夏目漱石「坊ちゃん」をパロディ化したもの
1863年春
出羽の国で養父より霞流忍術を学ぶ松吉
これからは忍術より医術の時代であろう、と同郷の寅太郎と共に江戸に向かう
ところが攘夷にかぶれていた寅太郎に連れていかれたのは京
長州藩の伊藤(博文)、沖田総司、坂本龍馬などなど
幕末~維新に活躍した歴史上の有名人が次々登場し松吉の周辺は俄かに騒がしくなる
身の安全のため夏には出羽に戻ることとなった松吉と寅太郎
市井の人間が時代の先頭を走る男達にほんの一瞬係わった
京で暮らした春から夏の短い間の出来事を面白おかしく描いています
奥泉さんにしては短いし、お得意の時空の歪みに割かれたページ数も少なく大変読みやすかったです
逆に言えば物足りないのですけどね
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