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遠田潤子「カラヴィンカ」

2019年08月06日 | た行の作家

 

2017年10月 初版発行
解説・大矢博子
415頁 

 

歌詞のない旋律を母音のみで歌うヴォカリーズの歌手として絶大な人気を誇る実菓子
彼女の自伝インタビューの相手として指名されたのは、売れないギタリストの青鹿多門
彼は、実果子と幼い頃同じ家で育ち、結婚していた相手が亡兄・青鹿不動という因縁のある若者でした
さらにインタビューの場所は、かつて2人が暮らしていた山に囲まれた小さな盆地にある多門の実家でした 

地方の山村にあった藤屋と斧屋という二軒の旧家
多門は藤屋の次男、実菓子は当時は既に没落して住む人もいなかった斧屋の孫娘で、多門の父親が実果子とその母親を藤屋の離れで面倒みていたのでした
とくれば横溝正史の世界を期待しましたが…

 

山村に蔓延る旧弊、藤屋と斧屋の確執、実果子をめぐる悍ましく哀しい出来事
現代的といえばそうなのですが、期待したほどではなく肩透かしをくらった感じです

 

よくわからないながら後味の悪さだけが残る作品でした

 

YouTubeで作中に出てくるヴォカリーズ、ラフマニノフ「十四の歌曲」を聴いてみましたが、実果子に結びつかず…
それも良くなかったかもしれませんネ

 


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