8月21日に発売してから、
現時点で、4日間に渡りオリコン・デイリー・チャートの1位を獲得し続け、
ウイクリー・チャートでの1位も、完全に確定したといえる、
氷室京介ソロ25周年記念のベスト・アルバム、
『KYOSUKE HIMURO 25th Anniversary BEST ALBUM
“GREATEST ANTHOLOGY”』。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/03/87f929db21f1a5ce21c1196abd70875a.png)
そのアルバムの中で、
ボーカル・リテイクとして収録された、
『Lover's Day』と『ALISON』がある。
「ボーカルリテイク」。
その名の通り、ボーカルを歌い直して新たに録音すること。
セルフ・リバイバルよろしく、
自身が自身を再現したとも思える、今回の歌い方は、
懐かしさと驚きを同時に覚えるかのような声で披露されていて、
ボーカル・リテイクというクレジットを見なければ、
当時の音源全てをそのままに収録したのかなとも思えてしまうような、
極上の仕上がりになっていた。
氷室の歌声で、昔の方が良いとか、今が良いとか、
そこに関しては、ある種の好みの問題だろう。
その好みで言わせてもらうとすると、
例えば『WARRIORS』なんかだったら、
絶対に昔よりも今の歌い方の方がキメキメに決まるし、
それはその逆を感じる曲もあるだろうといった話にも繋がる。
しかし、何が違うのかというところだけに気を置けば、
良くも悪くも、現在の歌唱法の方が、
若干、鼻にかかって歌っていると感じるのは、
贔屓目無しの客観的考察と言えるのではないだろうか。
そんな今の氷室が、今回のベスト・アルバムで魅せた、
オリジナルに近い歌い方の『Lover's Day』。
この曲を聴かせるにあたり、
仮に、太い声で聴かせようとするその歌い方の方が、
この曲の持つ深みをも魅せることができるのだとするならば、
『Lover's Day』に限っては、
間違いなく、今回のリテイク、
或いは、オリジナルのボーカルの方がしっくり来ると言えるのではないだろうか。
それでも、"また心がつまづくよ" の、
"ま" の発音なんかに意識を置いてみると、
「あ、これはリテイクだな」
と、そのジャッジを下すことは容易い話ではある。
「ま」と言う発声を解きほぐしてみると、
「ま・あ」という発声でもあるわけだけれど、
もし、若い頃の肺活量の方が血気盛んであったのだとすれば、
きっとそれは、「ま」と発しただけで、
勝手に「あ」が連なり、
結果、太い声として聞こえていたかもしれないなんていうのはその通りではないだろうか。
今回のリテイクは、声の太さによって深みをより表現する為に、
あえて、そこの「あ」に意識を置いたのではないかという風にも感じ取れた。
「ま」に連なる「あ」が、自然と出た「あ」なのか、
意識した「あ」なのかなんてことを、
瞬時に感じるなんていう人も少ないとは思うけれど、
その程度のことならば語らずもがなという御話ではある。
しかし、今回のリテイクを語るにおいては、
そこの部分に触れないわけにはいかないわけで、
つまりは、それ程までの、
「誤解を招くような極上のクヲリティー」だったからこそ、
このような御話ともなったわけなのだ。
そんな中で、補足として言うことがあるとすれば、
"アメリカで生活する氷室京介" 、、
というところにキーワードがあるといえるだろう。
そう、
それっぽく聞こえる「日本語英語」ではない、
「意味の伝わる英語」に重きを置いているであろう氷室だから、
オリジナルで発した、
"雨にけむる ダウン・タウン・ロー"
ではなく、
"雨にけむる ダウン・タウン・ロード "
と、
"ロード " の部分を舌で巻いてみせたのも、
最近の氷室の傾向であるからこそなのだと言えるのではないだろうか。
「語らずもがな分かる」
「語るまでもない」
「勝手に感じること」
そんなセンスで、氷室京介の世界観を感受出来たら、
きっと幸せになれることだろう。
以上■
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