今日も映画の感想行ってみたいと思います♪♪
4月の頭に見に行きました、『白ゆき姫殺人事件』。
原作小説が面白かったので、映画も楽しみにしていまして。公開が始まって、速攻、見に行きました。
■白ゆき姫殺人事件 予告編
ある地方の、人里離れた山中で10か所以上を刺され、焼かれた死体が発見されます。
殺害されたのは、化粧品会社に勤めるOL・三木典子。
テレビディレクターの赤星は、あるきっかけから、この事件に興味を持ち、被害者の同僚に取材を始めるのでした。
そこで浮かび上がって来た、怪しい人物が、被害者の同僚の城野美姫という女性。
華やかで誰からも愛される存在だった被害者・三木典子に比べ、城野美姫は地味で目立たず、冴えない女性だった・・・とのこと。
何かにつけて、同期の被害者と比べられ、さぞや悔しかったのではないか? 恨んでいたのではないか?
そういう同僚たちの憶測から、城野美姫が犯人だと睨んだ赤星は、更に取材範囲を拡大していきます。
城野美姫の幼馴染、彼女が育った地元の人達、そして両親。
彼らの口から語られる「城野美姫」の人物像は!?
一方、過熱するワイドショー報道。
ネットで広がっていく実名などの個人情報。
果たして、「城野美姫」とは、一体、どんな人物なのか。。。。。
湊かなえ原作の小説『白ゆき姫殺人事件』の映画化。
私は、映画を見る少し前の時期に、原作小説を読みました。
原作は、実に、湊作品らしい・・・というか、精神的にドーンと突き落とされるような後味の悪い結末で。本当に、この方の作品は、人間の心の中にある「闇」の部分を描くなぁとしみじみ。
で。
映画ですが。
映画も、原作通りのなかなかにえげつない人間の心理を抉り出していました。
そうそう。
原作とひとつ大きく違う点は。
原作では、「美人OL殺人事件」を大きく取り上げ、過熱報道していくのが、週刊誌なのですよね~。
でも、映画では、TVのワイドショーということに変更されています。
やっぱり、週刊誌よりTVの方が派手だから、映画向きに変更したのかなぁとは思ったのですが。
ですが。ですが。
でもでも、
・・・なんていうか。
原作小説を読んだ感じだと、週刊誌の方がリアリティはある気がしましたです。
まあ、最近のワイドショーというのをあまり見ないので、断言はできませんが。
一昔や二昔前のワイドショーだと、かなりえげつない報道やってましたよね。
犯人かどうかも分からない人を、あたかも犯人のように仕立てあげ、結局、その人は犯人じゃなかった~~みたいなことは結構ありましたが。最近は、その頃に比べると、若干、報道自粛というか、特定の個人を攻撃するような生々しい報道は、あんま無いんじゃないかなぁと。
色々、厳しくなってますし。
その点、週刊誌の方が、未だに結構、自由に報道している・・・というか。
なので、映画で描かれてたワイドショーは、ちょっとリアリティを感じなかったなぁ。
二昔前くらいのワイドショーならいざ知らずA^^;;
という訳で、わたし的には、原作の週刊誌・・・という方が、しっくり来てました。
とはいえ、映画ですから、TVのワイドショーという設定で、過熱報道していく様子もまた興味深かったです。
とある地方で起こったOL殺人事件。
十数か所をメッタ刺しにされた上、火を付けられ、黒焦げで発見された死体。
友人が、その被害者の同僚で、詳しい話を聞いたことをきっかけに、ワイドショーディレクターの赤星は、独自にし取材を進めていきます。
最初は、被害女性の話を聞いていたのですが、皆、口をそろえて、被害者は凄い美人で、性格も良く、社内の人気者で、後輩の面倒見も良かった・・・と、まるで女神のような人物像を語ります。
そして、そういう話を聞いているうちに、そんなパーフェクトな女性と正反対の地味な同期女性・城野美姫が、「怪しい」という風な方向に話題が展開していくのですよね。
でも、それはあくまで、同僚たちの噂話のレベル。
単に、凄い美人の被害者と同期で、なにかにつけ比べられていたパッとしない女性だったので、きっと恨んでたんだろうなぁ~とか。
あまり自分の事を喋らない大人しい性格だったために、何考えてるか分からない、ちょっと怖い人だったなぁ~とか。
イケメン上司とお揃いのお弁当持ってたから、付き合ってるんじゃないのかなぁ~、でも、最近、被害者にその上司を盗られたっぽいよ~とか。
言ってみれば、給湯室の噂話程度の話なのですよね。
それを、勝手に「犯人キターーーーーー!!」と思い込んで、どんどん取材を進め、城野美姫犯人説ありきで、報道を進めていく赤星とTV局。
もちろん、城野美姫も、事件直後から行方不明になっているので怪しいと言えば怪しいかもしれませんが。
警察でもなんでもなく、確たる証拠もないのに、どんどん話を広げていく赤星。
そして、今の時代、インターネットの存在が、その報道に拍車をかけ、すぐに実名公開。
有ること無いこと、まったくの嘘っぱちでも、あたかも事実のようになって一人歩きする情報。
その所為で、益々、城野美姫=犯人という図式が、皆の頭の中に出来上がってしまい、地元の人達のインタビューでも、「あの子は、子供の頃から変な子だった」とか「呪いに傾倒していた」とか出て来る証言。
これも、あくまで先入観の問題っぽいよなぁって思いましたですよ。
多分、これが、殺人事件の犯人とかでなく、例えば、何か名誉なことで彼女が話題になったのなら、地元の人たちも、絶対もこぞって、「小さい頃から良い子だったわ~」なんて言うんだろうなぁ。。。。。と。
と、まあ、そんな感じで。
社内のたわいもない噂レベルの話だったことが、TV、ネット・・・と、城野美姫という人物を知ってる人だけでなく、知らない人までもが、まるで彼女を魔女のように仕立てていくのですよね。
これは、怖いです。
本当に怖いと思いました。
特に、今の時代、ネットがありますものね。
昔だったら、マスコミを介してでしか入手できなかったような情報が、誰でも簡単に手に入る。
そして、誰でも簡単に、全世界にコメントを発信できる。
例えば、ちょっとツイッターとかで、
「私、その人、知ってるよ~。○○○○な人だった」
みたいなことを呟けば、真偽関係なく、それが事実となって認識されてしまう。
なんてことない噂話で、人を簡単に破滅させられる。。。。
それに、「人の噂も75日」とはいうものの、ネット上では永遠に消えない訳ですし。。。。
本当に恐ろしいことだと思いました。
で。
そんなこんなで、TVやネットでの加熱していくOL殺人事件。
勝手にその犯人に仕立て上げられてしまった、城野美姫という女性。
彼女の「自分で自分が分からなくなりました。一体、城野美姫という人間はどんな人間なのでしょうか?」というモノローグが印象的でした。
確かに、これ、ちょっと分かる気がする。
例えば、私自身も、「自分はこうこうこういう人間だ。こういう性格なんだ」って思っていても、他人から見たら、全然違う人物像を言われることってあって。
え~、私、その人の目からは、そう見えてるんだ・・・と、ちょっと驚いたり、場合によってはショックを受けたりする経験ってありますもの。
きっと、誰しもあるんじゃないかなぁ、そういうコトって。
そういう、色んな人の目から見た「城野美姫」という人物像、いろんなタイプの城野美姫を、井上真央ちゃんが見事に演じ分けてて凄いなぁと思いました。
地味で暗いOL、何考えてるのか分からない不気味な笑み、そうかと思えば、学生時代の天真爛漫さ・・・などなど。
色んな人の目を通して表現される、それぞれ違った城野美姫。
井上真央ちゃんの演技が実に圧巻でした。
そして、原作のイメージにも合ってたなぁ。
確か、原作でも、もっと華やかにすればきっと美人だろうに、なんか地味で冴えない感じ・・・と言われてましたが。
もともと美人な彼女が、地味で冴えない雰囲気を作ってて、これまた凄いと思いました。
それにしても。
本当に、この作品を見て(原作を読んで)、思ったのが。
人間って怖い・・・って。
もしかしたら、他愛もない噂話をした人たちに、悪意はなかったのかもしれない。
ちょっと、身近で起こった殺人事件という非日常的な事件に、不謹慎ながらもテンションが上がって、色々と喋ってしまったのかもしれない。
でも、そんなちょっとしたことが、一人の人間を破滅寸前まで追い込んでしまうのですよね。
あと、明後日な方向を向いた善意も。。。。
良かれと思ってやったことが、返って、人を陥れることになる。
原作でも映画でも出てきていましたが、城野美姫の大学時代の友人。
「私は彼女の親友です!」
と言って、マスコミに抗議の手紙を書いてた子ね。
私のイメージだけど、原作では、悪意はなくて、ただ単に、勘違いな善意をひけらかしているだけな空気読めないちゃんかなぁと思っていたのですが。
映画だと、バリバリに悪意感じましたがな><
だって、わざわざ、ワイドショーを録画して、再生→ストップを繰り返しながら見直して、で、手紙を書いてるシーンあったもん。
ありゃ、確信犯だわ。
善意の皮を被ってても、悪意が滲み出てたよ。。。。。
なんだろ・・・「私は犯人の子と、友達だったのよ~v」って自慢したいのかな(--;;
あの人が、一番嫌いでした。
・・・・と。
本当に、最後の最後まで後味の悪い物語でしたが。
色々と考えさせられました。
マスコミの報道や、ネットの情報に、安易に踊らされないこと。
例えば、何か突拍子もない話でも、人の口から聞くと「まさか~、嘘だぁ」と信じなくても、それが、ネットとかで「文字」になった瞬間、信じたくなる・・・っていう心理もあると思うのですよね。
情報が色々と氾濫する時代だけに、こういう意識も大切だと思いました。自戒も込めて、ね。
あと。
ディレクターの赤星。
彼、どうなっちゃうのでしょうねA^^;;
自業自得とはいえ、ツイッターには、今度は彼の個人情報が晒され始めてましたものね。
城野美姫叩きが終わったら、今度は、赤星叩きでも始まるのかしら。。。。。
まあ、彼のやったことを想えば、あまり同情は感じませんが、でも、そういう、次のターゲットを見つけてまた動き出す・・・というネット世界も、怖かったです。
そうそう。
余談ですが、生瀬勝久さん演じる、ワイドショーの司会者が妙に良い味を出してて、個人的にツボりました(笑)
このお話、「殺人事件」とタイトルが付いていますが、別に推理要素がある訳では無くて、真犯人も唐突に捕まります。
思えば、マスコミや、ネット、一部の人達が、城野美姫=犯人と大騒ぎして盛り上がっている、その裏で。
警察は、着々と本当に怪しい人物に目を付け、捜査を進めていた訳ですよね。
そし、あっさり真犯人逮捕。
そう思うと、真実と全然違う所で盛り上がっていた人たちが、本当に滑稽と言うか馬鹿らしいというか。
そういう皮肉も感じましたです。
4月の頭に見に行きました、『白ゆき姫殺人事件』。
原作小説が面白かったので、映画も楽しみにしていまして。公開が始まって、速攻、見に行きました。
■白ゆき姫殺人事件 予告編
ある地方の、人里離れた山中で10か所以上を刺され、焼かれた死体が発見されます。
殺害されたのは、化粧品会社に勤めるOL・三木典子。
テレビディレクターの赤星は、あるきっかけから、この事件に興味を持ち、被害者の同僚に取材を始めるのでした。
そこで浮かび上がって来た、怪しい人物が、被害者の同僚の城野美姫という女性。
華やかで誰からも愛される存在だった被害者・三木典子に比べ、城野美姫は地味で目立たず、冴えない女性だった・・・とのこと。
何かにつけて、同期の被害者と比べられ、さぞや悔しかったのではないか? 恨んでいたのではないか?
そういう同僚たちの憶測から、城野美姫が犯人だと睨んだ赤星は、更に取材範囲を拡大していきます。
城野美姫の幼馴染、彼女が育った地元の人達、そして両親。
彼らの口から語られる「城野美姫」の人物像は!?
一方、過熱するワイドショー報道。
ネットで広がっていく実名などの個人情報。
果たして、「城野美姫」とは、一体、どんな人物なのか。。。。。
湊かなえ原作の小説『白ゆき姫殺人事件』の映画化。
私は、映画を見る少し前の時期に、原作小説を読みました。
原作は、実に、湊作品らしい・・・というか、精神的にドーンと突き落とされるような後味の悪い結末で。本当に、この方の作品は、人間の心の中にある「闇」の部分を描くなぁとしみじみ。
で。
映画ですが。
映画も、原作通りのなかなかにえげつない人間の心理を抉り出していました。
そうそう。
原作とひとつ大きく違う点は。
原作では、「美人OL殺人事件」を大きく取り上げ、過熱報道していくのが、週刊誌なのですよね~。
でも、映画では、TVのワイドショーということに変更されています。
やっぱり、週刊誌よりTVの方が派手だから、映画向きに変更したのかなぁとは思ったのですが。
ですが。ですが。
でもでも、
・・・なんていうか。
原作小説を読んだ感じだと、週刊誌の方がリアリティはある気がしましたです。
まあ、最近のワイドショーというのをあまり見ないので、断言はできませんが。
一昔や二昔前のワイドショーだと、かなりえげつない報道やってましたよね。
犯人かどうかも分からない人を、あたかも犯人のように仕立てあげ、結局、その人は犯人じゃなかった~~みたいなことは結構ありましたが。最近は、その頃に比べると、若干、報道自粛というか、特定の個人を攻撃するような生々しい報道は、あんま無いんじゃないかなぁと。
色々、厳しくなってますし。
その点、週刊誌の方が、未だに結構、自由に報道している・・・というか。
なので、映画で描かれてたワイドショーは、ちょっとリアリティを感じなかったなぁ。
二昔前くらいのワイドショーならいざ知らずA^^;;
という訳で、わたし的には、原作の週刊誌・・・という方が、しっくり来てました。
とはいえ、映画ですから、TVのワイドショーという設定で、過熱報道していく様子もまた興味深かったです。
とある地方で起こったOL殺人事件。
十数か所をメッタ刺しにされた上、火を付けられ、黒焦げで発見された死体。
友人が、その被害者の同僚で、詳しい話を聞いたことをきっかけに、ワイドショーディレクターの赤星は、独自にし取材を進めていきます。
最初は、被害女性の話を聞いていたのですが、皆、口をそろえて、被害者は凄い美人で、性格も良く、社内の人気者で、後輩の面倒見も良かった・・・と、まるで女神のような人物像を語ります。
そして、そういう話を聞いているうちに、そんなパーフェクトな女性と正反対の地味な同期女性・城野美姫が、「怪しい」という風な方向に話題が展開していくのですよね。
でも、それはあくまで、同僚たちの噂話のレベル。
単に、凄い美人の被害者と同期で、なにかにつけ比べられていたパッとしない女性だったので、きっと恨んでたんだろうなぁ~とか。
あまり自分の事を喋らない大人しい性格だったために、何考えてるか分からない、ちょっと怖い人だったなぁ~とか。
イケメン上司とお揃いのお弁当持ってたから、付き合ってるんじゃないのかなぁ~、でも、最近、被害者にその上司を盗られたっぽいよ~とか。
言ってみれば、給湯室の噂話程度の話なのですよね。
それを、勝手に「犯人キターーーーーー!!」と思い込んで、どんどん取材を進め、城野美姫犯人説ありきで、報道を進めていく赤星とTV局。
もちろん、城野美姫も、事件直後から行方不明になっているので怪しいと言えば怪しいかもしれませんが。
警察でもなんでもなく、確たる証拠もないのに、どんどん話を広げていく赤星。
そして、今の時代、インターネットの存在が、その報道に拍車をかけ、すぐに実名公開。
有ること無いこと、まったくの嘘っぱちでも、あたかも事実のようになって一人歩きする情報。
その所為で、益々、城野美姫=犯人という図式が、皆の頭の中に出来上がってしまい、地元の人達のインタビューでも、「あの子は、子供の頃から変な子だった」とか「呪いに傾倒していた」とか出て来る証言。
これも、あくまで先入観の問題っぽいよなぁって思いましたですよ。
多分、これが、殺人事件の犯人とかでなく、例えば、何か名誉なことで彼女が話題になったのなら、地元の人たちも、絶対もこぞって、「小さい頃から良い子だったわ~」なんて言うんだろうなぁ。。。。。と。
と、まあ、そんな感じで。
社内のたわいもない噂レベルの話だったことが、TV、ネット・・・と、城野美姫という人物を知ってる人だけでなく、知らない人までもが、まるで彼女を魔女のように仕立てていくのですよね。
これは、怖いです。
本当に怖いと思いました。
特に、今の時代、ネットがありますものね。
昔だったら、マスコミを介してでしか入手できなかったような情報が、誰でも簡単に手に入る。
そして、誰でも簡単に、全世界にコメントを発信できる。
例えば、ちょっとツイッターとかで、
「私、その人、知ってるよ~。○○○○な人だった」
みたいなことを呟けば、真偽関係なく、それが事実となって認識されてしまう。
なんてことない噂話で、人を簡単に破滅させられる。。。。
それに、「人の噂も75日」とはいうものの、ネット上では永遠に消えない訳ですし。。。。
本当に恐ろしいことだと思いました。
で。
そんなこんなで、TVやネットでの加熱していくOL殺人事件。
勝手にその犯人に仕立て上げられてしまった、城野美姫という女性。
彼女の「自分で自分が分からなくなりました。一体、城野美姫という人間はどんな人間なのでしょうか?」というモノローグが印象的でした。
確かに、これ、ちょっと分かる気がする。
例えば、私自身も、「自分はこうこうこういう人間だ。こういう性格なんだ」って思っていても、他人から見たら、全然違う人物像を言われることってあって。
え~、私、その人の目からは、そう見えてるんだ・・・と、ちょっと驚いたり、場合によってはショックを受けたりする経験ってありますもの。
きっと、誰しもあるんじゃないかなぁ、そういうコトって。
そういう、色んな人の目から見た「城野美姫」という人物像、いろんなタイプの城野美姫を、井上真央ちゃんが見事に演じ分けてて凄いなぁと思いました。
地味で暗いOL、何考えてるのか分からない不気味な笑み、そうかと思えば、学生時代の天真爛漫さ・・・などなど。
色んな人の目を通して表現される、それぞれ違った城野美姫。
井上真央ちゃんの演技が実に圧巻でした。
そして、原作のイメージにも合ってたなぁ。
確か、原作でも、もっと華やかにすればきっと美人だろうに、なんか地味で冴えない感じ・・・と言われてましたが。
もともと美人な彼女が、地味で冴えない雰囲気を作ってて、これまた凄いと思いました。
それにしても。
本当に、この作品を見て(原作を読んで)、思ったのが。
人間って怖い・・・って。
もしかしたら、他愛もない噂話をした人たちに、悪意はなかったのかもしれない。
ちょっと、身近で起こった殺人事件という非日常的な事件に、不謹慎ながらもテンションが上がって、色々と喋ってしまったのかもしれない。
でも、そんなちょっとしたことが、一人の人間を破滅寸前まで追い込んでしまうのですよね。
あと、明後日な方向を向いた善意も。。。。
良かれと思ってやったことが、返って、人を陥れることになる。
原作でも映画でも出てきていましたが、城野美姫の大学時代の友人。
「私は彼女の親友です!」
と言って、マスコミに抗議の手紙を書いてた子ね。
私のイメージだけど、原作では、悪意はなくて、ただ単に、勘違いな善意をひけらかしているだけな空気読めないちゃんかなぁと思っていたのですが。
映画だと、バリバリに悪意感じましたがな><
だって、わざわざ、ワイドショーを録画して、再生→ストップを繰り返しながら見直して、で、手紙を書いてるシーンあったもん。
ありゃ、確信犯だわ。
善意の皮を被ってても、悪意が滲み出てたよ。。。。。
なんだろ・・・「私は犯人の子と、友達だったのよ~v」って自慢したいのかな(--;;
あの人が、一番嫌いでした。
・・・・と。
本当に、最後の最後まで後味の悪い物語でしたが。
色々と考えさせられました。
マスコミの報道や、ネットの情報に、安易に踊らされないこと。
例えば、何か突拍子もない話でも、人の口から聞くと「まさか~、嘘だぁ」と信じなくても、それが、ネットとかで「文字」になった瞬間、信じたくなる・・・っていう心理もあると思うのですよね。
情報が色々と氾濫する時代だけに、こういう意識も大切だと思いました。自戒も込めて、ね。
あと。
ディレクターの赤星。
彼、どうなっちゃうのでしょうねA^^;;
自業自得とはいえ、ツイッターには、今度は彼の個人情報が晒され始めてましたものね。
城野美姫叩きが終わったら、今度は、赤星叩きでも始まるのかしら。。。。。
まあ、彼のやったことを想えば、あまり同情は感じませんが、でも、そういう、次のターゲットを見つけてまた動き出す・・・というネット世界も、怖かったです。
そうそう。
余談ですが、生瀬勝久さん演じる、ワイドショーの司会者が妙に良い味を出してて、個人的にツボりました(笑)
このお話、「殺人事件」とタイトルが付いていますが、別に推理要素がある訳では無くて、真犯人も唐突に捕まります。
思えば、マスコミや、ネット、一部の人達が、城野美姫=犯人と大騒ぎして盛り上がっている、その裏で。
警察は、着々と本当に怪しい人物に目を付け、捜査を進めていた訳ですよね。
そし、あっさり真犯人逮捕。
そう思うと、真実と全然違う所で盛り上がっていた人たちが、本当に滑稽と言うか馬鹿らしいというか。
そういう皮肉も感じましたです。