洋画家 吉田緑 ーWeb Photo Diaryー

日常の出来事、目にする花々の私感、様々のことを徒然に・・・

久しぶりの美術館へ

2019年11月23日 | 展覧会
昨日は久しぶりに欲張って2つの美術館へ行ってきました
京都国立近代美術館では、亀岡生まれの江戸時代の天才絵師の円山応挙とその一派、泉屋博古館では、花と鳥の絵、どちらも日本画です。

「円山応挙から近代京都画壇へ」では、掛け軸や屏風は入れ替えが容易なのかはわかりませんが、前期後期と展示がかなり変わるようなので、どちらも必見だと思います。
ちなみに私が好きな画家、木島櫻谷の作品は前期の展示だけのようです。(前期は24日まで)


(展覧会リーフレットの図版)

「円山応挙から近代京都画壇へ」(外部リンク)

江戸時代の絵画といえば幕府御用達の狩野派や土佐派の様式美であったものが、江戸中期、呉服商、両替商などの新興商人が台頭し、それまでの様式とは全く違った円山応挙らの写実派の画家たちが人気を博します。
この展覧会では、いわゆる円山派、四条派と呼ばれる京都画壇を系統立てて紹介しています。
四条派というのは、現在の四条界隈に画家たちが住んでいたことを指し、言わばパリのモンマルトルと同じとか。。なるほどです

応挙以前の画家たちは、中国の伝統的山水画をお手本に真似ることから始まりましたが、応挙たち写実派の画家たちは、それだけでなく実際にスケッチしたものをもとに絵作りしていきました。

木島櫻谷が「写実に努めて自然の核心にを捉える。その傍ら古美術に接してその伝統の精神を知る」と言ったそうですが本当にそのとおりだと思います。

続いて、泉屋博古館の「花と緑の四季」(外部リンク)では、「円山応挙から近代京都画壇」を受けた形の展示も見受けられました。


このリーフレットになっている、伊藤若冲の絵「海棠目白図」(これは部分ですが)、二種の樹木が描かれて両方とも同じ時期に花を咲かせる海棠(カイドウ)と四手辛夷(シデコブシ)が描かれて、メジロが身を寄せあって「目白押し」状態に、そして左上には、今季うちの庭にやってきているジョウビタキが描かれています


(展覧会リーフレットの図版)
他に気になった絵師は、彭城百川(さかきひゃくせん)は、池大雅や与謝蕪村に影響を及ぼしたといわれ、「梅図屏風」は見事だと思いました。

日本画でよく描かれる花や鳥の種類に、それぞれの託された意味があることの説明がありました。

海棠・白木蓮・・・玉堂(美しい殿堂)、美女(海棠)
鶴     ・・・最高の官位、長寿
梅     ・・・高潔の士
魚     ・・・有余(余裕のある)
かまきり  ・・・出世
寿石    ・・・長寿
牡丹    ・・・富貴、百花の王
葵     ・・・忠義、立君子
菊     ・・・延命益寿、高潔の士


私はこれらをあまりに知らなさすぎですが、西洋画の中でもキリスト教にまつわる絵に隠された意味というものがありますね。

今回は、近代美術館から泉屋博古館まで歩き、帰りは紅葉真っ盛りの永観堂の傍を通り、南禅寺の境内を通って山門に上がり秋を満喫、蹴上の駅まで歩き電車で帰路につきました。写真は曇りで少し暗めですが紅葉はきれいです。


国立近代美術館


泉屋博古館の玄関付近


永観堂


南禅寺山門前















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