だという予報だったので、ヘラヘラとスプリングコートで外に出ました。
夕方は寒くなるとのことではありましたが、裏地付きのコートだから大丈夫かと高をくくっておりました。
ところが、外に出てみるととても16℃になりそうな感じはせず、駅に近づくにつれダウンコートの方が目につきます。
コートもそうですが、服装自体も春仕様のコットンセーターとカーディガンだったので、帰りはまずいかも…と思いました。
案の定、帰りは真冬のような寒さで、大江戸線と西武線の乗換え駅のホームが寒くて死にそうになりました。

今朝も10:00ぐらいからカイロプラクティックに出かけていたのですが、ユニクロのダウンベストとMA-1ブルゾンでも寒い。
カイロが終わるととっとと戻ってきて、駅前のTully'sでランチしながら1時間ぐらい本を読んでいました。
お昼過ぎ辺りからようやく青空になり、Tully'sから出る頃に、空気は冷たいけど少しは春らしい陽気になってきました。
今朝は、起きぬけがあまりにも寒かったので、問答無用で温まるリサージのバスソルトを入れたお風呂から30分動けず。
思わず自分が風邪引いたのかと錯覚してしまうくらいの寒さで、平年より気温が高くなるという予報に騙された気がします。

最近は、遠くのアフタヌーンティー・ティールームより近場のTully'sのほうが居心地がよく、本を読むのに最適です。
休日の昼間は、一人で来てPCに向かったり勉強をしている人が多いので、とにかく静かで落ち着きます。
Tully'sにはパスタメニューもあるので、きちんと食べて本を読んで…というのが過不足なくできます。

今は、カズオ・イシグロの「日の名残り」を読んでいるのですが、あまりうるさい環境で読める本でもないですしね。
ノーベル文学賞受賞作家というと敷居が高そうな気がするのだけど、カズオ・イシグロはそこまで難解ではありません。
「遠い山なみの光」も読みましたが、少なくとも、難しすぎて投げ出したくなる類の本ではない。
全体的に落ち着いたトーンの小説だと思うので、休日の昼下がりの静かなカフェで読むにはお勧めかもしれません。

ノーベル賞作受賞作家の本。

2018-01-20 15:07:18 | books&magazine
午前中の東京は曇り空で、カイロプラクティックに行くために外に出た時は、かなり肌寒いなと思いました。
カイロプラクティックが終わった頃にはようやく晴れてきて、何だかホッとできる陽気になっていました。
数日前から、ニュースや天気予報では「来週は猛烈な寒波が来る」と繰り返しているので、今日は貴重な晴れ間かもしれず。
陽ざしの温もりがあると、それだけでもテンションが上がる気がするのはワタクシだけでしょうか。

今日は、カイロプラクティックの後に買い物をしようという気にもならなかったので、そのまま帰ってきました。
駅前にあるTully'sに立ち寄り、ランチしながら、読みかけていた和田竜の「小太郎の左腕」を読了してしまいました。
「村上海賊の娘」「のぼうの城」「忍びの国」と読んだのだけど、「小太郎の左腕」は物語に入り込むのに時間がかかりました。
なので、途中で二度ほど投げだしそうになっていたのですが、最後の3分の1が和田竜らしかったというか。
でも、「村上海賊の娘」も途中でだれてほったらかしにしていて、4冊目に入った辺りから俄然面白くなった気はします。
なので、物語にかなりのメリハリがあるのが、和田竜という作家の作風なのかもしれまんね。

読む本がなくなったので、Tully'sの前にあるビルに入っている本屋さんを物色して、カズオ・イシグロを2冊買いました。
ノーベル賞受賞作家の本というと、何だか難解なのではないかと危惧しつつ、恐る恐る買ってみました。
ワタクシは、どうしても大江健三郎が読めずに、家には挫折したまま放置中の「万延元年のフットボール」が2冊はあります。
カズオ・イシグロの「遠い山なみの光」を読み始めたのですが、すんなりと頭に入ってくるので、挫折しないで済みそう。
読み終えたら、感想をここに書いてみたいと思いますが、いつになるかは全くの謎です。

「杜子春」で号泣しそうになる。

2017-01-14 15:42:05 | books&magazine
小学校の教科書で読んで以来、実に40年ぶりぐらいに知人に勧められて芥川龍之介を読んでいる。
「芥川賞」の芥川ではあるが、おぼろげに筋を覚えていたのは「蜘蛛の糸」ぐらいで、「杜子春」すらどんな話だったか忘れていた。
王朝ものの「羅生門・鼻」辺りから読み始め、今日、アフタヌーンティー・ティールームでランチしながら「杜子春」を読んだ。
小学校の教科書に出ているくらいだから、話自体も短いし、子供向けに書かれているから難しい言葉も出てこない。

ワタクシは何の先入観もなく読み始めたのだけど、話の最後で思わず号泣しそうになってしまった。
カフェで周囲に人がいたおかげで何とか号泣せずに済んだのだけど、自分の家とかだったら間違いなく泣いていたと思う。
小学生の時に「杜子春」を読んで号泣した記憶は全くないので、年齢とともに話の読み方が違ってきたのだろう。
本当におぼろげな記憶では、何となく、もっと牧歌的な話だったようなイメージがあったのだ。

読書はワタクシの数少ない趣味の一つではあるが、実は、本を読んで号泣したのは2冊ぐらいしかない。
村上春樹の「ノルウェイの森」と高橋和己の「邪宗門」という、どちらも結構な長編作品で、読んでいて感情移入してくるためだと思われる。
ところが、「杜子春」は新潮文庫で20ページ、時間としては10分かからずに読めてしまう短さなのだ。
芥川恐るべし。伊達に短編小説を書く新人の登竜門と呼ばれる賞に名前が冠されているわけではない。小学校の教科書を侮るべからずである。

襟を正したくなる本でした。

2014-11-02 14:10:03 | books&magazine
朝方は少し晴れ間も見えていた3連休の中日の東京ですが、お昼過ぎに買い物に出た時には結構な曇り空でした。
気温自体はそれほど低くないのですが、なんとなく気分が滅入りそうな空模様ではあります。
この連休は家に引きこもっているのでお天気はあまり気にしていないですが、やっぱり青空のほうが気分も上がりますね。

昨日、カイロプラクティックの時間待ちにぶらりと本屋に入り、角田光代の「紙の月」を購入しました。
宮沢りえが東京国際映画祭の最優秀主演女優賞を受賞した同名の映画の原作で、ちょっと興味がありました。
昨夜から今朝にかけて3時間ほどで読了したのですが、一気読みができるぐらい面白い本でした。
食わず嫌いで女流作家の本はまず読まないワタクシですが、女流ならではの女性の描き方だよなと思った次第。
主人公は「自分で訳が分からなくなる」くらいのお金を横領するのだけど、一歩間違えば自分にだってあり得なくないというか。
ワタクシ自身が買い物依存症気味なので、主人公のやっていることにかなり身につまされてしまいました。

自分のお金と他人のお金、カイシャのお金の見境がなくなるなんてフツーでは考えられないことではあります。
最初はほんの出来心であっても、それが積み重なれば自分のやっている事の善悪が分からなくなってしまう恐ろしさがあります。
仕事をしている身としては、襟を正さないといけないのかもしれないと考えさせられた1冊になりました。

桐野夏生「グロテスク」読了。

2014-03-23 13:06:46 | books&magazine
昨日、今日と東京はいいお天気になり、ようやく春らしい気候になってきたようです。
午前中に買い物に出かけたのですが、駅前を歩いている人々もダウンを着ている人が少なくなりました。
朝、NHK「おはよう日本」を見ていたら、気象予報士さんが、それでもまだ冬のコートはしまわなうようにと言っていました。
さすがに真冬の寒さはもうないかもしれませんが、4月までは肌寒くなる日もあるらしいです。

一昨日から、知人に勧められた桐野夏生の「グロテスク」を読み始め、昨日の夜に読了しました。
上下巻それぞれ400ページずつぐらいはありましたが、話に引き込まれるように一気に読んでしまいました。
桐野夏生を読むのは初めてなので、読み始める前は何の先入観もなかったのですが、結局ほぼノンストップで読んでしまった次第。
本屋で平積みなのを目撃した時は「グロテスク」というタイトルが不気味で、自分から読もうと思う類の本ではありませんでした。
知人に勧められなければ読むこともない本だったと思うので、面白い本を紹介してくれた知人には感謝しています。
ここのところ仕事がバタバタしていたのでガッツリ本を読む機会がなかったけれど、また読書を再開しようかと思っています。

「グロテスク」というタイトルのとおりシビアな内容でしたが、ワタクシにも作中人物との共通項はあるというのが読後感です。
…というか、人間誰しもこういう心境になることがあるのではないかと思いつつ読んでいました。
有名な事件をモデルにした小説ですが、実際の被害者の心境はともかく、小説の中の女性と自分を比べると理解できる部分は多い。
もちろん、理解できるというのと実行できるというのは全く別の話で、ワタクシにはとても真似できることではないですけどね。
異動のごたごたで暗い気分を抱えて読み始めた小説ですが、意外なくらい、今の自分に似ている人物が登場します。
知人に勧められたのはその前の事なので、偶然の一致とはいえ面白いなと思ってしまいました。

絶滅危惧種のベストセラー作家。

2013-05-08 06:53:39 | books&magazine
おはようございます。
今朝の東京はとてもよく晴れているのですが、3月下旬並みの気温しかなく、結構寒いです。

五十肩を発症して1か月経ちますが、最初のようなどうにもならない痛みは消えたものの腕を不意に動かすと痛みが走ります。
まさか自分が五十肩を発症するなんて思いもよらなかったので、未だに七転八倒しています。
早くこの痛みから解放されないと、日常生活に著しい支障を来しています。

さて、一昨日、村上春樹がオーディエンスの面前に姿を現したというので、昨日は結構なニュースになっていました。
確かに動いている村上春樹なんてほとんど見たことがなかったし、ワタクシもかなり感動してしまいました。
ご本人自ら「絶滅危惧種のイリオモテヤマネコ」だとおっしゃったらしいですが、確かにそのとおりだなと思います。
最近は作家なのかタレントなのか判然としない方も多いので、村上春樹みたいに徹底したマスコミ嫌いだとある意味貴重ですね。

「村上春樹、河合隼雄に会いに行く」は読んでいなかったので、今週末にでも買おうと思いました。

引きこもりのゴールデンウィーク。

2013-04-28 07:05:15 | books&magazine
おはようございます。
連休前半の2日目の朝、東京は穏やかに晴れて行楽日和になりました。

ワタクシは何の予定もなく、ひたすらボーっとした3連休を過ごしております。
とはいえ、昨日はカイロプラクティックに出かけ、明日は有楽町に髪を切りに出かける予定ではあります。
普段の土・日はほとんど家に引きこもっているので、連休にできるだけ用事を済ませようとしている次第です。

ワタクシ自身はカレンダーどおりのお休みと出勤ですが、うちの上司は豪華11連休らしいです。
それだけ仕事に来ないと、職場に行くこと自体を忘れそうな気もしますけどね。
今日は家にいて、村上春樹訳「グレート・ギャツビー」を再読しようと目論見中。
話題のベストセラー「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」は先週読了したので、感想はおいおい書く所存です。

「横道世ノ介」読了。

2012-12-02 14:15:44 | books&magazine


今日の東京は真冬並みの冷え込みとかで、さっき買い物に外に出たら街全体が冷蔵庫に入っているような冷たさでした。

明日の事務所はさぞかし冷えているだろうと思いながら、今日は家の中でぬくぬくと過ごしています。
2週間ぐらい前に買ったまま積読状態だった、吉田修一の「横道世ノ介」を3時間半ぐらいで読了しました。
「悪人」や「さよなら渓谷」など、吉田修一はここのところ重たい小説が多かったのですが、「横道世ノ介」はスラスラと読めました。

80年代半ばに大学進学のために長崎から上京してきた主人公・横道世ノ介くん18歳の、大学1年生の1年間の物語です。
ワタクシも似たような時期に、似たような場所から上京してきた人間なので、あの時代の空気とかを懐かしく感じました。
横道くんは気の弱さと図々しさ(?)を兼ね備えた男の子で、周囲の友人たちとの学生生活はまさに青春そのものだと思いました。

その友人たちの現在の暮らしが時々挟み込まれており、それも今の自分とダブるような気がして面白かったです。
最終的には、横道くんは本当に彼らしいいなくなり方をしているのですが、それが何とも言えず重たいものを残します。
横道くんのお母さんから、彼の昔のガールフレンドにあてた手紙でこの物語は終わります。
そのお母さんが「悪人」の主人公の祖母とダブって見えて、最後だけはやっぱり泣きたくなりました。

でも、全編を通して明るく楽しい青春小説です。
80年代に学生をやっていた方々にとっては、結構共感するところが多いんじゃないかな?と思いますよ。

活字中毒やや復活。

2012-09-08 18:33:55 | books&magazine
今日の東京はにわか雨が降るかもしれないという天気予報だったので、晴雨兼用の傘を持って有楽町に出かけました。
幸いなことにお天気が崩れることもなく、持参した傘は日傘として使用することができました。

髪をガッツリ切り、例によってブルーグレイにカラーリングをして3時間ぐらいで済みました。
その前に腹ごしらえを兼ねてカフェで本を読むこと1時間、やっと本を読もうという気力が出てきたようです。
「1Q84」は先週の土曜日に読了し、村上春樹のインタビュー集「夢見るために毎朝僕は目覚めるのです」を読み始めました。
マスコミ嫌い(?)の村上春樹ですが、活字媒体のインタビューだけは受けているようですね。
この本は1997年から2011年までのインタビューをまとめたもので、文庫本で600ページぐらいはあります。

彼の作品でいうと「アンダーグラウンド」からあとの本について、著者の視点を語っているものが多いようです。
ワタクシも一応全部読んでいるはずなのですが、10年以上前に読んだ本のことは忘れてしまっていることが多々あります。
「スプートニクの恋人」とか「海辺のカフカ」は真剣に読んだはずなのに、粗筋さえ覚えていないかも…と危惧しながら読んでいます。
彼のインタビューを読みながら、それぞれの本をもう一度読み返してみようと思ったりしています。

「1Q84」を読了した感想は、また後日にこのブログに書いてみたいと思います。
個人的には、BOOK4を書くためと思われる伏線があちこちに見られるので、いつかBOOK4が出版されるのを楽しみにしています。
BOOK3で終わりだったら、ちょっと消化不良を起こしそうな気もしております。

活字中毒もお休み中。

2012-08-04 15:43:32 | books&magazine
今日の東京は昨日までのじりじり照りつける太陽はお休みのようで、久しぶりに厚い雲に覆われています。
最高気温も32.7℃ということで、何とかひと息つけそうな天気になりました。
そうはいっても暑いことに変わりはなくて、今日は湿気を含んだ蒸し暑さで不快指数は上昇しております。

今朝は用事があったので出かけたのですが、暑くてヨレヨレだったので、とても他のところをほっつき歩く元気はありません。
いつもならカフェでお茶しながら本を読むところでしたが、それも億劫だったので、用事を済ませて一目散に帰ってきました。
村上春樹の「1Q84」BOOK3下巻があと半分残っており、いつになったら読了するのか自分でも見当がつきません。
最近の休日はほとんど自宅に引きこもっているので、本を読む時間はいくらでもありそうなのに、なぜか読む気が全くしません。
別に「1Q84」がつまらないとかいうのではなくて、単にワタクシが活字を見たくないだけのことです。

「1Q84」読了の暁には感想を書こうと思っているのですが、いつになったら書けるのか甚だ謎になりつつあります。
ただ、ワタクシの場合、よっぽどのことがない限り一度読み始めた本を読了しないということはありません。
ましてや敬愛する村上春樹の小説なので、いつかは必ず読了するとは思います。

そういえば、最近は本屋さんにも立ち寄っていないことに気がつきました。
この暑さのせいだとも思えないのですが、そのうちにまた活字中毒が復活するだろうと気長に構えるしかなさそうです。