講談社文庫
2023年1月 第1刷発行
302頁
織田家の人質から大阪夏の陣まで天下人となるまで、何度も訪れる人生の節目で、都度難しい選択を迫られた家康
大河ドラマを観ながら楽しむ歴史短編アンソロジー
矢野隆「囚われ童とうつけ者」
風野真知雄「悪妻の道」
砂原浩太朗「生さぬ仲」
吉森大祐「三河より起こる」
井原忠政「徳川改姓始末記」
谷津矢車「鯉」
上田秀人「親なりし」
松下隆一「魔王」
永井沙耶子「賭けの行方神君伊賀越え」
山本巧次「長久手の瓢」
門井慶喜「塩を納めよ」
小栗さくら「点睛」
稲田幸久「燃える城」
本能寺の変の急を聞き、本能寺へ向かうか、岡崎に戻るか
岡崎へ戻るとしたらどのルートを選ぶべきか迷う家康
本多忠勝の「して、殿はどうなさる」に対し「どうしようか…」
その答えに、忠勝は驚かない。これまでに家康の人生に幾度となく訪れてきた分かれ道が再び現れたのだ。この人のこの「どうしよう」という言葉は、弱音とも聞こえるがそうではない。常に己の身だけではなく、率いる者たち、国の者たちを思うからこそ零れる言葉なのだと忠勝は知っている。
大河ドラマでは、家康の「どうする」に一番イライラしている本多忠勝、実はそうなの?
歴史改変もあるそうですが…
来週以降も大河ドラマが楽しみです
興味深かったですね。
大河での瀬名の自害はちょっとファンタジックに作り過ぎのようにも思いますが、それもまた有りでしょうか。
瀬名の出身地は今までのイメージと違う瀬名に大喜びだそうですね。
先週の自害の前、家康の「そなたは悪辣な妻として名が残る」だったかは後世の瀬名悪妻説に繋がる台詞でしたね。武田の歩き巫女、千代の勝頼に対する呆れた顔も良かったです。