見晴台学園トピックス

 1990年、学習障害や発達障害の中学生・高校生が学ぶ全国にも珍しい父母立の学園です。

第8回全国LD実践研究集会を開催します No.5

2010年02月26日 | LD集会
 今日の名古屋は雨。夕方にかけてさらに雨足が強くなるとのこと。
外に出るのが億劫になってしまいます。

 さて、先週末の2月20日21日と愛知県立大学で開催した
「第8回全国LD実践研究集会」が無事終わりました。
当日はたくさんの方に参加していただきました。

 たくさんの方にアンケートを書いていただき現在
集計中ですが、それを読ませていただいても、さまざまな
角度からいろいろなことを感じていただけたことがうかがわれ
ました。

 また、実行委員や学園関係者も準備は決して楽なことではありませんが、
参加者の方々と短い時間でしたがお話ができたことでパワーをもらうことが
できました。






 今回の集会のテーマは
「特別支援教育が始まって3年!さらなる先を目指して!!」

 そして生徒たちとオープニングの準備をしていく中で出てきたキーワードが
「ひとりじゃない!!」

 集会に向けて、生徒たちが書いた「ひとりじゃないって思う時」の作文を
構成、クラス別にまとめたものです。見晴台学園20周年に寄せて、改めて今この学園に
通ってきてどんなことを大事に考えているのか、何を大切にしたいと思っているのか、
それを見つめてみたいと思いました。
 彼らから出てきたキーワードには、「友だち」「なかま」「授業」「行事」「話ができ
る」「一緒にゲームをする」「弁当を一緒に食べる」など、彼らにとって捉えやすい、いく
つかのテーマがありました。当初はそのテーマごとにグループを作り、詩にまとめていくこ
とも考えましたが、彼らの言葉の奥にもう一歩踏み込んでみた時にそれらのテーマに共通し
て彼らが挙げているものがありました。それが『ひとりじゃない』ことの安心感や充足感で
した。そこから生まれたのがこの創作詩です。今回はこの詩を紹介します。



創作詩『ひとりじゃない』                             

ひとりじゃない…それは学園に入ったときから始まっている。

私は友だちといる。○○ちゃんや△△君や□□君に『おはよう』ってあいさつをする。
みんなが一番の笑顔で『おはよう』っていってくれる。
「おはよう!」
あいさつができる。いっしょに話せる。
新しい一年生が入ってきたら、私もそんな先輩になりたい。だから私たちは
『ひとりじゃない』

昔のぼくは困ったり悩んだりした時もほっとかれて一人ぼっち。学校に一日いるのが
しんどかった。
今は言いたいことをしっかり受けとめてくれる友だちがいる。
何とかしてあげたいクラスメートもいる。だからぼくたちは
『ひとりじゃない』

中学では一人からだをちじめていた。学園に来て声をかけたら先輩たちはやさしくて、昼休みに一緒に
いられた。
そう、この時間は友だちとの仲がさらに良くなる時間。小さな話題で盛り上がり、しずかにぼくの話を
きいてくれるのがとてもうれしい。
時々からかってくるけれど。
家族に言えないこともしゃべれるのがうれしい。だからぼくたちは
『ひとりじゃない』

小中学校は、みんな仲良しの子といつもいっしょ、私は一人だった。
入学当時、俺も不安な気持ちが山積みだった。『昔みたいに友だちができなかったら
どうしよう』と不安だった。
入学すると生徒6人先生1人、新しい仲間ができた。
今はなんでももすぐに友だちにきけて、教え合う。
スキーや学園祭は、
『ビッグイベント!』
準備やお店、後片付けもみんなで協力する。
『一心同体!』

無理なお願いも聞いてくれる、相手の気持ちも聞いてあげる、そんな仲良しの親友が
たくさんいる。
昔は一人だった。でも今俺は、 私たちは
『ひとりじゃない』

テストや学年順位のある学校で、ぼくは、テストや勉強に追われ、学年順位で差別されて
嫌だった。
学園では人と比べたりすることはなく、みんな優しくて、いい人で、
岡先生もいい人で、みんながみんなと仲良くしてくれて…、
だからぼくは
『ひとりじゃない』

学園祭の準備のとき、忙しかったり自分が休んでしまったとき、同じ店のメンバーが僕の
代わりに看板を作っていてくれた。
4人で卒論演習をやった。沖縄について調べた。一人じゃがんばれなかったけど、
4人だったから
「オレもやれたぜ。」
先生も手伝ってくれた。みんながいてよかった。
だから、ぼくたちは
『ひとりじゃない』

そう、学園にいるほとんどの時間、ぼくたちは『ひとりじゃない』
中学校時代はほとんど『ひとりぼっち』。
でも、今、『ひとりぼっち』はほとんどない。





 

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