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古川武彦「気象庁物語 天気予報から地震・津波・火山まで」

2018年10月17日 | 新書

 

中公新書
2015年9月 発行
173頁

 

1875年、虎ノ門の高台に誕生した東京気象台は、戦争や災害のたびに技術革新を行い、現在の気象庁へと成長した
日露戦争の命運を決する「天気青朗ナルモ波高カルベシ」の電報、太平洋戦争期に軍部と争った気象観測の主導権、青函連絡船洞爺丸を襲った台風、富士山レーダーの建設とアメダスの導入、そして昨今の異常気象―――
技術者たちで構成され、科学の進歩とともに歩んできた「戦う技術官庁」の足跡を辿る

 

第一章     東京気象台の創設

第二章     日露戦争と室戸台風

第三章     太平洋戦争

第四章     海は荒れて

第五章     コンピューター時代の到来

第六章     地震・津波・火山

第七章     気象衛星「ひまわり」の打ち上げ

第八章     今日の気象サービス

第九章     地球温暖化、異常気象

 

大部分が一般に知られているものを題材に解りやすく著されていて読みやすかったです

 

第六章の地震のところで、カタカタという小刻みな揺れを感じてから、ゆさゆさ大きく揺れるまでの時間(初期微動継続時間)が何秒かかったか数えておけば、その秒数に三を掛け合わせることで震源からどれくらいはなれているかがわかる、とあります
雷の光ってから音が聞こえるまでは数えられますが、地震はどうでしょう
先日、愛知県東部を震源とした地震がありましたが、マンション5階というのもあるのか、カタカタ直後ゆらゆらが来て数える間もありませんでしたし、驚きが先で数える事すら頭に浮かびませんでした(^_^;)
スマホのアラームも揺れた後に来た…

 

昨今の天気予報の正確さは大変ありがたく、本書を読んで、これまで気象に関わってきた方々の研鑚努力に本当に頭の下がる思いです
それと、気象庁や気象会社から出される情報だけを頼りにするのではなく、自分の目で耳で鼻で肌で空の様子や大気の動きを感じとる感性を磨きたい、とも思いました

 

 


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