能登地震 まもなく11か月 県内住宅被害2万2429棟余に|NHK 富山県のニュース
ことし1月の能登半島地震の発生から12月1日で11か月を迎えます。
富山県は29日に被害状況のまとめを発表し、県内では住宅被害が新たに150棟近く増えて2万2000棟余りとなっています。
【県外犠牲者】。
能登半島地震では、石川県輪島市に帰省していた富山市の中学1年の男子生徒と石川県珠洲市に帰省していた富山市の30代の女性、それに、石川県に滞在していた砺波市に住む1人が被災して死亡しました。
【県内人的被害】。
また県内では災害時に避難生活などが原因で亡くなる「災害関連死」に高岡市の90代の女性と80代の男性のあわせて2人が認定されています。
このほか、けがをした人は重傷者13人を含むあわせて54人です。
けが人を市町村別にみますと、富山市で18人、氷見市で11人、射水市で7人、高岡市と黒部市でそれぞれ5人、朝日町で3人、魚津市と小矢部市でそれぞれ2人、砺波市で1人です。
【住宅被害】。
また住宅の被害は29日時点で、全壊が259棟、半壊が805棟など、あわせて2万2429棟で、1か月前より148棟増えました。
市町村別では、氷見市が6702棟、高岡市が5490棟、富山市が3502棟、射水市が3386棟、小矢部市が1871棟、南砺市が251棟、黒部市が243棟、滑川市が212棟、砺波市が199棟、上市町が151棟、朝日町が143棟、魚津市が88棟、立山町が85棟、入善町が73棟、舟橋村が33棟です。
【文化財被害】。
文化財の被害は29日時点で、国の指定や登録などであわせて70件です。
【農林水産業被害】。
農林水産関係の被害は29日の時点であわせて2872か所で、具体的には農地の被災や水路の破損など土地改良関係が2478か所、農作業所や家畜の飼育施設、倉庫など施設関係が95か所、山腹や林道、のり面の崩壊など林業関係が63か所、漁港の岸壁の沈下や定置網の破損など水産業関係が236か所となっています。
【被災者の住まい】
そして29日時点で、富山県で被災し、いわゆる「みなし仮設」の賃貸住宅に滞在している人は529人、公営住宅に入居している人は126人で、あわせて655人が自宅以外での生活を余儀なくされていて、住まいの再建が課題です。
【石川避難者】。
また石川県の被災者はあわせて167人が富山県内で生活しています。
このうちみなし仮設の賃貸住宅に93人、公営住宅に29人、高齢者施設や病院にあわせて45人が滞在していて、石川県の被災者の支援が引き続き求められています。